作品紹介
公開年月 | 1995/05/19 |
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ジャンル | アクション |
原作 | なし |
監督 | ジョン・マクティアナン |
脚本 | ジョナサン・ヘンズリー |
製作 | ジョン・マクティアナン、マイケル・タッドロス |
製作国 | アメリカ |
鑑賞方法 | 購入DVD |
あらすじ
ニューヨーク市内で爆弾テロが発生し、サイモンと名乗る男が休暇中だったジョン・マクレーンを指名した。
マクレーンはサイモンの言われた通りに振り回されると、見かねた家電修理店のゼウスが声をかけた事で巻き込まれてしまう。
サイモンは過去にマクレーンが殺したハンス・グルーバーの兄で、復讐を兼ねた銀行強盗に利用されるのだった。
登場人物&出演者
・ジョン・マクレーン警部補(演:ブルース・ウィリス)
主人公。ニューヨーク市警の警部補。ホリーと不仲になって別居して酒浸りになっている。
ブルース・ウィリスは近年の出演作に『サロゲート』、『処刑教室』などがあります。
サイモンのゲームでハーレムに「黒は嫌いだ」という看板を掲げ、ゼウスに助けられる。
ゼウスから逆差別を受けていたが、肌の色は関係ないとハッキリ主張して問題を解決する。
サイモンの目的が金塊だと見向いて、ゼウスとともに彼が移動する船を見つけて襲撃をした。
最後は逃げようとしたサイモンを見つけ、国境まで追いかけて見事に倒して事件を解決した。
・ゼウス・カーバー(演:サミュエル・L・ジャクソン)
ハーレムで家電修理店を営む。元タクシー運転手。子供が悪い道に行かないように助言する。
サミュエル・L・ジャクソンは近年の出演作に『愛する人』、『イングロリアス・バスターズ』などがあります。
「黒は嫌いだ」の看板を掲げるマクレーンを見て、それに巻き込まれて仕方なく付き合う。
当初は逆差別していたが、肌の色は関係ないと話したマクレーンを信用して協力的になった。
無茶するマクレーンに振り回されるうちに触発され、彼も強引な提案をするようになる。
最後はサイモンに足を撃たれるが、マクレーンと船を脱出してホリーに電話をかけさせた。
・チャーリー・ワイス(演:ケヴィン・チャンバーリン)
ニューヨーク市警の爆発処理班の刑事。肥満体で陽気な性格ながら仕事はしっかりとやる。
ケヴィン・チャンバーリンは代表作に『ロード・トゥ・パーディション』、『ガール・ネクスト・ドア』などがあります。
公園で発見したテロリストたちの爆弾を見つけると、喜々とし警部たちに説明していた。
学校に仕込まれた爆弾を必死に探し出し、ようやく小学校で見つけて解除を試みようとする。
一人だけ残って解除しようとするが、結局は間に合う事ができずに爆死を覚悟した。
最後は液体が混ざって諦めてしまうが、漏れた液体が甘いシロップと知って安堵した。
・アーサー・ウォルター・コップ警部(演:ラリー・ブリッグマン)
ニューヨーク市警の重要犯罪課の責任者でマクレーンの上司。爆破事件で犯人探しをする。
ラリー・ブリッグマンは代表作に『リチャードを探して』、『スパイ・ゲーム』があります。
停職中だったマクレーンを呼び出されると、二日酔いだった彼を連れ出して指示に従う。
学校に仕込まれた爆弾を探すべく、あらゆる公務員に指示を送って探索するように指示した。
マクレーンからサイモンの本当の目的を聞かされ、信じていなかったが人員を割いていた。
最後は爆破した船からマクレーンたちを助け、サイモンたちの居場所を聞かされて追撃した。
・ジェリー・パークス(演:ジョー・ザルーム)
ダンプの運転手。サイモンの一味だと思われてマクレーンに止められるが違っていた。
ジョー・ザルームは代表作に『キング・オブ・ジプシー』、『オドレイ・トトゥ in ハッピーエンド』などがあります。
本来は大規模な水道管の工事に携わっていて、現場に向かっていた途中で止められていた。
サイモンたちのダンプも同じ方向へ行っていると分かっていて、マクレーンを連れて行った。
マクレーンが敵を二人射殺して興味本位で覗き、問題となった第21代大統領を即答した。
最後は爆弾を探していたコップ警部の元に駆けつけ、大統領の名前がついた学校を教えた。
・マシアス・タルゴ(演:ニック・ワイマン)
