マギー RE-2314

作品紹介

公開年月  2016/02/06
ジャンル  ドラマ
原作  なし
監督  ヘンリー・ホブソン
脚本  ジョン・スコット三世
製作  コリン・ベイツ、ジョーイ・トゥファーロ、ほか
製作国  アメリカ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

感染するとゾンビ化してしまう恐ろしいウイルスが蔓延する近未来。
ある日、アメリカの田舎町に暮らす16歳のマギーも感染してしまい、感染者を隔離する特別病棟に収容される。
ゾンビ化がゆっくりと進行するマギーを父親のウェイドが家に連れて帰るが、彼女を隔離しようとやって来た地元警察と激しく衝突するのだった。

登場人物&出演者

ウェイド・ヴォーゲル(演:アーノルド・シュワルツェネッガー)
主人公。過去に前妻のサラも感染した経験を持つ。感染したマギーに愛情を注ぐ。
アーノルド・シュワルツェネッガーは近年の出演作には『ターミネーター:新起動/ジェニシス』などがあります。
どうしても感染者をゾンビとして認めたくないが、他の人の為に殺すしかないと理解しているが、それでも自分を責めている。
アクションスターのシュワちゃんが演技で

マギー/マーガレット・ヴォーゲル(演:アビゲイル・ブレスリン)
ヒロイン。感染している事を受け入れているが、それでも怖い気持ちを持っている。
アビゲイル・ブレスリンは代表作の『ミス・リトル・サンシャイン』では10歳で史上4番目にアカデミー助演女優賞にノミネートされています。
父親の愛情を理解し、戸惑う義理の母親に対しては微妙な雰囲気になっている。
やはり、アカデミー助演女優賞にノミネートした実力は本作でも充分に発揮している。

キャロライン・ヴォーゲル(演:ジョエリー・リチャードソン)
マギーにとって義理の母。感染したマギーに対して、普通ではいられなくなっている。
ジョエリー・リチャードソンは代表作に『マリー・アントワネットの首飾り』、『ドラゴン・タトゥーの女』などがあります。
自分の娘がやがてゾンビになる現実を受け入れず、精神的に不安定となっている。
やはり、義理の母親という事でマギーとは関係が微妙で、変異する彼女が怖くなって家を出るという心理を演出しています。

レイ(演:ダグラス・M・グリフィン)
地元の保安官。ウェイドとは長年の付き合い。前妻サラとの件でウェイドが世話となった。
ダグラス・M・グリフィンは81作に出演し、テレビドラマや映画で活躍しています。
マギーを心配している一方で、町を守るという職務を厳しくウェイドに言い聞かせている。

ヴァーン(演:ジョディ・ムーア)
マギーの主治医。長年に渡ってヴォーゲル一家の面倒を見てきた良き理解者。
ジョディ・ムーアは34作に出演し、テレビドラマや映画などで活躍している。
ウェイドとマギーの気持ちを親身に察し、その時が来たら三つのやり方を教える。

感想

個人的な評価

近年のアーノルド・シュワルツェネッガーはヒット作に恵まれていない。
代表作で新たにスタートした『ターミネーター:新起動/ジェニシス』は興行的に失敗。
個人的にはリブートとして良かったけど、世間的には微妙だったらしい。
基本的にシュワちゃんはアクション映画をやっているが、本作はその方向性とはまったく違うアプローチとなっています。
本人のコメントから、本作には自身のキャリアとは違った意味合いを持つ作品として大いに興味を持っていたようです。
その証拠に主演に限らず、本作では製作としても名を連ねている。
かなり気合いの入ったシュワちゃんは、まさか演技で勝負するとは思わなかった。
元々、アクションスターにそこまでの演技力は求められていないが、年齢を重ねているからこそできる演技もあります。
ですが、娘との絆を確かめるシュワちゃんよりも、銃を持ったシュワちゃんの方が良い。
いくら演技派に転向しようとしても、やっぱり、アクションをやっているシュワちゃんを誰もが望んでいるのだろう。
本作ではシュワちゃん以上に演技力を魅せたのはマギー役のアビゲイル・ブレスリンです。
まだまだ若いですが、アビゲイル・ブレスリンは実力派女優として認知されています。
もちろん、本作でも変異していくマギーを切なく演じているのは言うまでもない。
その影響もあって、シュワちゃんの演技がかすんで見えてしまうのは残念でしたが。
作品としては上手くまとまっているが、今一つパンチ力が足りない。
本作の肝は父と娘の愛ですが、どうにもそれが伝わってくるような描写が少なかったと思う。
もう少し二人だけのエピソードや二人だけに襲いかかるトラブルを乗り切るとか、一体感をみせるような演出がなかったのは痛い。
父親の独りよがりな愛情、一人だけ苦悩する娘という風にしか見えなかったのです。
両者を決定的に繋げる前妻の関係性も曖昧なので、どうにもしっくりとこなかったです。
ここら辺の脚本の練り込み不足だと感じてしまったのは大きなマイナスでした。