S.W.A.T. vs デビル VD-242

作品紹介

公開年月  2014/04/04
ジャンル  コメディ/ホラー
原作  なし
監督  トドール・チャプカノフ
脚本  クリス・マンチーニ
製作  モシュ・ディアマント、ボビー・ランゲロフ
製作国  アメリカ
鑑賞方法  動画配信サービス

あらすじ

外界から隔離された精神病棟で大規模な暴動が発生し、通報を受けた警察は凄惨な状況にS.W.A.T.に出動を要請する。
同時にベテランの交渉人マガヒーが暴徒たちを鎮めるべく派遣されるが、到着した彼らの前に想像を絶する地獄絵図が広がっていた。
電気も消え不気味に静まり返った病棟で響く悪魔のような咆哮の中、マガヒーと戦闘のエリートたちは正体不明の敵と死闘を繰り広げるのだった。

登場人物&出演者

マガヒー(演:スティーヴン・レイ)
ベテランの交渉人。以前は軍医として任務に就いていた。前から病棟が怪しいと睨んでいた。
スティーヴン・レイは代表作に『Vフォー・ヴェンデッタ』、『アンダーワールド/覚醒』などがあります。
病棟を探索している時、一人になって独房を見ると、そこには兄リチャードの姿を発見する。
過去に弟がいて木の上から落下死しているが、犯人はリチャードだと確信を得ていた。
リチャードが危険な存在として逮捕に踏み切ったが、病棟で再会して仲間に誘われる事に。
最後は地獄の炎にリチャードと飛び込み、自己犠牲によりハロウェイの洗脳を解いた。

シャープ(演:ブルース・ペイン)
「S.W.A.T.」に属する警部補でチームの隊長。病棟ではマガヒーとハロウェイで探索する。
ブルース・ペインは代表作に『ダンジョン&ドラゴン』シリーズ、『スティール』がある。
電気と通信が絶たれてしまい、チームも分断されても、行方不明となった隊員を探していた。
途中で病棟の患者に鉢合わせするが、明らかに普通じゃない状態を見て危険だと判断する。
突然現れたリチャードにより、薬物中毒だと暴露されてしまい、ガマンの限界に達する。
最後は神出鬼没なリチャードが現れると、念力を使って首を絞められてそのまま絶命した。

ハロウェイ(演:キャロライン・フォード)
「S.W.A.T.」に属する女性隊員。元医者。病棟ではマガヒーと隊長で一緒に探索していく。
キャロライン・フォードは代表作に『U.M.A.レイク・プラシッド/ファイナル』、『Anti-Social』などがあります。
なぜか病棟を知るマガヒーに付いていき、そこで同じ医者だと分かって少し盛り上がる。
行方不明となった隊員を探していくが、途中で患者に襲われてなんとかピンチを脱する。
突然現れたリチャードに過去を暴露され、動揺して地獄の炎により洗脳されてしまう。
最後はマガヒーがリチャードを地獄の炎に道連れにして、洗脳が解かれてその場を去った。

パウエル(演:スティーヴ・トゥーサント)
「S.W.A.T.」に属する巡査部長。病棟で切られた電気を復旧させる為に別行動をする。
スティーヴ・トゥーサントは代表作に『ルワンダの涙』、『沈黙のステルス』があります。
二人の隊員を引き連れて病棟内を探索するが、明らかに様子のおかしい患者に遭遇する。
なんとか電気が復旧して明るくなった病棟内を歩き、行方不明となった隊員を探す事になる。
最後は隊員たちが患者に殺され、一人となったところで背後から襲われて呆気なく死亡した。

リチャード神父(演:フリスト・ショポフ)
教会で告解する信者の懺悔を聞いていたが、実は悪魔で器として選ばれてしまう。
フリスト・ショポフは代表作に『パッション』、『アイ・アム・デビッド』がある。
精神病棟に派遣された「S.W.A.T.」と同行するマガヒーを見つけ、独房から会話をしていた。
実はマガヒーの兄で過去に弟を木の上から突き落とし、結果的に殺している異常者である。
悪魔の力を宿した事で精神病棟の患者をゾンビのような奴隷にして支配しようとした。
最後はマガヒーを仲間に誘惑するが、地獄の炎に引き込まれて道連れにされて消滅した。

感想

個人的な評価

本作は『デイ・オブ・ザ・デッド』や『エクスペンダブルズ』シリーズのVFXのスタッフが集結した作品となります。
アメリカの特殊部隊「S.W.A.T.」は世界的に有名であり、当然のように彼らを題材にした作品は数多くあります。
しかし、本作は「S.W.A.T.」を使っているけど、基本的な物語の構成はかなり特殊な手法を使っているような感じでした。
どうやら「S.W.A.T.」を扱った作品は未完成であり、その映像を編集のオッサン二人が観てヤジを入れている展開がメインとなります。
つまり、ちゃんとした映画と違って、まるでDVDやブルーレイにある特典で監督や出演者がコメントするような内容をそのまま本編にしてしまっている。
そうなってくると、未完成の映像を観ながら寒いツッコミを入れる編集のオッサン二人の声が強制的に入ってきて雰囲気を思い切りぶっ壊していく。
ある意味、挑戦的な作品という見方もできるが、残念ながら本作はそんなレベルに達していないというのが現実です。
未完成の映画自体はブラッシュアップすれば、それなりのクソ映画に仕上がるかもしれないけど、設定が説明不足すぎて意味不明になっている部分がある。
そこにどうでもいいツッコミを入れる編集のオッサン二人のヤジが邪魔すぎて鑑賞する気持ちを確実に削いでいきます。
しかも、編集のオッサン二人は下手に映画をかじっているので、他の作品名や俳優について語っていて、それが一番寒いやり取りでした。
ゴミ映画は大ヒットした作品や有名な作品を引き合いに出す事が多いけど、本作は露骨すぎて何一つ面白いネタがなかったです。
そもそも未完成の映画を垂れ流して、編集のオッサン二人がヤジを入れるだけの作品を完成した映画として認めるべきかが問題となります。
なので、本作を他のクソ映画と並べるのは失礼であり、ゴミ映画であっても完成しているので、本作はその外にある無価値な映画になってしまいます。
個人的にはそこまで怒りはなかったけど、駄作を量産するトドール・チャプカノフ監督はこれを面白いと思って作ったのだろうか。