COP CAR/コップ・カー VD-27

作品紹介

公開年月  2015/01/24
ジャンル  サスペンス/犯罪
原作  なし
監督  ジョン・ワッツ
脚本  ジョン・ワッツ、クリストファー・フォード
製作  コディ・ライダー、アリシア・ヴァン・クーヴァリング、ほか
製作国  アメリカ
鑑賞方法  動画配信サービス

あらすじ

家出をした悪ガキの二人、トラヴィスとハリソンは空き地に一台のコップ・カーを発見する。
そこで乗り込んだ二人は警官ごっこをしていると、偶然にも車のキーを見つける。
すると、二人はマリオカートで覚えた運転技術を使い、コップ・カーを公道で暴走させる。
コップ・カーの持ち主であるミッチ・クレッツァーはただの保安官ではなく、目的の為なら人殺しを厭わない悪徳保安官であった。

登場人物&出演者

ミッチ・クレッツァー(演:ケヴィン・ベーコン)
主人公。保安官。私利私欲の為なら殺人を厭わないが、基本的に外面は礼儀正しい人物。
ケヴィン・ベーコンは近年の出演作には『ブラック・スキャンダル』、『ラブ・アゲイン』などがあります。
なんとかしてコップ・カーを取り戻そうと落ち着いた感じで二人の少年と会話するところも面白い。
でも、裏側では原の綿が煮えくりかえるような雰囲気も充分に伝わる演技でした。
やはり、こういう内に秘めた狂気を持つキャラクターをケヴィン・ベーコンは非常に上手い。

トラヴィス(演:ジェームズ・フリードソン=ジャクソン)
家出中の悪ガキ。行動的でコップ・カーを発見して、すぐに乗り込んで運転をした。
ジェームズ・フリードソン=ジャクソンは本作が映画デビュー作となっています。
コップ・カーを手に入れて一番はしゃいでいて、公道に出てからスピードを出しまくる。
トランクの中の男が登場してからビビリまくりで当初の粋がっていた様子がなくなる。

ハリソン(演:ヘイズ・ウェルフォード)
家出中の悪ガキ。行動的なトラヴィスと比べて消極的で何かと心配性である。
ヘイズ・ウェルフォードは16作に出演し、テレビドラマや映画で活躍している。
何かと慎重的でコップ・カーの運転ではノロノロのスピードしか出せない。
トラヴィスと違って、トランクの中の男が現れてから妙に

トランクの中の男(演:シェー・ウィガム)
コップ・カーのトランクに閉じ込まれていた。トラヴィスとハリソンに助けられる。
シェー・ウィガムはテレビドラマ『ボードウォーク・エンパイア/欲望の街』で知られる。
助け出されて悪徳保安官を殺そうと待ち構えるも相打ちになるマヌケ。

ミランダ(演:キーラ・セジウィック)
オペレーター。保安官を信頼していて、彼の言うとおりに他のパトカーに指示をしていた。
キーラ・セジウィックは代表作のテレビドラマシリーズ『クローザー』でゴールデングローブ主演女優賞を受賞しています。
声だけの出演となっているが、悪徳保安官の表の顔を表現する役目を果たしている。

感想

個人的な評価
冒頭の雰囲気はどこか少年たちのちょっとした旅を感じさせる。
いわゆる『スタンド・バイ・ミー』を彷彿するような展開で、少年たちがワクワクした雰囲気が伝わってくる。
二人が盗んだのは普通の車じゃなく、よりによってコップ・カーなのです。
しかも、そのコップ・カーの所有者は悪徳保安官というのも面白い。
その悪徳保安官を演じるのはケヴィン・ベーコンだが、彼だからこそ伝わる説得力がある。
私利私欲の為に職権乱用している男だが、まさかコップ・カーを盗まれるとは本人も予想外の事だったのだろう。
誰もいないところへやって来て、こっそりと死体を始末していたが、家出した少年によってコップ・カーを盗まれるという失敗を演じる。
本作では描かれていないが、悪徳保安官は今まで自分の思い通りに事が進んでいただろう。
しかし、二人の少年によって完璧に築いてきた環境が一瞬にしてぶち壊される。
歯車が狂ってしまった悪徳保安官は形振り構わない行動は滑稽に見える。
相手は10歳程度の子供だが、完全に振り回されているのは面白い構図であった。
何よりケヴィン・ベーコンの演じる悪徳保安官が、いつ感情を爆発させるか分からないような心理状態が如実に伝わる。
その一方で無邪気にコップ・カーで遊ぶ少年たちの姿にはギャップがありました。
物語としては非常に単純なストーリーであるが、ケヴィン・ベーコンの演技が光ります。
ただ、あまりにも尺が短いので、どうしても物語を自分なりに補完しないといけない。
もう少し主人公のイライラや焦りをもっと見せるべき、そうすれば後半のキレる様子も納得がいくのではないかと思った。