【アサイラムとトロマ(模倣 vs バカ)】 この二つを覚えておくと役に立つ

B級映画を作る映画製作会社をご存じだろうか。

普通なら知らなくてもいい情報です。

映画好きならば、一度は聞いた事があるだろう。

『アサイラム』と『トロマ』という単語を。

では、それはどんな意味を成すか簡単に解説します。

アサイラム

1997年に映画プロデューサーのデヴィッド・マイケル・ラット、デヴィッド・リマゥイー、シェリー・ストレインの三者により設立される。

アメリカのカリフォルニア州にある映画製作スタジオ兼映画配給会社である。

会社構成として3部門から成り立っているが、今回は『アサイラム・スタジオ』がメインとなります。

基本的に劇場公開ではなく、オリジナルビデオという形で映画を作っている。

日本で言えば、Vシネマのような映画を大量に作っています。

その信条は“低予算”、“短期間の撮影”というB級映画の王道を貫く。

何より特徴的なのは便乗や模倣と言った『モックバスター』を得意としている。

モックバスターだと言われる作品を軽く紹介します。

トランスモーファー

以前の記事で紹介していますが、このクソ映画は外せません。

もちろん、元ネタは『トランスフォーマー』です。

誰も待ち望んでいない続編まであります。

エイリアン vs エイリアン(AVH Alien vs Hunter)

まさにアサイラムという感じのクソ映画。

元ネタは『AVP/エイリアン vs プレデター』です。

最後のオチはツッコミを入れる気持ちすら失せるレベル。

地球が静止した日

多くの被害者を出した史上最悪のモックバスター。

元ネタは『地球が静止する日』です。

タイトルが似すぎて相当の人が犠牲になったはずです。

トロマ・エンターテインメント

大学生時代から映画製作をしていたロイド・カウフマンと、映画プロデューサーのマイケル・ハーツが1971年に設立した。

アメリカのニューヨーク州ロングアイランドにある映画製作兼映画配給会社。

40年以上の歴史を誇るが、一貫して低予算を信条とした作品を多く作っています。

その為、アサイラムと同じく劇場公開よりもオリジナルビデオという形で公開している。

トロマと言えば、最強のタイトル『悪魔の毒々』が非常に有名です。

邦題でありながらも、日本ではトロマの代名詞として知られる。

ただし、タイトルに『悪魔の毒々』がつく作品でもトロマ製じゃない場合も多い。

以下の作品は正真正銘のトロマ製カルト映画たちです。

悪魔の毒々モンスター

『悪魔の毒々』シリーズの第1作目にして意外にも面白い作品。

ある意味、今のアメコミ原作映画の先駆けとも言えるヒーロー物。

続編は『悪魔の毒々モンスター/東京へ行く』で実際に東京でロケをしています。

出演者に安岡力也、永井豪、関根勤がいます。

チキン・オブ・ザ・デッド/悪魔の毒々バリューセット

トロマが歩んだ40年の集大成とも言える最高のバカ映画。

リアルなウンコとゲロによって完全に食欲が失せる描写はトロマだからこそやる。

そして、なぜかみんな急に踊り出すボリウッドも驚くミュージカル。

ただ、全体的に好事家以外はまったく楽しめないというトロマ製の作品。

悪魔の毒々映画をカンヌで売る方法!

個人的には一番オススメしたいトロマ製の作品。

これは映画ではなく、ドキュメンタリーだが非常に興味深い内容。

トロマのようなインデペンデント系の映画会社がカンヌでどんな風に立ち回っているのかが分かります。

解説をしてくれるのはロイド・カウフマンというところも見逃せない。

まとめ

B級映画を作る映画会社は非常に多くあります。

その中で有名なアサイラムとトロマを紹介したが、どちらの作品も人生に一度か鑑賞(被害)をしている(受けている)と思います。

間違って手に取ってレンタルした場合、それは己の浅はかさを恨むしかない。

逆に望んでレンタルした場合、あなたはなかなかのモノ好きだと言える。

私は超大作を観るし、クソ映画だって観ます。

特にメインディッシュの超大作や感動できる名作を観た後、アサイラムやトロマの作品は極上のデザートになるほど上級者になりつつあります。

良い子は決してマネをしないように。