7500 VD-111

作品紹介

公開年月  2015/07/25
ジャンル  ホラー/パニック
原作  なし
監督  清水崇
脚本  クレイグ・ローゼンバーグ
製作  一瀬隆重、ロイ・リー
製作国  アメリカ
鑑賞方法  動画配信サービス

あらすじ

ロサンゼルス発東京行き、ビスタパシフィック航空7500便の客室乗務員であるローラとスージーは仕事と現実の間で揺れる生活。
様々なタイプの乗客がいる中、機体は予想外の乱気流に襲われ、激しく揺さぶられた客室で負傷者が出てしまう。
乱気流が収まったと同時に木箱の営業マンが謎の死を遂げ、恐怖に取り憑かれた客室乗務員や乗客は恐怖に戦くのだった。

登場人物&出演者

ブラッド(演:ライアン・クワンテン)
ピアとは恋人関係だった。すでに別れているが、友達の為にまだ恋人のフリをしている。
ライアン・クワンテンは代表作に『デッド・サイレンス』、『トランス・シューター』などがあります。
実は救急救命士で突然苦しみだした木箱を持った男ランスの応急処置をするも助からず。
旅客機の気圧が急激に低下する直前に察知し、失神していた親子に酸素マスクを被せ助けた。
ローラたちの話しを聞き、遺体がなくなった事をピアとリズに話し、ランスの荷物を調べる。
最後は自分たちが死んでいる事を知り、ピアと復縁して迎えにやって来る死神を待った。

ピア(演:エイミー・スマート)
ブラッドとは恋人関係だった。旅行する前に別れているが、友達の為に仕方なく来ている。
エイミー・スマートは代表作に『スターシップ・トゥルーパーズ』、『バタフライ・エフェクト』などがあります。
旅客機の気圧が急に低下して酸素マスクがつけられず、ブラッドのおかげでなんとか助かる。
安心したところでブラッドがやり直そうと切り出してみるが、三度目の今回はムリだと断る。
ランスについて調べようとパソコンを開くが、ロックのせいで中身が見られず諦める。
最後は自分が死んでいる事を知り、別れたブラッドとともに旅立つ覚悟を決めて微笑んだ。

ローラ(演:レスリー・ビブ)
客室乗務員。遅れたスージーの分までしっかりとやる。出発する前の準備を一人でこなした。
レスリー・ビブは代表作に『アイアンマン』、『完全なる報復』などがあります。
実は機長と不倫関係であり、東京に三日間も滞在する事に誰よりも楽しみにしている。
突然苦しみだしたランスの対応をするが、結局は助からずに死んでしまい気持ちが沈む。
ブラッドたちがランスの手荷物を調べていて、そこから貨物室の荷物を調べてる事に。
そこでランスの荷物を発見して開けるが、誰かの手が出てきた連れ去られてしまう。

スージー(演:ジェイミー・チャン)
客室乗務員。姉の結婚式に出席して二日酔い。婚約しているが結婚しない事に不安を持つ。
ジェイミー・チャンは代表作に『DRAGONBALL EVOLUTION』、『シン・シティ/復讐の女神』などがあります。
突然苦しみだしたランスの対応に追われるが、助からず死んでしまいショックを受ける。
ランスの遺体とジェイクが消えてしまった状況なのに、なぜか婚約者が愛せないと言い出す。
最後は婚約者との結婚を諦めて指輪を外すと、死神が迎えに手を伸ばして連れ去られた。

ジャチンタ(演:スカウト・テイラー=コンプトン)
全身に無数のタトゥーがあって、どぎついメイクとパンクなファッションで大いに目立つ。
スカウト・テイラー=コンプトンは代表作に『100年後…』、『ハロウィンⅡ』がある。
隣のリズから嫌悪感を示されても、一切に応じずマイペースな感じで音楽を聴き始める。
死んだランスを見て独自の死生観をリズに言うも無視されるが、リックは同意してくれた。
ブラッドたちがランスの荷物を調べていると、木箱にあった人形の美しさに惚れ込んだ。
最後は自分がすでに死んでいると悟り、迎えに来た死神に涙を流しながら受け入れた。

リズ(演:ニッキー・ウィーラン)
新婚旅行をするカップルの妻。病的な潔癖症。席に座ってもティッシュで座席を拭いている。
ニッキー・ウィーランは代表作に『レフト・ビハインド』、『聖杯たちの騎士』があります。
隣に座ったヘビメタ女のジャチンタに嫌悪感を示し、後ろに座ってくれと頼む非常識な女。
ランスが死んだ事で嫌悪感を出して、応急処置を手伝ったリックにも嫌悪感を出すクソ女。
パソコンで見ていた自分の結婚画像に男の顔が映り、遺体が消えた話しとの関連性を疑う。
自分たちが死んでいる事を知り、未練を断ち切るべくゴミをのぞき込み死神に連れ去られる。

