スノーホワイト/氷の王国 RE-2413

作品紹介

公開年月  2016/04/22
ジャンル  ファンタジー
原作  グリム童話 『白雪姫』(モチーフ)
監督  セドリック・ニコラス=トロイアン
脚本  クレイグ・メイジン、エヴァン・スピリオトブロス
製作  ジョー・ロス
製作国  イギリス、アメリカ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

邪悪な女王ラヴェンナの妹フレイヤは裏切りにより、すべてを凍てつかせる魔力を手にし、北の大地で氷の王国を築く。
数年後、ラヴェンナがスノーホワイトによって滅ぼされたと知り、強力な軍隊“ハンツマン”を組織して魔法の鏡と自身の魔力で姉を復活させようとする。
ハンツマンに属していた戦士のエリックは、そんなフレイヤの野望を食い止めるようとするが、彼の前に死んだはずの恋人サラが立ちはだかるのだった。

登場人物&出演者

エリック(演:クリス・ヘムズワース)
主人公。ハンツマンの戦士。サラとの恋を選んだせいでフレイヤが二人の仲を引き裂く。
クリス・ヘムズワースは近年の出演作に『ソー:ラグナロク』、『ゴーストバスターズ』などがあります。
てっきりサラが殺されたと思っていたが、それはフレイヤの魔法による幻覚だと知る。
旅の途中でサラと再会し、なんとか振り向かせようと身を挺して証明しようとする。
一度はサラに裏切られるが、その意図を読んでフレイヤを倒すべく

サラ(演:ジェシカ・チャステイン)
ヒロイン。ハンツマンの戦士。エリックとの恋を選んだせいで7年間も幽閉されていた。
ジェシカ・チャステインは近年の出演作に『オデッセイ』、『クリムゾン・ピーク』などがあります。
フレイヤに引き裂かれた二人だったが、彼女の魔法により逃げ出したと思い憎んでいた。
実はフレイヤの手先として鏡を取り戻す為にエリックたちに近寄っていた。
だが、フレイヤの野望を潰そうとエリックたち

ニオン(演:ニック・フロスト)
取り立て屋のドワーフ。エリックを探し出す為にウィリアム王子に雇われた。
ニック・フロストは代表作に『ショーン・オブ・ザ・デッド』があります。
道中出会った同じドワーフのドリーナと意気投合するが、フレイヤの魔法で氷漬けになる。

グリフ(演:ロブ・ブライドン)
取り立て屋のドワーフ。褒美を手にするまでエリックとともに旅をする。基本的にマヌケ。
ロブ・ブライドンは代表作に過ミラーマスク』、『イタリアは呼んでいる』があります。
ニオンとドリーナを助ける為にミセス・ブロムウィンとともに氷の城へ忍び込む。

ミセス・ブロムウィン(演:シェリダン・スミス)
旅をしていた女ドワーフ。エリックたちが求める魔法の鏡を手にする為に助力する。
シェリダン・スミスは代表作に『ヒステリア』、『タワーブロック』などがあります。
何かとグリフと行動を共にするが、最初は拒んでいたが、最終的に彼を受け入れる。

ドリーナ(演:アレクサンドラ・ローチ)
旅をしていた女ドワーフ。ミセス・ブロムウィンの助手的な存在としてサポートする。
アレクサンドラ・ローチは代表作に『アンナ・カレーニナ』、『カムバック!』があります。
最初からニオンと惹かれ合うも、魔法の鏡がフレイヤに奪われる際に抵抗して氷漬けになる。

フレイヤ(演:エミリー・ブラント)
氷の王国の女王。赤ん坊を失った悲しみから氷に目覚め、冷酷非道な氷の女王に変わる。
エミリー・ブラントは近年の出演作に『ガール・オン・ザ・トレイン』、『ボーダーライン』などがあります。
失った娘への絶大な愛を孤児となった子供たちに向け、自分が絶対的な母親になろうとする。
だが、復活したラヴェンナにより真実を知ると、彼女に利用された自分に気づく。
最後の力を振り絞って魔法の鏡を凍てつかせるが、エリックたちに見捨てられてしまう。

ラヴェンナ(演:シャーリーズ・セロン)
邪悪な女王。冷酷非道な性格の持ち主だったが、スノーホワイトによって滅ぼされてしまう。
シャーリーズ・セロンは近年の出演作に『ダーク・プレイス』、『マッドマックス/怒りのデス・ロード』などがあります。
強力な魔法の鏡を手にしたスノーホワイトを病に陥れ、復活しようと機会を待っている。
復活してから氷の女王となったフレイヤを操り、彼女の王国を乗っ取ろうと目論む。
実はフレイヤの赤ん坊が自分より美しくなると知り、殺させた張本人だった。

感想

個人的な評価

前作はグリム童話『白雪姫』を原作として実写映画化されました。
そんな本作は前作の続編であるが、白雪姫であるスノーホワイトは一瞬しか出てきません。
なので、続編というよりはスピンオフと言ってもいい作品という感じです。
どうやら前作ではスノーホワイトを演じたクリステン・スチュワートと監督のルパート・サンダースは色々と問題を起こしていたようです。
だから正統な続編ではなく、スピンオフという形で続編が製作されていると思います。
基本的にファンタジーなので、内容としては非常に分かりやすい展開である。
勧善懲悪という分かりやすい構図だが、その間にいるフレイヤというキャラクターが曖昧な感じになっている。
前半では悪女として登場するが、ラヴェンナが復活したら、文字通り悪役の座を簡単に奪われてしまいます。
物語のカギを握っているはずだが、ラヴェンナを演じているシャーリーズ・セロンの悪女が強烈すぎて前半の活躍が吹き飛びます。
やはり、エミリー・ブラントは悪女は似合わず、最終的にどっちつかずの中途半端なキャラクターになってしまった。
それに加えて、せっかく主人公たちを助けたにも関わらず、瀕死状態で放置されるという可哀想なぐらいの最期でした。
本作で最も目立ったのは言うまでもなく、悪女役をやらせたら右に出る者がいないシャーリーズ・セロンでしょう。
冒頭と終盤での登場だが、すべての登場人物を食ってしまうほどの圧倒的な存在感でした。
そのせいでエミリー・ブラントの存在感がなくなり、クリス・ヘムズワースやジェシカ・チャステインまでも薄くなってしまう。
完全に監督の手に余ってしまったラヴェンナは、魔法の鏡と同化して更に凶悪になっている。
いくら鍛えられたハンツマンであっても、圧倒的な力の前では勝ち目がなかったです。
そこでフレイヤが手を貸すけど、あまりにも扱いがヒドイので、主人公たちが勝利した満足感は得られなかった。
全体的に薄っぺらな内容であって、それぞれのドラマも薄っぺらだし、内容も薄っぺらです。
ファンタジーは基本的にドラマはあまり期待できないが、いくらなんでも薄すぎて語る事もほとんどないというレベル。
もう少し主人公のエリックに力を持たせるべきだが、それではフレイヤの存在は更に不憫となってしまう。
ここら辺のバランスについて監督や脚本のセンスに問題があったと思います。