デモンズ RE-2966

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作品紹介

公開年月  1986/04/26
ジャンル  ホラー/スプラッター
原作  なし
監督  ランベルト・バーヴァ
脚本  ダリオ・アルジェント、ランベルト・バーヴァ、ほか
製作  ダリオ・アルジェント
製作国  イタリア
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

大学生のシェリルは地下鉄の駅で気味の悪いマスクをした男から題名の書かれていない映画の試写状を渡される。
シェリルは友人のキャシーを映画館に行くと、そこでジョージとケンと出会い意気投合する。
一方で映画を観に来たローズマリーが飾ってある仮面を遊び半分で付けると、頬を傷つけてしまい、映画が始まると破裂と同時に大量の膿を吹き出すのだった。

登場人物&出演者

シェリル(演:ナターシャ・ホーヴェイ)
主人公。女子大生。地下鉄に乗っていて駅に到着すると、仮面の男からチケットをもらう。
ナターシャ・ホーヴェイは代表作に『Acqua e sapone』、『Bugie rosse』などがあります。
授業に向かうはずがキャシーと合流して、新しく出来たメトロポーロの映画館へサボりに。
自販機で飲み物が出なくて困っていると、ジョージとケンの二人組に助けられて知り合う。
映画館内でバケモノとなった人間たちに襲われるが、ジョージたちのおかげで逃げ出す。
最後は避難する家族に拾われてジョージと安全な場所に向かうも感染して処分された。

ジョージ(演:ウルバノ・バルベリーニ)
ヒロイン。新しく出来たメトロポーロの映画館に友人のケンと一緒に来ていた。
ウルバノ・バルベリーニは代表作に『オペラ座/血の喝采』、『ミス・アリゾナ』があります。
自販機で困っていたシェリルとキャシーを見かけると、すかさず声をかけて飲み物を出す。
映画が始まるとすぐにシェリルたちを見つけて、ちゃっかり隣に座って一緒に鑑賞する
映画館内でバケモノとなった人間たちに襲われるが、トニーの助けもあってなんとか回避。
最後は避難する家族に拾われるが、シェリルが変異してしまい、仕方なく処分した。

キャシー(演:パオロ・コッツォ)
シェリルの親友。地下鉄でやって来るシェリルを待つが、サボろうとした彼女に説得される。
パオロ・コッツォは代表作に『Un gatto nel cervello』、『Demonia』などがあります。
仕方なく新しく出来たメトロポーロの映画館に行くが、ホラー映画ならば断固拒否をした。
自販機で飲み物が出なくて困っていると、そこでジョージとケンに会って知り合う事に。
映画館内でバケモノとなった人間たちに襲われるが、ジョージたちのおかげで逃げた。
最後は感染してバケモノになってしまうが、背中から悪魔が飛び出してケンを感染させた。

ケン(演:カール・ジニー)
新しく出来たメトロポーロの映画館に友人のジョージと一緒に暇潰しで来ていた。
カール・ジニーは代表作に『ザ・エクスキューター』、『グレイブヤード』などがあります。
自販機で困っていたシェリルたちを見かけ助けると、キャシーを気に入って声をかけた。
映画が始まってホラーだと知って怯えていたキャシーの隣に座って、なんとか声をかける。
映画館内でバケモノとなった人間たちに襲われ、何もせずにやたらと指示を出していた。
最後はキャシーの背中から出た悪魔に感染されると、ジョージに頼んで殺してもらう。

カルメン(演:ファビオラ・トレド)
トニーとローズマリーとともにメトロポーロにやって来た。ローズマリーの悪戯に呆れる。
ファビオラ・トレドは代表作に『カリギュラ2』、『La casa con la scala nel buio』などがあります。
仮面をつけたせいでケガしたローズマリーを心配して、すぐに血を止める処置していた。
映画が始まるとタバコを吸い始めるが、案内嬢に注意されてもすぐに止めなかった。
トイレから戻ってこないローズマリーを心配して様子を見るが、引っかかれてケガを負う。
最後はスクリーンの裏で倒れると、すぐに変異して見ていた人間たちに襲いかかった。

トニー(演:ボビー・ローズ)
カルメンとローズマリーとともにメトロポーロにやって来た。ふざける二人を注意していた。
ボビー・ローズは代表作に『Fuga dal paradiso』、『Le Accelerator』などがあります。
ローズマリーが勝手に仮面で遊んでいると、それを注意して元の場所にちゃんと戻していた。
映画が始まると勝手にタバコを吸って注意されるが、特に悪びれる事なくそのまま吸う。
映画館内でバケモノとなった人間たちに襲われ、率先して指示を出してナイフで応戦した。
最後はジョージたちに指示を出すも背後から襲われてしまい、そのまま仲間入りした。

ローズマリー(演:ゲレッタ・ジャンカルロ)
トニーとカルメンとともにメトロポーロにやって来た。ふざけてデモンズの仮面をつけた。
ゲレッタ・ジャンカルロは代表作に『Rollover』、『Domination of The Becoming』などがあります。
その影響で顔に小さな傷が出来てしまい、映画が始まると再び血が出てトイレに駆け込む。
すると、傷が内側からうねって血がドンドンあふれ出して、紙だけで抑えられなくなる。
映画と同調して膿が破裂して、心配してやって来たカルメンが様子を窺うと変異していた。
最後はカルメンを襲って仲間にすると、映画館にいる他の人間を容赦なく襲っていた。

感想

個人的な評価

本作はイタリアのホラー映画を代表するダリオ・アルジェントが共同脚本と製作を務めた作品となっています。
一見してゾンビ映画のような紹介をされていますが、実際は悪魔の類を扱ったホラー映画で「クトゥルフ神話」をベースにした作品である。
デモンズの仮面をつけた人間は顔に傷が出来て、そこから膿になって一気に悪魔と化して人間を襲っていくという展開。
本作はストーリー性がなく、あくまでバケモノになった人間たちから逃げるという展開を重視した物語になっている。
なので、ドラマはほぼオマケみたいなモノであり、中心にあるのはバケモノたちの気持ち悪い造形と逃げられない状況による恐怖がすべてとなります。
さすがにこれはイタリア映画のホラーというだけあって、グロテスクな描写には一切の妥協がありません。
何よりダリオ・アルジェントが脚本と製作を務めているだけあって、容赦ない登場人物たちを追い詰める展開はさすがと言えるだろう。
30年以上前の作品でありながらも、子供が観てしまうとトラウマになるクリーチャーの造形に徹底したこだわりを垣間見る事できる。
噛まれるか爪で引っかかられるだけで感染するゾンビ映画のパターンだが、あくまで仲間を増やすだけでカニバリズムはない。
本作はゾンビ映画と似て非なるモノであって、悪魔の手先として仲間を増やしていく過程だけが同じである。
感染系ホラー映画とも違っていて、本作は呪いの類で感染経路が似ているだけで別物と考えるべきだろう。
本作はストーリーがないので語れる部分は多くないですが、こだわったクリーチャーの造形は秀逸で充分にフォローしていると思います。
ただ、どうしても内容が希薄でグロテスクな描写に傾倒しすぎているので、もう一つ何かパンチが欲しかったです。
それでも本作はイタリアンホラーとして充分な存在感がありますし、強烈なインパクトがあるのは間違えない作品でしょう。