蝋人形の館 RE-1

作品紹介

公開年月  2005/05/06
ジャンル  ホラー
原作  チャールズ・ベルデン 『肉の蝋人形』
監督  ジャウム・コレット=セラ
脚本  チェド・ヘイズ、ケイリー・ヘイズ
製作  ロバート・ゼメキス、ジョエル・シルバー、ほか
製作国  アメリカ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

カーリーと親友のペイジら6人の若者たちは、大学フットボールの試合を観戦する為、長距離のドライブでスタジアムに向かっていた。
キャンプ場で一泊した彼らだったが、翌朝何者かによって車の一大が故障したと知る。
仕方なく仲間と別れ、修理品の調達にカーリーとウェイドは、近くの田舎町アンブローズにたどり着くが、そこには誰もいなかった。
何もない町になぜか立派な蝋人形館があって、中には本物としか思えない蝋人形たちが並んでいたが、そこには恐ろしい秘密が隠されていたのだった。

登場人物&出演者

カーリー(演:エリシャ・カスバート)
主人公。一流誌で研修中。親友のペイジにニューヨークでの生活に誘われて悩んでいる。
エリシャ・カスバートは代表作に『ラブ・アクチュアリー』、『ガール・ネクスト・ドア』などがあります。
実はウェイドの子供を妊娠している可能性があって、それを彼に打ち明けられずにいる。
双子の兄であるニックを思うところがあるけど、車を盗んだ事をチクったと思われている。
ウェイドとともにアンブローズを訪れるが、蝋人形の館を不気味と称して帰ろうとする。
結局、ボーに捕まるもニックによって救出され、蝋人形の館を燃やして脱出した。

ニック(演:チャド・マイケル・マーレイ)
カーリーの双子の兄。元々はアメフトの特待生だったが、車を盗んだ人生が一変する。
チャド・マイケル・マーレイは代表作に『メギド』、『シンデレラ・ストーリー』がある。
カーリーとの仲はあまり良くなく、ウェイドとは何かにつけて衝突している。
双子という事で比べられ、自分が悪の方だと自覚して無茶な行動を繰り返していた。
アンブローズにやって来るが、怪しいボーとカーリーの悲鳴を聞いて反撃する。
最後はカーリーを助け出し、彼女にボーとヴィンセントのトドメをさせ、館を脱出した。

ウェイド(演:ジャレッド・パダレッキ)
カーリーの恋人。旅を楽しく過ごしたいが、付いてきたカーリーの兄に対して不満を持つ。
ジャレッド・パダレッキは代表作に『12人のパパ』、『フライト・オブ・フェニックス』などがあります。
モテるカーリーに嫉妬心を抱き、彼女に気がある男を見て何かにつけて小言を言っている。
カーリーが妊娠している事を知らず、ニューヨーク行きについていも考えている最中。
アンブローズに来てからは勝手にどこへでも入っていき、出会ったボーに注意されてしまう。
結果としてボーに襲われ、ヴィンセントに生きたまま蝋人形にされる事となる。

ペイジ(演:パリス・ヒルトン)
カーリーの親友。一流誌の研修生であるカーリーをニューヨークで暮らさないかと誘う。
パリス・ヒルトンは代表作に『パリス・ヒルトン in HOLLYWOOD☆SCANDAL』、『プリティ・ライフ/パリス・ヒルトンの学園天国』などがあります。
カーリーが妊娠しているかもしれない事を知り、ウェイドに打ち明けるべきだと助言する。
町外れのキャンプ場でブレイクと過ごすが、ヴィンセントの襲撃で殺されてしまう。

ブレイク(演:ロバート・リチャード)
ペイジの恋人。ピックアップトラックを持ち、アメフトの試合は絶対に観戦したい。
ロバート・リチャードは代表作に『魔法の靴/父からの贈り物』、『コーチ・カーター』などがあります。
試合の感染に向かうが、渋滞に巻き込まれて結局は引き返して町近くのキャンプ場で待つ。
ペイジと楽しい一時を過ごしていたが、そこへヴィンセントが現れてあっさり殺される。