リック(演:ジェリー・フェレーラ)
新婚旅行をするカップルの夫。潔癖症すぎる妻のリズに辟易して結婚が失敗だと考えている。
ジェリー・フェレーラは代表作に『ローン・サバイバー』、『ラストベガス』があります。
自分たちの結婚式の写真を見せびらかすが、ジャチンタに拒絶されて病気だと決めつける。
ジャチンタの語った独自の死生観に同意するが、現実的な生活に慣れた日々を後悔している。
苦しむランスの応急処置を手伝ったが、人工呼吸した事でリズから嫌悪感を示される。
ランスの正体を探っていくが、そこですでに自分たちも死んでいる事に気づいて脱力した。

ラクウェル(演:クリスチャン・セラトス)
出発前に不安を募らせるが電話で恋人から励まされていた。気晴らしに絵を描いている。
クリスチャン・セラトスは代表作に『トワイライト』シリーズ、、テレビドラマ『ウォーキング・デッド』などがあります。
隣のジェイクに対して不快感を示し、彼が盗品のスマホを何台も持っていると知る。
トイレで妊娠検査薬を試してる時に機内の気圧が低下して、上下に揺れて体も浮き上がる。
落ち着いたところで再び妊娠検査薬を試し、陰性で安心した時に死神の手に連れ去られた。

ジェイク(演:アレックス・フロスト)
アジアを一人旅している青年。隣に座ったラクウェルが気に入って出発前から声をかけた。
アレックス・フロストは代表作に『Mr.ボディガード/学園生活は命がけ!』などがあります。
旅客機が飛び立つ前に電子機器の電源を切るよう言われるが、密かにスマホをつけていた。
ランスが死んで彼の身につけている新品のロレックスに目を奪われてずっと考えていた。
二階に移されたランスの遺体からロレックスを奪うが、そこから死神の手で連れ去られる。

ランス・モレル(演:リック・ケリー)
木箱を持つループタイの男。神経質で隣の乗客に対して不機嫌な表情を見せていた。
リック・ケリーは代表作に『トランボ/ハリウッドに最も嫌われた男』などがあります。
気圧が低下して旅客機が揺れてから落ち着くと、突然として苦しみだして吐血してしまう。
ブラッドが駆けつけて応急処置を施すが、時すでに遅くそのまま息を引き取った。

感想

個人的な評価

本作は『呪怨』シリーズで知られる日本人映画監督、清水崇のハリウッド三作目となります。
清水崇史監督はこれまでハリウッドでは、『THE JUON/呪怨』、『呪怨/パンデミック』の作品を製作してきました。
どうしても『呪怨』の人というイメージが強いのですが、本作は違う内容となります。
しかしながら、本作はやっぱり得意なジャンルであるホラー映画となっています。
旅客機を舞台にした作品は数が多く、アクションに始まってホラーなどもたくさんあります。
こういう機内を舞台にした作品は場所が限定されるので、予算が抑えられる利点がある。
その代わり、きちんと作らないと粗が目立ってもの凄くつまらない作品になってしまいます。
本作はホラー映画の基本である90分以内となっていて、サクサクと物語が進んでいく。
やはり、ジャパニーズ・ホラーという事で、アメリカン・ホラーの音で驚かすワケじゃなく、あくまで湿った静かな恐怖を演出しています。
徐々に解明していく謎の中で、ジメジメとした日本らしい怖さを本作に散りばめています。
本作はかなりのミスリードを展開していて、これがラストでの衝撃的な結末を展開させます。
素直に鑑賞すれば悪くない作品であり、ラストで語られる真実については予想をしなければ「なるほど」と思わせます。
ですが、細部に着目して鑑賞してしまうと、ラストが分かってしまい、似たような作品はたくさんある事にも気づくだろう。
すぐに思いつくのがニコール・キッドマンの『アザーズ』、あとはM・ナイト・シャマラン監督の『シックス・センス』辺りだろうか。
このような作品はたくさんあるので、本作はその類似品という感じに見えてしまうだろう。
そして、本作最大のダメな部分が登場人物の多さで、視点があっちこっちに飛びます。
ハッキリ言って、群像劇にする必要性がまったくなかったし、視点を多くしたのは主人公を据える自信がなかったと言えます。
一応、ブラッドという救急救命士が主人公っぽい立ち位置になるが、彼のエピソードを膨らませる事ができずに登場人物を増やしてごましたように感じた。
上記の挙げた作品はちゃんと主人公がいて、視点がブレないから良作になっています。
本作は誰の視点で鑑賞すればいいのかが分からず、個々も短い描写なので物語に入り込めない惜しい作品でした。