ラスト・ソルジャー/森に潜む兵士 RE-3039

作品紹介

公開年月  2018/05/02
ジャンル  サスペンス/ホラー
原作  なし
監督  ジョン・アダムズ
脚本  ピート・アダムズ
製作  ダイアン・ショートハウス、ジョン・アダムズ
製作国  イギリス
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

イギリスの山深い森で地下基地を発見した少年たちだが、直後に一人が消えて、もう一人は交通事故で意識不明の重体となる。
巡査部長のアンウィンは事件現場で捜査をさせるが、部下は遺体で発見され、その後も犠牲者が出てしまう。
刑事課へ配属されたアンウィンは、ハントリー警部補とともに常軌を逸した犯人を見つけるべく捜査に乗り出すのだった。

登場人物&出演者

アンウィン巡査部長(演:トリスタム・サマーズ)
森の沿道で撥ねられた少年の捜査中に女性警官が戻らない事で本格的な調査を開始させる。
トリスタム・サマーズは代表作に『ジョニー・イングリッシュ/アナログの逆襲』 『 SOLO! 』などがあります。
刑事課に配属されると、なぜか高そうなスーツを着て現場で仲間たちと笑顔で会話していた。
あくまで捜査はハントリー警部補が主導で、そのサポートに回っているがほとんど役立たず。
ハントリーとともにジャックの話しを聞いて、当初は信じなかったが後で信じる事になる。
最後はジャックの案内で地下基地を見つけ、ジャックがボブと昇天し、それを見送った。

サマンサ・ハントリー警部補(演:ロージー・フェルナー)
刑事課へ配属されたアンウィンの相棒。新人で独身。現場についてまだよく分かっていない。
ロージー・フェルナーは代表作に『イタリアは呼んでいる』、『天使が消えた街』がある。
アンウィンと最初の犠牲者となった少年の両親に会うが、余計な事を言って悲しませていた。
犯人が分からないまま捜査の指揮を執っていくが、現場で人が死んでいるのに笑顔を見せる。
無能でありながらも捜査を続けていき、ジャックの話しは本当だとなぜか信じてしまう。
最後はジャックの案内で地下基地を見つけて、ボブと和解する彼を棒立ちで見ていた。

ダグ・ハントリー警部補(演:ヘンリー・ダスウェイト)
地元警察の少し偉い人。森の沿道で起きた少年の事故を含めた捜査をアンウィンに任せる。
ヘンリー・ダスウェイトは代表作に『Catch』、『ソリス』などがあります。
アンウィンが刑事課へ配属され、新人のハントリーと組む事を懸念して相談役を買って出る。
事件現場で検証を適当に済ましていて、手がかりとなるモノは関係ないとすぐに断定する。
森に潜んでいる兵士はファンタジーだと頭ごなしに否定し、無能の筆頭格に踊り出た。
最後はジャックの言葉を信じず、森で別行動したら、罠にかかった呆気なく死んだ。

エセル(演:ジェニー・グーセンス)
老人ホームで暮らす女性。いつも寝ぼけているジャックの隣にいて声をかけている。
ジェニー・グーセンスは代表作に『A Voyage Round My Father』、『危険な動物たち』などがあります。
森で連続猟奇殺人が発生すると、あまりの凄惨な内容に寝ぼけていたジャックに話しかける。
最後は連続猟奇殺人には興味がなくなり、ジャックとテレビ番組の取り合いになってしまう。

ジャック(演:ジョン・リス=デイヴィス)
老人ホームで暮らす元軍人。日中はほとんど寝ぼけて友人たちと他愛もない会話をしている。
ジョン・リス=デイヴィスは近年の出演作に『報復の仮面』、『正義と愛をかけた戦い』などがあります。
寝ぼけていたところで連続猟奇殺人があった森のニュースを聞いて、ようやく目を覚ました。
そこから食い入るようにニュースを見ると、自分の過去が原因だとして後悔していく事に。
なんとか警察と連絡を取って、アンウィンとハントリーが話しを聞いて信じてもらえた。
最後は森で地下基地を探り当て、出てきたボブと和解して消えると、自身も寿命で死んだ。

ボブ・ピアース(演:グレン・サルベッジ)
第二次世界大戦中にイギリスが極秘で結成させた補助部隊を統括していた軍人。
グレン・サルベッジは代表作に『ゾンビ大陸/アフリカン』、『ハード・パニッシャー』などがあります。
ジャックとともに合図を待っていたら、殺害リストの一番上に名前があって彼に殺された。
その後、任務をまっとうするべくなぜか復活して、地下基地の入口が開いた事で殺人を開始。
無能な警察官たちのおかげでナチスだと勘違いした無実な人間を次々と殺害していく。
最後はジャックがやって来て真実を知ると、抱き合って光となって昇天していった。

感想

個人的な評価

本作は『2017年度イーリー・ホラー映画祭』にて最優秀男優賞を受賞しています。
もちろん、本作は超大作にも出演しているジョン・リス=デイヴィスが上記の映画賞を受賞しています。
この作品についてですが、邦題とジャケットによって盛大なるネタバレをしています。
内容としては森で猟奇的な殺人が連続で発生して、地元の警察が犯人を探る為に捜査をしてくという展開です。
つまり、本作の肝となるのは犯人の正体だが、邦題とジャケットでネタバレしているせいでミステリーとして本作は崩壊している。
そうなってくると、頼みの綱である物語の構成と登場人物たちですが、個人的に警察側の言動に違和感しかなかった。
まず、刑事課に配属された巡査部長が次のシーンで警察の給料では買えそうにない高いスーツを着ていて、場面が変わる度に違うスーツを着ています。
次にその巡査部長の相棒となる警部補だが、こちらは新人と言われているのに難しそうな事件の指揮を執っています。
そこまではいいけど、犯人による燃料の爆破で警察官に死傷者が出た現場に来るが、なぜか笑顔で状況を聞いています。
普通に考えれば、人が死んでいる上に犯人が捕まっていないのに、笑顔で余裕を見せたり、ファッションショーをしている場合じゃない。
こんな無能な警察官なら犯人がちょっとしたミスを犯しても捕まらないだろうと思います。
しかも、最後は犯人を知る老人ホームの男が現場に来て、あっさりと地下基地を見つけると和解を求めて話し合う。
あれだけ殺しまくっているのに老人ホームの男をひと目見ただけで戦意を失い、許しを経て光となって消える。
そもそも、一度死んだはずなのになぜか蘇って人を殺しまくったのに、間違いで殺されたと知って素直に消える意味が分かりません。
本作はイギリス映画なのでシニカルで高度なギャグだっただろうとけど、さすがに理解できなかった作品でした。
ツッコミどころ満載の作品であるけど、ジョン・リス=デイヴィスのイギリス英語と声、それに存在感だけは一流でした。