死霊のシスター RE-2936

作品紹介

公開年月  2018/09/20
ジャンル  ホラー
原作  なし
監督  アーロン・ミルテス
脚本  アーロン・ミルテス
製作  アーロン・ミルテス
製作国  アメリカ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

アンナは離婚した前夫レックスとの間にできた幼い娘クレアと、再婚相手のマイクとともに翌日の引っ越しに向けて準備を進めていた。
彼らは長年マイクの叔母が所有する家で暮らしていたが、郊外に念願のマイホームを手に入れる事ができた。
楽しげに荷造りを進めるアンナを突如ポルターガイスト現象が襲い、床や壁に刻まれた“STAY”の文字があり、窓の外から語りかける亡霊のようなレックスの姿を見るのだった。

登場人物&出演者

アナ(演:レイシー・ハートセル)
主人公。前夫レックスと離婚が成立し、新たな夫マイクとともに大きな家に引っ越しする。
レイシー・ハートセルは代表作に『The Secret Handshake』、『Her Worst Nightmare』などがあります。
鼻にピアスをしてピザの料金も足りず、配達員に中指を立てるほど性格がクズな人間性。
裁判命令で夫が近づく事を防いでいるが、それでも度重なる電話でマイクに言えず苦悩する。
シスター・キャサリンに身代わりとして狙われ、一緒に閉じ込められたKKと抵抗する。
最後は粘ってシスターが地獄の炎で焼かれ、マイクに助け出されて幸せな生活を手にした。

KK(演:ブラッド・ベレミジャン)
ゴーストハントが趣味の青年。ドナの専属的な修理工としていろんな家を直しているという。
ブラッド・ベレミジャンは本作が長編映画デビュー作となります。
シスター・キャサリンについて多くの情報を持っていて、ウィジャ盤で彼女を呼び出す。
修理の為に家へやって来ると、巻き込まれてアナとともに脱出しようと何かと手を打った。
実はすでにシスター・キャサリンによって殺されていて、強制的に協力させられていた。
最後はシスター・キャサリンが炎に焼かれた事で、自身の魂が解放されて成仏ができた。

マイク(演:ジョナサン・エヴァレット)
アンナの再婚相手。前夫のレックスと違ってちゃんとした会社員で家まで購入している。
ジョナサン・エヴァレットは代表作に『Flowers for Fannie』、『What’s the Matter with Gerald?』などがあります。
レックスがどんな人間か知っていて、それに悩んでいたアンナの相談にいつも乗っている。
立派な人物でなぜかヤク漬けだったアナと再婚しているが、元に戻らないように面倒を見る。
シスター・キャサリンの幻覚で何度か登場して、高圧的な態度でアナに接する時に出現。
最後は本物としてケガを負っていたアナを助け出し、クレアとともに幸せな生活を送る。

クレア(演:ケイト・キルコイン)
アンナとレックスの娘。以前の暮らしは床に寝るほど貧乏で決して良くなかったという。
ケイト・キルコインは代表作に『A Crooked Somebody』、『All Light Will End』がある。
マイクのおかげで広い家に引っ越して、初めて自分の部屋とベッドを持って喜んでいる。
成績も非常に優秀で飛び級するほどであり、スポーツでもバスケが得意で一目置かれている。
シスター・キャサリンの幻覚として何度か登場して、その度にアナを十字架のナイフで刺す。
最後はシスター・キャサリンが消え去ると、アナとマイクとともに幸せな生活を手にする。

ドナ(演:アリス・レイバー)
賃貸住宅のオーナー。引っ越していくアナたちが借りていた家の状態を見るべきやって来る。
アリス・レイバーは代表作に『The Last Punch』、『Soldier’s Joy』などがあります。
横柄な態度で家にある傷を調べて、アナたちが出て行く前に修理代を請求していた。
最後は家にやって来ると、カギを開けて閉じ込められていたアナたちを助けるも実は幻覚。

レックス(演:ケール・アドコック)
アナの前夫でクレアの父親。ヤク漬けで更生施設に入っている間、アナが離婚を成立させる。
ケール・アドコックは本作が長編映画デビュー作となります。
オマケに裁判命令で接近禁止を言い渡され、当然のように納得ができず電話を続けた。
シスター・キャサリンはそこを利用して、何度もアナの前に登場させるがすべて幻覚である。
最後はシスター・キャサリンの恐怖を体験したアナからハッキリと言われる事となった。

シスター・キャサリン(演:レイ・ハント)
32歳で自殺を遂げたシスター。修道院の跡地にある賃貸住宅に悪霊として棲み着いてしまう。
レイ・ハントは代表作に『The Killbillies』、『Another Apocalyptic Zombie Movie』などがあります。
ゴーストハントが趣味だったKKの前に現れると、逃げようとした彼を捕らえて殺した。
新たな住人だったアナに狙いをつけて、自分が天国に行く為に身代わりにしようと襲った。
KKを使いっ走りとしてアナを追い詰めていくが、その度になぜか逃げられてしまう。
最後はタイムオーバーとなってしまい、地獄の業火に焼かれて服と十字架を残して消えた。

感想

個人的な評価

本作はジェームズ・ワン監督の『死霊館』シリーズのスピンオフだと思わせるタイトル。
しかしながら、本作は残念ながら無関係の作品で完全なる別物となります。
物語としては若くして自殺したシスターが、その代わりとして主人公を狙うというモノです。
『死霊館』とは似ても似つかない展開であり、特にシスターがあまりにも物理的な接触が多くて悪霊には見えなかった。
しかも、幻覚を自由自在に操って主人公を何度も騙すが、結局は腕力にモノを言わせる脳筋ぶりに笑わずにいられません。
そもそも、主人公の人間性はクズで別れた夫と同じようにヤク漬けで、娘を守る為に一方的な離婚をしているという。
冒頭でビザの配達人に金が足りないと言われ、平然と中指を立てるような人間に対して、どこに共感を持てるのでしょうか。
すべてはなんだか自業自得のように思ってしまうが、なぜ主人公に再婚した男が惚れたのかまったく理解できない。
それとシスターについて知っている男もポッと出すぎて説明もなく、結局は自分も助かりたいから急に主人公を裏切る展開も微妙である。
唯一の良心である再婚相手のマイクも登場する場面が少ない上に微妙な扱いだった。
ただ、本作は序盤からシスターが姿を現して物理的に対象者を追い詰めていく点では、悪霊の概念を曲げているのは面白い。
徐々に怖がらせるのではなく、手っ取り早く姿を現して自ら実行する行動力は素晴らしい。
それでもストーリーは難点が多く、何より主人公がクズなのに悲劇のヒロインをやっているのはあまり納得ができなかったです。