ドールトン(演:ジョン・エイブラハムズ)
ニックの親友。現在は浄化槽の掃除を仕事にしている。カメラで旅を記録していた。
ジョン・エイブラハムズは代表作に『最終絶叫計画』、『インプラント』などがあります。
カーリーに想いを寄せるもニックからムリだと言われて簡単に諦めてしまう。
実は車を盗んでいたが代わりにニックが罪を被って、それ以来は彼に付いていく。
カーリーたちを探す為にアンブローズに来るが、ヴィンセントに首を切られて死ぬ。

ボー&ヴィンセント(演:ブライアン・ヴァン・ホルト)
外科医だった父親が違法な手術で医師免許を剥奪され、アンブローズにやって来ている。
ブライアン・ヴァン・ホルトは代表作に『ブラックホーク・ダウン』、『S.W.A.T.』がある。
元々は結合双生児で父親によって切り離されるも、ヴィンセントは顔の右半分は醜い姿に。
ボーが基本的に部外者と接触するが、それは蝋人形の館で作品を揃える為にやっていた。
ヴィンセントはボーの命令に従っていたが、二人を繋げるのは故人である母親の遺志だけ。
最後はカーリーとニックの反撃に遭い、蝋人形の館とともに炎の中で溶けた蝋の中へ沈んだ。

感想

個人的な評価

本作はレンタルした映画をブログにレビューとして載せた最初の記念するべき作品。
残念ながら事故でほとんどの記事は消えてしまったが、今回はちょうど機会があったのでもう一度鑑賞してレビューを書きました。
だいぶ前に鑑賞した作品なので、大体の流れは分かっているが、細かい部分は忘れており、ちょっとだけ新鮮な気分で鑑賞した。
本作を初めて鑑賞した時と同じような気持ちではないが、多くの作品を観てきた上で新たな感想を抱きました。
この作品は過去に二度も映画化されており、本作が三度目の実写化となっています。
若手俳優を起用して、単なるバカ者(若者)のバカ騒ぎじゃない点が見逃せないだろう。
今ではセレブとして有名なパリス・ヒルトンが出演した事で話題となりました。
物語は田舎町にやって来た若者たちが、地元の人間に殺されていくという王道のパターン。
本作のオリジナル要素として、犠牲となった者が蝋人形にされるが、本作はかなり徹底した演出がなされています。
蝋人形だけに限らず、館がすべて蝋でできているのは面白く、実際に一部もセットとして組み込んでいるところが非常に大きい。
ですので、クライマックスで展開する炎で追われる館の迫力あるシーンが際立っています。
主人公はホラー映画の王道となる女性だが、彼女には双子の兄がいて、その設定は殺人鬼であるドルーティー兄弟にも通じるところがあります。
同じ双子であっても、主人公の方は常識を持った人間、悪役の方は誰にも止められない暴走を何年も続けている狂気を持っている。
この対比が本作でちゃんと効果的に使われており、クライマックスでの蝋人形の館が燃えるシーンと上手く連動しています。
本作を初めて鑑賞した時はそこまで気づかなかったけど、細かい部分での連動を監督は意識しているのが伝わってきました。
何より本作の主人公が指を切られ、唇を接着剤でくっつけられるなど、かなりヒドイ目に遭っているのも王道とは少し違った扱いも良かったと思う。
当時はこの作品を中の下として評価したが、今ではちゃんとしたホラー映画として悪くないと感じさせる内容でした。
ただ、もう少し蝋人形に対する執着心、ヴィンセントとボーのやり取りから見る異常さなどの演出がもっと欲しかったです。
それでも本作はホラー映画として良作の部類であり、多少のグロテスクな描写があるけど、ちゃんと楽しめる作品となっていました。