沈黙の激戦 RE-3034

作品紹介

公開年月  2016/12/09
ジャンル  アクション/サスペンス
原作  なし
監督  キオニ・ワックスマン
脚本  キオニ・ワックスマン
製作  スティーヴン・セガール、キオニ・ワックスマン、ほか
製作国  アメリカ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

元政府諜報員のジョン・ハーモンは、メキシコ最大麻薬カルテルの首領を倒した事で勇名を馳せていた。
今ではアメリカとメキシコの国境に身を隠しながら暮らしていたが、彼の元に麻薬取締局のマット・ベックがやって来る。
イスラムとメキシコのテロリストが同盟を結ぶイスタンブールでの会合をするべく、ハーモンに依頼するのだった。

登場人物&出演者

ジョン・ハーモン(演:スティーヴン・セガール)
元政府諜報員。過去にチームを率いてメキシコ最大の麻薬カルテルを潰した功績を持つ。
スティーヴン・セガールは近年の出演作に『沈黙の終焉』、『沈黙の達人』などがあります。
麻薬カルテルとテロ組織が手を組んだ事で、麻薬取締局から会合を潰すよう依頼される。
信頼するザラに声をかけ、情報を集められるマシューをチームにしてトルコに出向く。
マシューのドローンが失敗し、ザラの尾行が失敗して誘拐され、彼女を助ける事になる。
最後はラウフを殺し、やって来たリベラからザラを助け出し、次なるターゲットに備える。

ザラ・ハイエク(演:ジェマ・ダーレンダー)
CIAからFBIに移った捜査官。過去にジョン・ハーモンのチームに属して彼に腕時計を贈った。
ジェマ・ダーレンダーは代表作に『アイ・スピット・オン・ユア・グレイヴ2』、『サバイバル・トラップ』などがあります。
ハーモンからドローンや情報収集ができるマシューを探すが、挨拶代わりに車を破壊された。
女の武器を使ってホテルで空室を見つけ、ハーモンが各種機材を持ち込んで拠点を作り出す。
尾行に勘づかれてしまい、ホテルに待機していたところでリベラの部下に捕まってしまう。
最後はなんとか抵抗していたが、結局は助けにやって来たハーモンにあっさりと救われた。

マシュー・シャープ(演:ラッセル・ウォン)
傍受の専門家。人的情報収集技術を持ち、CIAに15年いて、以前は陸軍の特殊部隊にいた。
ラッセル・ウォンは代表作に『ロミオ・マスト・ダイ』、『ザ・サンクチュアリ』がある。
ドローンのスペシャリストで、ザラが招集して挨拶代わりに彼女の車を破壊していた。
ハッキング能力を駆使して情報を集めると、ドローンを使って会合が行われるホテルを監視。
ドローンでカルテルとテロの会合を監視するが、あっさりと見つかって自力で脱出した。
最後はハーモンとともにザラの救出をして、ドローンもほとんど使わず素手で戦っていた。

マット・ベック(演:アンドレイ・スタンチュ)
麻薬取締局の捜査官。メキシコの最大麻薬カルテルのボスを殺害したハーモンに依頼する。
アンドレイ・スタンチュは本作が長編映画デビュー作となります。
公式に残らない暗殺をハーモンに頼み込み、彼の指示通りにすべてを用意していた。
カルテルとテロ組織が仲違いしそうになると、ハーモンに単独で暗殺を頼み込む。
最後はハーモンがチームの解散を拒まれてしまうが、結果的にターゲットの抹殺させた。

アブドゥル・ラウフ(演:ガッサン・ブーズ)
中東を拠点にするテロ組織のメンバー。旅客機を自爆テロさせた主犯格の一人。
ガッサン・ブーズは本作が長編映画デビュー作となります。
アヤンの組織で爆弾を製造しており、アメリカ本国でのテロ行為をさせるべく入国を企む。
当初は宗教の違いでテロ行為していると思われるが、実際はそれ以上の目的がある模様。
そのせいでアメリカの各政府組織から指名手配されており、自覚しながらもテロを止めず。
最後はホテルに踏み込んだハーモンと対面し、意見の相違が顕著になって呆気なく殺された。

ホセ・リベラ(演:ミルシア・ドランバレアヌ)
メキシコで有名なソノラ・カルテルのボス。空路と海路に薬物移送のルートを持っている。
ミルシア・ドランバレアヌは『ナチスの犬』などがあります。
現在はトルコに拠点を移して、ライバルたちを容赦なく殺害してビジネスを広げている。
テロ組織と接触をして更なる金儲けを企み、警戒心の強いアヤンに手を焼いていた。
仲違いさせようとしたハーモンたちの存在を知り、その際にザラだけを誘拐に成功する。
最後は人質にしたザラを盾にするが、救助にやって来たハーモンにあっさりと殺害された。

アヤン・アル・ムジャーヒド(演:セルジュ・コスタシェ)
テロ組織の元2番手。爆弾製造の責任者。兄がアメリカ軍の爆撃で死んでボスとして君臨。
セルジュ・コスタシェは代表作に『沈黙の制裁』、『Charleston』などがあります。
兄が殺害されて以来、行方不明となっていたが、ハーモンたちによってあっさりと見つかる。
それでも警戒心が非常に強く、イスタンブールでの会合でいち早くドローンに気付いた。
真の狙いは爆弾を作るラウフのアメリカ入国で、リベラになんとか手配させようとしていた。
最後はベックが送り出した特殊部隊にホテルを踏み込まれ、逃げる際に射殺されてしまう。

感想

個人的な評価

本作はスティーヴン・セガールとキオニ・ワックスマンにとって16作目となります。
当然のようにスティーヴン・セガールとキオニ・ワックスマンはともに製作として参加しています。
『沈黙』シリーズにおいて黄金コンビとも言える二人は、本作で思い切って麻薬組織とテロ組織を合体させてくれます。
もはや、単体ではスティーヴン・セガールの操る“セガール拳”では相手にならず、両者を組ませる事で面白さを引き出そうとしています。
近年のスティーヴン・セガールは肥満体になって、ほとんどのアクションを代役にやらせており、立ち回りもチームのメンバーに任せっきり。
そのおかげで時間稼ぎをしているが、チームのメンバーは必ず窮地に追い込まれるか、凡ミスをしてしまい、スティーヴン・セガールがフォローするという展開が多い。
特にキオニ・ワックスマンと組むと王道パターンとなるが、本作はメンバーを最小限の三人に留まっていました。
紅一点となるFBI捜査官は女の武器を使って現場でターゲットを探り、ドローンのプロはターゲットの会議を覗き込んでいきます。
ただ、いつものように彼らはセガール拳を習得していないので、作戦が簡単にバレて一人は捕まってしまうマヌケぶりを発揮します。
そこで息一つも切らせない主人公のスティーヴン・セガールがやって来て、すべてをセガール拳であっさりと片付けてくれます。
本作はなんだかスパイアクションのような展開になったが、結局はチームが失敗して毎度の力業になるところが微笑ましい。
悪役も中ボスみたいな小粒しかおらず、ラストで倒されていくが、なんだか微妙な感じしか残らなかったです。
スパイ作戦も失敗しているし、ドローンはあまり役に立っておらず、新しい要素を加えようとするも何もかも中途半端な展開でした。
やはり、キオニ・ワックスマン監督ではその程度であったが、意外にも本作ではスティーヴン・セガールがアクションをやっていたのは良かった。
それになぜかエンドロールでNG集があって、キオニ・ワックスマンは三流の監督であるが、チャレンジ精神だけは素晴らしいと思わせる作品でした。