ファイナルファンタジー RE-68

作品紹介

公開年月  2001/09/15
ジャンル  SF/ファンタジー
原作  『ファイナルファンタジー』(モチーフ)
監督  坂口博信
脚本  アル・ライナー、ジェフ・ヴィンター
製作  坂口博信、坂井昭夫、クリス・リー
製作国  日本、アメリカ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

2065年の地球では、人類は地球外生命体“ファントム”の侵入増殖を受け、滅亡に危機に瀕していた。
武力による一掃を目指す軍に対し、科学者のアキは別の方法でなければファントムは全滅しないと直感していた。
アキは自分が繰り返し見るリアルで不思議な夢に人類を救うカギがあると感じるが、それはなんなのか分からずにいるのだった。

登場人物&出演者

アキ・ロス(声:ミン・ナ/吹替:戸田恵子)
主人公。生体精神波研究センター所属の研究員。
ミン・ナはマカオ出身の香港系アメリカ人で、実写映画『ストリートファイター』の春麗役が有名です。
戸田恵子は女優の他に声優として長年に渡って『アンパンマン』の声を務めています。
本作には素人吹替ではない戸田恵子が務めている事で主人公として説得力がありました。
ただ、27歳という設定ではさすがに戸田恵子の声では老けて感じてしまう難点もあった。
主人公という事で特別な立ち位置で、ファントムと接触しながらも解決策を導き出す。

グレイ・エドワーズ(声:ジェームズ・ウッズ/吹替:小山力也)
対ファントム戦闘小隊「ディープ・アイズ」の隊長。かつてアキとは恋愛関係であった。
ジェームズ・ウッズは近年の出演作には『ホワイトハウス・ダウン』、『スティーブ・ジョブズ』などがあります。
小山力也はテレビドラマ『24』の主人公ジャック・バウアーの吹替として有名です。
無茶をするアキに対して心配していて、彼女の夢を共有する事でヒントを得る。

シド博士(声:ドナルド・サザーランド/吹替:小林清志)
生体精神波研究センター所長。ファントムの研究で兵器を発明。最終的に無効化を狙う。
ドナルド・サザーランドは近年の出演作には『ハンガー・ゲーム2』、『鑑定士と顔のない依頼人』などがあります。
小林清志は『ルパン三世』シリーズの次元大介が有名で、他にナレーターとしても活躍する。
彼の発明によって辛うじて人類は生き残っているが、軍部からは邪魔者扱いにされている。

ハイン将軍(声:アレック・ボールドウィン/吹替:磯部勉)
国際連合軍USMF所属の将軍。強硬派としてファントムを武力で殲滅しようとする。
アレック・ボールドウィンは近年の出演作には『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』、『アリスのままで』などがあります。
磯部勉は数多くの吹替を務めていて、メル・ギブソンやチャールトン・ヘストンが有名です。
科学者と反対する分かりやすい軍人であるが、やり過ぎて街を破壊して自分は逃げ出す。
絵に描いたようなクソ野郎であるのは、主人公たちとの対比だと言えるだろう。

感想

個人的な評価

いや~、この映画は素晴らしかったですよ。
ええ、CGの技術だけが。
他に関してはクソの何モノでもありませんでした。
まず、こういうフルCG映画の場合、その意味があるかないかが問題となってくる。
で、結論としては意味がないとオイラは思います。
これは単に、CG技術を見せたいが為に名作ゲームが生贄になっただけです。
しかも、『ファイナルファンタジー』はまったく関係ないです。
剣や魔法など出るワケがないし、物語の中心はやっぱりアメリカ人です。
えーっと、オイラの知る『ファイナルファンタジー』って、全て架空の市街だったような……
まあ、考えてみて下さい。黒歴史の一つである、アメリカ版『ゴジラ』を。
あんな感じで、脚色どころか、間違ったアメリカ人の解釈によって別物になっています。
これは単なるSF映画であって、何一つファンタジー的な要素がない。
まあ、しいて言えば「説明不足よろしく!」というのがファンタジーなんでしょうか。
あとファイナルは「二度と作りません」の意味だったのでしょうか。
これは脚本がクソかゴミ同然のモノです。
しかし、こんな脚本がクソかゴミ同然のCG映画の技術には目を見張るモノがあります。
そのおかげで星を一つだけ追加しました。
内容だけなら、製作側が楽しむだけの自己完結映画なので、金を払って観る以前の問題です。
これを映画館で観た人は、最初から最後までハテナマークが浮かびっ放しだったのでしょう。
はい。オイラもその一人です。
いきなり専門用語を当たり前のように連発されても、ついていける人は物好きな者だけです。
一般の観客は良い睡眠導入物として深い眠りを送れると思いますよ。
確か、ラルク・アン・シエルが主題歌か挿入歌を担当していましたね。あれはそれなり売れたらしい。映画と違って。
それにしても、改めて思い返せば、こんな自己満足な映画は滅多にない。
とりあえず、タイトルに騙されてはいけませんよ。
これは『二度と作りません・説明不足よろしく!」という映画なので。
あと、話の展開は途中で『エイリアン2』が混ざったり、『ファイナルファンタジー8』があったりと、何かとオマージュをしていますよ。多分。