作品紹介
公開年月 | 2017/10/15 |
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ジャンル | ファンタジー/アドベンチャー |
原作 | ホメーロス 『オデュッセイア』(モチーフ) |
監督 | テキン・ギルギン |
脚本 | エリック・フォースバーグ |
製作 | デヴィッド・マイケル・ラット |
製作国 | アメリカ |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
紀元前1184年、英雄オデュッセウスの“トロイの木馬”作戦により、トロイア戦争はギリシャの勝利に終わった。
復讐を誓ったトロイア王は封印していた魔物たちを解き放ち、呪いをかけられたオデュッセウスたちは異世界に迷い込んでしまう。
“死者の道”をたどって王妃が持つ故郷を目指すオデュッセウスたちだが、その行く手にはキュクロプスやクラーケンと言った怪物たちが立ちふさがるのだった。
登場人物&出演者
・オデュッセウス(演:ディラン・ヴォックス)
主人公。イタケの王。トロイア戦争で木馬を使ってギリシャを勝利に導いた智将で英雄。
ディラン・ヴォックスは代表作に『エイリアン vs アバター』、『ポンペイ2014』がある。
イタケ王国に妻のペネロペイアを残し、生まれてくる息子の為に最後のトロイア戦争で勝つ。
キルケを人質に帰還しようとするが、トロイアの王による呪いで死の世界にさまよう。
正気を取り戻してキルケや仲間の犠牲でなんとか帰還し、成長した息子と会って城へ入る。
最後はアンティノウスたちを処罰し、キルケがクラーケンを倒し、家族と幸せに暮らす。
・キルケ(演:ララ・ヘラー)
ヒロイン。トロイア王国の魔女。海岸でギリシャの木馬を発見して王に報告して持ち帰る。
ララ・ヘラーは代表作に『消えた声が、その名を呼ぶ』、『Ben-Hur』などがあります。
木馬の中からオデュッセウスたちが出てきて、トロイアが崩壊してなぜか人質にされる。
当初は囚われの身だったが、戦争の終結で敵も味方もないオデュッセウスの言葉に触れる。
死の世界から帰る為にオデュッセウスに力を貸し、なんとかイタケの国にたどり着いた。
最後は旅に出ると宣言するも戻って来て、自己犠牲でクラーケンを倒して手厚く葬られた。
・アエスス(演:ハシェム・ヒシャム)
イタケの戦士。オデュッセウスの忠実な部下。どんな時でも常に傍で一緒に戦っていた。
ハシェム・ヒシャムは代表作に『Bullet Ballet』などがあります。
木馬でトロイアに入ると、たくさんの宝物に浮かれるもオデュッセウスに注意された。
死の世界にさまようとカリュプソの魔術で惑わされるが、相手が老婆だと知って掌を返す。
最後は用意された晩餐を一人で食べていると、洞窟にいた怪物に襲われて死亡した。
・エウリュロコス(演:デヴィッド・W・グレイ)
イタケの戦士。アエススとともにオデュッセウスに使える忠実な部下で屈強な兵士である。
デヴィッド・W・グレイは代表作に『Time Rush』、『Haphazard』などがあります。
木馬でトロイアに入って浮かれていたアエススと違い、油断しないような態度を見せていた。
死の世界で楽園を楽しんでいたが、オデュッセウスによって老婆だと知って掌を返した。
最後はキュクロプスの食事を盗んだのがバレて、逃げようとして手で潰されて死亡した。
・ペネロペイア(演:ケリー・B・ジョーンズ)
オデュッセウスの妻でイタケ王国の王妃。オデュッセウスの子供を身籠もって帰りを待つ。
ケリー・B・ジョーンズは代表作に『ネバー・サレンダー/肉弾突撃』、『キング・アーサー/英雄転生』などがあります。
トロイア戦争でオデュッセウスがアガメムノンとともに勝利し、ずっと帰りを待っていた。
死の世界に飛ばされたオデュッセウスが死んだと国民が諦める中、生きていると主張する。
息子を産んだ後もアンティノウスに何度も結婚を迫られるが、その度に上手く回避していた。
最後は再婚より自殺を選ぶが、寸前でオデュッセウスが帰還して、再会して幸せに暮らす。
・アンティノウス(演:ダニエル・ホワイト)
イタケの戦士。トロイア戦争に遠征していた戦士ではなく、イタケを守る為に待機していた。
ダニエル・ホワイトは代表作に『デンジャラス・チェイス』、『トリプル・スレット』などがあります。
トロイア戦争で王のオデュッセウスが帰って来ず、ずっと戦死したと主張をしていた。
ペネロペイアとの再婚を狙っていて、彼女の部屋に来る度に新たな王が必要だと話していた。
何度も上手くペネロペイアに回避されるが、息子の命を狙うと脅迫してようやく決心させる。
最後は帰還したオデュッセウスを殺そうとするが、まったく歯が立たず呆気なく殺された。
感想
個人的な評価
本作はホメーロスの有名な叙事詩『オデュッセイア』を元ネタにした作品となります。
しかしながら、本作はアサイラムとアルバトロスがタッグを組んでいる時点で多くの人は察する事ができるだろう。
もう始まって数分で分かる安っぽい映像と三流の役者、抑揚のない展開が待ち受けている。
本来なら金をかけないといけないジャンルであるファンタジー映画だが、作っているのがアサイラムなので関係ありません。
どれぐらい安っぽい映像であっても、アサイラムは強引でも物語を成立させていきます。
主人公で英雄と呼ばれるオデュッセウスを演じるオッサンは、とても強そうに見えない中年太りで説得力は皆無。
もちろん、その妻にあたるペネロペイアも年増のババアでキレイとは言えず、悲劇に見舞われてもまったく伝わってこない。
その一方でオデュッセウスたちが侵略して人質にしたトロイアの巫女、キルケについてもかなり惜しい感じでした。
モデル体型で一緒に歩いている男たちと身長が変わらないけど、決定的にセクシーさが足りなくて違うような気がしました。
待ちに待ったキュクロプスのCGが雑なのは当然で、動きにバリエーションがないので退場はかなり早かったです。
最初から期待していなかったが、これは2017年の作品ながら、CGは10年前のヤツでも使っているような印象を受けるぐらいヒドイです。
オマケとして忘れていたクラーケンが最後に登場しますが、こちらも残念なCG全開で笑わずにいられない感じです。
役者たちがかなり盛り上がってオデュッセウスと家族の再会という感動的な場面でも、一切感情を揺さぶらないところがアサイラムらしくて素晴らしい。
いつもながら抑揚がなくインパクトもないアサイラムらしい作品だが、丁寧に作ろうとしてマジメにやってしまい、尖った部分がなかったの残念で仕方ありません。