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カンフーリーグ RE-3194

カンフーリーグ RE-3194

作品紹介

公開年月  2019/11/18
ジャンル  アクション
原作  なし
監督  ジェフ・ラウ
脚本  ジェンホン・ホアン
製作  ジェフ・ラウ
製作国  中国
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

漫画家志望のインションは同僚のバオアーに思いを寄せ、ラブレターを渡す覚悟を決めるも彼女の叔父で社長のチャンに邪魔されてしまう。
恋も仕事も上手くいかないインションは、誕生日に自身の処女作「カンフーリーグ」に登場する4人のカンフーの達人たちに恋の手助けを願った。
すると、ウォン・フェイフォン、フォ・ユェンジャア、チェン・ジェン、イップ・マンの4人が現代にタイムスリップして来るのだった。

登場人物&出演者

インション(演:シュー・ヤーシン)
主人公。漫画家志望。チャン社長が作った漫画部門に所属して自作の漫画を描いていた。
シュー・ヤーシンは代表作に『五月の恋』、『Mayday Life』などがあります。
ずっと片想いしていたバオアーに告白ができず、手紙で想いを伝えようとして計画していた。
貧乏人という理由でチャン社長に勝てず、四人のカンフーの達人をタイムスリップさせる。
武術大会で優勝する為に四人から修行を受けるが、チャクラを一門を開放しただけに留まる。
最後はチャン社長の攻撃でチャクラを開放し、圧勝して見事にバオアーと結ばれる事になる。

バオアー(演:マディーナ・メメット)
ヒロイン。インションの同僚。チャン社長の従姉妹。チャン社長から可愛がられている。
マディーナ・メメットは代表作に『魔界戦記/雪の精と闇のクリスタル』、『ファイナル・マスター』などがあります。
インションとは会社で顔を合わせる程度で、彼の描いていた漫画にちょっと興味を持つ。
カバンを触っていたインションが泥棒呼ばわりされ、違うと弁解するもチャン社長は信じず。
実は学生時代からインションに片想いをしていて、なんとか振り向かせようとしていた。
最後は暴走するチャン社長を倒したインションと想いが通じて、見事に結ばれる事になった。

ウォン・フェイフォン/黄飛鴻(演:チウ・マンチェク)
南派少林拳の洪家拳の達人。長年に渡って弱き者を助ける。許婚との結婚に踏み切れず。
チウ・マンチェクは代表作に『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ』シリーズ、『戦神/ゴッド・オブ・ウォー』などがあります。
ようやく決心がついて許婚との結婚に踏み込むが、インションのせいで現代に飛ばされる。
インションを鍛える事で帰ろうとするが、フォが許婚と浮気していると知って絶望した。
武術大会でチャオに殺すように頼むが、インションの説得で気持ちを切り替えてすぐに倒す。
最後はチャクラを開放したインションの強さを認め、ようやく自分の時代に帰る事ができた。

フォ・ユェンジャア/霍元甲(演:アンディ・オン)
北派少林拳の秘宗拳の達人。チェン・ジェンの師匠。ウォンの許婚と浮気をしていた。
アンディ・オンは代表作に『ブラックマスク2』、『スペシャルID/特殊身分』があります。
現代にタイムスリップしてイップ・マンと食べ物の取り合いをして、チェンたちと合流した。
ウォンに浮気相手だとバレないようにしていたが、自分から話して彼の弱さを伝えた。
天井の瓦礫が落ちて大ケガするが、カンフースーツを着たチャン社長に技を見切られた。
最後はチャクラを開放したインションの強さを認め、ようやく自分の時代に帰る事ができた。

チェン・ジェン/陳真(演:チャン・クォックワン)
フォ・ユェンジャアの弟子。精武門の達人。現代に飛ばされたウォンと撮影所で合流した。
チャン・クォックワンは代表作に『少林サッカー』、『イップマン/継承』などがあります。
当初は状況が飲み込めずウォンと拳を交えていたが、現代に飛ばされて事をすぐに理解した。
師匠と合流するもウォンの許婚と浮気した事を知っていて、なんとか隠し通そうと協力した。
カンフースーツを着込んだチャン社長と対決して、その性能を見せつける噛ませ犬となる。
最後はチャクラを開放したインションの強さを認め、ようやく自分の時代に帰る事ができた。

