作品紹介
公開年月 | 2004/05/07 |
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ジャンル | ドラマ/青春 |
原作 | エルネスト・ラファエル・ゲバラ・デ・ラ・セルナ 『チェ・ゲバラ/モーターサイクル南米旅行日記』 |
監督 | ウォルター・サレス |
脚本 | ホセ・リベーラ |
製作 | マイケル・ノジック、カレン・テンコフ、ほか |
製作国 | アルゼンチン、アメリカ、チリ、ペルー、ほか |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
1952年のアルゼンチンのブエノスアイレス、喘息持ちだが理想に燃える23歳の医学生エルネストは、7歳年上の陽気な友人アルベルトと南米大陸探検に出る。
アルゼンチンからパタゴニア、そしてアンデス山脈を越えてチリの海岸線に沿って、最終的に南米大陸の北端ベネズエラのカラカスを目指す。
アルベルト所有のバイク“ポテローサ号”を移動手段に、わずかな所持金と貧弱な装備だけであまりにも無鉄砲な計画であった。
登場人物&出演者
・エルネスト・ラファエル・ゲバラ・デ・ラ・セルナ(演:ガエル・ガルシア・ベルナル)
主人公。フーセルと呼ばれる。医大生で休学して南米大陸を見ようと旅を決意する。
ガエル・ガルシア・ベルナルは代表作に『バベル』、『ブラインドネス』などがあります。
医学生としての知識を使って旅先で治療をするも、己の無力さを痛感していく。
更にアンデスの山奥では家を追われる人々を触れ合い、悲惨な状況に心を痛める。
旅を通じて大きく心境が変化し、単なる医者に収まる事にならない事を示唆しています。
・アルベルト・グラナード(演:ロドリゴ・デ・ラ・セルナ)
生化学者。口から生まれたような男。南米の国中で女とやる事が一番の楽しみである。
ロドリゴ・デ・ラ・セルナは32作に出演し、テレビドラマや映画で活躍している。
金がないので口八丁でその日の食事と寝床を確保する交渉術をみせる。
正直なフーセルとは違い、ウソも方便という感じで息を吐くようにウソをつきます。
彼のおかげでフーセルたちの旅がなんとか続いていると言えるだろう。
・チチーナ(演:ミア・マエストロ)
フーセルの恋人。スイスの建物のような豪邸に住む。フーセルに米国で水着の購入を頼む。
ミア・マエストロはシンがソングライターとして活躍し、代表作に『フリーダ』、『ポセイドン』があります。
短い登場シーンであるが、フーセルを心から愛している事が伝わります。
感想
個人的な評価
チェ・ゲバラと言えば、キューバの革命家という共通の認識があるでしょう。
しかし、彼が政治家・革命家になる前に何をしていたのか、あまり知られていません。
本作はそんな革命とはほど遠いところにいる医学生の若きチェ・ゲバラを描いています。
本名がエルネスト・ラファエル・ゲバラ・デ・ラ・セルナという南米出身者らしい長い名前。
チェは挨拶のようなモノで、それをキューバ人が面白がって、彼をチェ・ゲバラと呼ばれるようになりました。
本作では親友のアルベルトから呼ばれるフーセルが通称となっています。
ただ、本作では革命家というよりも、旅を通じて自分の無力さを痛感する青年である。
医学生だったというのは驚きで、何よりもフーセルはウソをつけない正直者の描写が非常に印象的なのです。
食事と寝床を頼もうとした時、小説の感想を聞かれた時、包み隠さずに正直な言葉を述べている姿が本作でも強烈なインパクトを生む。
演じているガエル・ガルシア・ベルナルも定着しているチェ・ゲバラとは違う、好青年を絵に描いたようなキャラクターでした。
困っている人々を救う原動力になったのは本作で描かれている旅だと感じさせてくれます。
最後の方ではフーセルがスピーチをしますが、その時の言葉は後の革命家になる伏線になっているのも面白い。
世界的に有名なチェ・ゲバラとともに旅をしたアルベルト・グラナードも個性的な人物です。
演じているロドリゴ・デ・ラ・セルナも自然体であり、口八丁であるが、最後までフーセルを心の友として認めていたのも良かった。
特にクライマックスで二人が別れる時、抱擁して涙を流す姿はとても良かったです。
南米大陸の旅を通じてフーセルが変わっていく様子を丁寧に描いています。
更に当時の問題もきちんと描かれ、彼が革命に乗り出す原動力になる意味にもなっている。