テロリスト集団の一人。元はハンガリー陸軍の兵士。爆発物に長ける。フリーのテロリスト。
ニック・ワイマンは代表作に『プライベート・パーツ』、『メイド・イン・マンハッタン』などがあります。
サイモンの計画通りに動いていて、ウォールストリートから金塊を次々と運び出していた。
当初の予定よりも作業が遅れて焦るが、警官がいない現状をサイモンに言わされて引っ込む。
金塊を運ぶ船に偽物が積んでいると分かり、船まで来たマクレーンと戦うも気絶さられる。
最後はサイモンの裏切りをカティアに話したが、結局彼女も裏切り者で容赦なく殺した。
・カティア・タルゴ(演:サム・フィリップス)
テロリスト集団の紅一点。マシアスの妻。過去の爆発事故で喉を負傷して言葉を話せない。
サム・フィリップスは代表作に『エンド・オブ・バイオレンス』などがあります。
サイモンに従って行動し、ウォールストリートの金庫を守っていた警備員の喉を掻っ切った。
とっくに警備員が死んでも切りつけていたが、やり過ぎていたところをサイモンが止めた。
実はマシアスを裏切ってサイモンと愛人関係にあって、邪魔になった夫を呆気なく始末した。
最後はヘリでマクレーンたちを追い詰めるが、電線が絡まって爆発してサイモンと死ぬ。
・サイモン・ピーター・グルーバー(演:ジェレミー・アイアンズ)
テロリスト集団のリーダー。元東ドイツ陸軍の軍人。軍人時代から偏頭痛を患っている。
ジェレミー・アイアンズは近年の出演作に『アパルーサの決闘』、『エラゴン/遺志を継ぐ者』などがあります。
コップ警部に電話して停職中だったマクレーンを呼び出し、ゲームと称して振り回していく。
その正体はマクレーンがナカトミビルから突き落としたハンス・グルーバーの兄と判明する。
マクレーンへの復讐として彼を振り回すが、あくまでオマケで実際は金塊を盗んでいた。
最後はヘリでマクレーンたちを追撃していくが、電線がプロペラに絡まって爆破して死ぬ。
感想
個人的な評価
本作はシリーズの3作目で1作目の監督だったジョン・マクティアナンが復帰しています。
1作目がビルという閉鎖空間、2作目が空港と広くなり、本作はついにニューヨーク市全体が舞台になりました。
まず、本作で注目するべきは白人と黒人がコンビを組むという事で、偶然ながら現状のアメリカを映し出している。
白人警官が罪もない黒人を射殺や暴行する事件は昔からあるけど、特に最近では大きな問題に発展してしまっています。
それを主張した冒頭でのシーンはかなり強烈で、その際に巻き込まれる黒人のゼウスがしきりに人種差別を意識しているのです。
日本人には白人や黒人に対する差別はほとんどなく、これはアメリカだからこそ、根深く繊細な問題と言えるだろう。
しかし、本作はそんな人種差別なんか関係ないと言うぐらい、マクレーンはゼウスと別け隔てなく接していく。
逆にゼウスの方が過剰に相手が白人という事で人種差別を意識していて、彼の方がどっちかと言えば差別的な考え方を持っている。
本作は単純なアクション映画ではなく、アメリカのデリケートな社会問題を扱っていて、物語として人種じゃなく善悪の違いに焦点を絞っている。
シリーズの3作目となっていますが、1作目の直接的な続編とも言えるような物語と言えます。
やはり、偉大すぎる1作目の悪役だったハンス・グルーバーを超えるべく、兄という設定でサイモンが登場しています。
物語の展開についても1作目を意識していて、特にサイモンたちの動きもミスリードを狙っているところも似ている感じました。
ただ、本作では終始に渡ってマクレーンとゼウスが一緒に行動し、凸凹コンビでありながら事件を解決していく感じがとてもいいです。
ですが、結局は1作目があっての本作という感じになっているので、当然のように超える事ができないのは言うまでもない。
このシリーズは不死身な主人公であるマクレーンの活躍があってこそ成り立っているが、ゼウスもその影響を受けてしまったせいで本来のコンセプトから離れてしまう。
前作は1作目の良さをすべて潰してしまい、本作でなんとか戻してみたが、主人公の良さを2つに分けて半減させてしまっている。
とは言っても、相変わらずアクション映画として派手で面白い作品となっていて、シリーズの続編として微妙なところだが悪くないと思います。