イップ・マン/葉問/イップ・ビット・マン(演:デニス・トー)
南派少林拳の詠春拳の達人。ブルース・リーの師匠。実は偽物で名はイップ・ビット・マン。
デニス・トーは代表作に『イップ・マン』シリーズ、『Z108地区/ゾンビ包囲網』がある。
偽物なので他の三人と違ってカンフーが一切できず、ハッタリと口上だけで相手をひれ伏す。
他の達人たちに調子を合わせて自分を大きく見せていくが、武術大会ではすぐに姿を消す。
協力するチンピラとリングの下で隠れていて、その正体は脱獄囚でイップ・マンを騙った。
最後は武術大会の混乱を鎮める警察になぜか捕まっていて、模範囚として減刑されたという。

チャオ・シャンフー(演:ブルース・リャン)
形意拳の継承者。チャン社長に雇われている武術家。同じ武術家の存在を察知できる。
ブルース・リャンは代表作に『帰って来たドラゴン』、『カンフーハッスル』があります。
インションを追っていたウォンたちの存在を察知し、盗み聞きする彼らを追撃していく。
100年前に消えたはずの「無影脚」を使うウォンに興味を持ち、武術大会での対戦を熱望。
許婚がフォと浮気をして絶望したウォンに死を望まれるが、実力不足だと言われてしまう。
最後は本気になったウォンとなぜか互角に戦い、結局は「無影脚」を食らって負けを認めた。

チャン社長(演:スティーヴン・チャン)
一代で中国でナンバー1のIT企業を作った。従姉妹のバオアーを小さい頃から片想いする。
スティーヴン・チャンは本作が長編映画デビュー作となります。
なんとかバオアーを自分のモノにしようとして、強い男を目指してカンフースーツを開発。
バオアーがずっとインションに片想いしている事を知るが、彼を会社から追い出そうとする。
インションがバオアーに告白した事を許さず、カンフースーツを着て達人たちを倒していく。
最後はチャクラを開放したインションに勝てず、腕力でねじ伏せられて呆気なく退場した。

感想

個人的な評価

本作は名作映画発掘フェスティバルの『のむコレ3』にて上映された作品です。
この作品に登場するカンフーの達人たちは、中国清代以降に実在し、彼らを主人公にした作品は数多く作られています。
言うならばカンフー版『アベンジャーズ』か『ジャスティス・リーグ』のようなモノです。
モデルとしては映画の中に出てきたキャラクターたちになっているので、彼らを演じたカンフースターたちが出てくれば最高だった。
しかし、彼らを演じた役者たちも年を取っているから、新世代のカンフースターたちが演じているだけでも充分と言えるだろう。
カンフーの英雄とも言えるウォン・フェイフォンが実質的な主人公になっていて、武術ではなく、一人の女性との愛について悩んでいる点が他の作品と違う。
そこに許婚の浮気相手がフォ・ユェンジャアがいて、その弟子となるチェン・ジェンも登場しています。
ただ、チェン・ジェンについては本当ならブルース・リーだが、版権の問題があったかもしれないから映画のキャラクターになっただろう。
そして、近年になって作品がヒットして世界的に有名となったイップ・マンが加わります。
真面目な作品ならば、ちゃんと四人の良さを活かすようなアクションがあるだろうが、本作はあくまでコメディベースとなっています。
なので、真面目なアクションはほとんどなく、そこに私利私欲丸出しの主人公がどうでもいいロマンスを展開して興醒めさせてくれています。
カンフー映画を知る者ならば、豪華なキャストとキャラクターを使っているのに、こんな悪ふざけをする物語に投入された事に残念さを感じると思います。
豪華な素材を料理の素人にやらせたような感じで、せっかくカッコいい彼らの良さをほとんど発揮させずにしているのは本当にもったいないです。
一応、スタッフは『カンフーハッスル』に参加した方々で監督も関係者だが、どうせならチャウ・シンチーに監督と脚本をして欲しかった。
それならば、ちゃんと三人の達人の良さを出してくれるし、イップ・マンの扱いも違っていただろうと思います。
主人公の設定はクソでつまらなかったが、それに対するヒロインの一途な想いを振り返るダイジェストの方が感動できるレベルでした。
それと、ブルース・リャンがガマ拳を使っていたのは良かったが、従兄弟ながらヒロインと結婚しようとした悪役のオマケすぎる存在が可哀想でならなかった。
素材がどれも一流と言っても過言じゃないのに、それを闇鍋みたいにグチャグチャな感じにしたのはコメディにする為だと考えると尚更残念で仕方ない作品でした。