サイレントノイズ RE-2696

作品紹介

公開年月  2005/01/07
ジャンル  ホラー/サスペンス
原作  なし
監督  ジェフリー・サックス
脚本  ニーアル・ジョンソン
製作  ポール・ブルックス、ショーン・ウィリアムソン
製作国  アメリカ、カナダ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

建築家のジョナサン・リバースは再婚した妻アンナと前妻の子供マイケルと三人で幸せな日々を送っていた。
そんなある日、アンナが行方不明になり、途方に暮れるジョナサンの前に謎の男レイモンドが現れると、彼女はこの世にいないと言われる。
レイモンドはEVPに録音されたアンナの声をジョナサンに告げると、そこから不可解な現象に遭遇していくのだった。

登場人物&出演者

ジョナサン・リバーズ(演:マイケル・キートン)
主人公。建築家。再婚相手のアンナと息子マイクと三人で幸せな日々を送っている。
マイケル・キートンは近年の出演作に『スパイダーマン:ホームカミング』、『ファウンダー/ハンバーガー帝国のヒミツ』などがあります。
アンナが川での転落事故で行方不明となるが、ずっと生きていると信じて捜索を任せる。
結局、アンナは死亡していると知って引っ越すが、ノイズ現象に見舞われてしまう。
レイモンドが亡くなった後、彼の仕事を引き受けるようにノイズで人助けを試みる事に。
最後は行方不明となった女性を見つけるが、悪霊によって殺され、ノイズとして現る。

サラ・テイト(演:デボラ・カーラ・アンガー)
レイモンドの家に通っている女性。書店に勤めている。8ヶ月前に婚約者を亡くしている。
デボラ・カーラ・アンガーは代表作に『サイレントヒル』シリーズ、『ザ・ハリケーン』などがあります。
レイモンドのおかげで婚約者の声が聞く事ができ、その礼として書店にテープを保管する。
その縁がきっかけでジョナサンと仲良くなり、テープを保管している場所を見せる。
レイモンドが亡くなってから死者と交信するジョナサンを手伝うも自分もビデオに映る。
最後は何かに操られて高層マンションから飛び降り、重傷を負いながらも生き延びる。

レイモンド・プライス(演:イアン・マクニース)
謎の男。朝はジョナサンの家の前にいて、次には会社の前で新聞を読みながら待ち構える。
イアン・マクニースは代表作に『80デイズ』、『ワルキューレ』などがあります。
過去に12歳になる息子を亡くしていたが、死後の交信でメッセージを受け取っている。
なんとかジョナサンに名刺を渡し、アンナの声を聞いたとしていつでも相談を受けるとした。
アンナの声を録音してジョナサンに聞かせるが、同時に悪霊の存在を軽く説明した。
最後はジョナサンに見せたいモノがあると言ったが、自宅で何者かによって殺されていた。

アンナ・リバーズ(演:チャンドラ・ウェスト)
ジョナサンの再婚した妻。作家。ジョナサンの子を妊娠。息子のマイクを元妻に送る。
チャンドラ・ウェストは代表作に『ハードネス』、『コベナント』などがあります。
結局は車から投げ出され、頭を強く打って左手を骨折し、水に流されて死亡した。
最後は何度もジョナサンにメッセージを伝えるが、それは悪霊が装っていると判明する。

ジェーン(演:サラ・ストレンジ)
ジョナサンの元妻。別居しているがジョナサンとは友人のような関係を築いている。
サラ・ストレンジは代表作に『ポイント45』、『キンダガートン・コップ2』があります。
アンナが亡くなってショックを受けていたジョナサンの為にマイクの面倒を見る事に。
最後はジョナサンが亡くなって葬式に出るが、ラジオから彼の声を聞くも無視する。

スミッツ刑事(演:マイク・ドプド)
レイモンドが何者かに殺された事件の担当となる。ジョナサンには詳細を話していない。
マイク・ドプドは代表作に『デス・リベンジ』、『X-MEN:フューチャー&パスト』がある。
今度はマンションのベランダから飛び降りたサラの事件でジョナサンを疑う事になる。
最後はジョナサンからの連絡で行方不明の女性の元に駆けつけ、彼女をなんとか救い出した。

感想

個人的な評価

本作はEVPと呼ばれる電子音声現象を題材にした作品となります。
電子音声現象とは、電子機器等により死後世界との交信を試みる死後意識存続研究という。
その歴史は1901年から始まっていて、超常現象の一つなので残念ながら科学的な根拠はないオカルト的な要素の大きいモノだと言える。
ただ、いくつもあるテープの中で12本に1本は必ず悪霊の声が入っているという。
本作はEVPという現象を扱った珍しい作品なので、個人的にはかなり興味のある題材でした。
心霊現象についてはそれなりに詳しいつもりだったが、本作のEVPの可能性は再認識した。
死後の世界からの交信という興味深い素材だけで最後まで鑑賞したが、これにまったく興味を持っていない人にとっては退屈だろうと思う。
そもそも、本作はホラー映画として演出が弱く、最後に悪霊が出てくるもあまりの幼稚な演出にガッカリさせられます。
もう少し深い設定や展開があると思えば、まさかの単純なオチに正直言って作品の質を落としてしまったように感じました。
マイケル・キートンの演技はさすがに引き込む力があったけど、せっかくの良い素材をまったく活かせない構成が残念すぎました。
できる事ならば、もっと悪霊が人間の手に負えない超自然的な存在で、主人公も対抗手段を考えていく展開なら良かった。
途中で登場した盲目の霊能者が活躍すると思えば、単なる出オチにしたのも失敗でした。
主人公と霊能者が手を組んで悪霊の正体を暴き、本当の妻と会話をする展開なら面白かったのに台無しとなった。
中盤までの流れは良かったし、悪霊の存在を臭わせたところまで順調だったのに、終盤となってから稚拙な展開になったのは頂けない。
全体的に緩いホラー映画になっているのだから、そこは王道的な対決に持っていくべきだと期待しただけに惜しい作品でした。