作品紹介
公開年月 | 2016/08/27 |
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ジャンル | ホラー/サスペンス |
原作 | なし |
監督 | スチュワート・スパーク |
脚本 | ポール・バトラー |
製作 | スチュワート・スパーク、ポール・バトラー |
製作国 | イギリス |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
海洋生物学者のオリーブは、ある技術者が開発した新しい潜水機材の実験に挑んでいた。
とある海溝で水深460メートルまで潜った時点でオリーブは何もかに襲われ、意識を失ったまま救出される。
自身に何が起きたのか調べる為に機材を持ち帰ったオリーブは、そこで得体の知らないモノが付着している事を発見するのだった。
登場人物&出演者
・オリーブ(演:アンナ・ドーソン)
主人公。海洋生物学者。自ら次世代型潜水服の機能性を試す為にアピールをして実験をする。
アンナ・ドーソンは代表作に『The Black Prince』、『Scott and Sid』などがあります。
深海で何かと接触して調査を台無しにして、結局は席に社のフレッチャーからクビにされる。
持ち帰った何かによって顔に液体をかけられ、それから食欲旺盛になるも黒いゲロをする。
次第に謎の生物に支配されていき、育てる為に人間の生き血を与えるべく人をさらう。
自分こそが選ばれた人間だと思うが、実際はただ利用されるだけで最後は殺される。
・エリー(演:ミケイラ・ロンデン)
オリーブの妹。カンボジアの旅行から帰宅。笑顔のないオリーブを笑わせる役を担う。
ミケイラ・ロンデンは代表作に『Audax』、『Where Demons Hide』などがあります。
謎の生物によって不機嫌になるオリーブからヒドイ言葉を浴びせられ出て行く。
それでもオリーブが地下室で何をしているのか気になって勝手に入って仲違いが続く。
結局は仕事をクビになったマットと肉体関係を結ぶ寸前にバレて謎の生物のエサになる。
しかし、マットとオリーブは食われると最後に生き残るも精神が壊れてしまう。
・マット(演:ダニエル・S・スレイス)
オリーブの恋人で同棲中。介護士。5ヶ月間も家を空けていたオリーブを一人待っていた。
ダニエル・S・スレイスは多くの短編映画に出演し、本作が長編映画デビュー作となります。
突然帰ってきたオリーブを優しく出迎え、それまでの寂しい日々を埋め合わせしていく。
謎の生物によって変わっていくオリーブを怪訝に思って一定の距離を置いてしまう。
オリーブが患者を誘拐した事に気づかず、その責任でクビになってしまう。
落ち込んでいるところにエリーと関係を持とうとするがその前にバレてエサとなった。
・フレッチャー(演:ザッカリー・リー)
次世代型潜水服による調査の責任者。調査が失敗して損失を出したオリーブをクビにする。
ザッカリー・リーは代表作に『Chasing Dreams』、『Mortal Fools』などがあります。
ダラが口を滑らせてオリーブが持つ謎の生物を強引に奪おうと勝手に家へ侵入する。
その結果、オリーブが謎の生物を放って体内の血をすべて吸い尽くされて死ぬ。
・ダラ(演:ジョニー・ヴィヴァッシュ)
次世代型潜水服を開発した技術者。無茶をするオリーブに対してヒヤヒヤしている。
ジョニー・ヴィヴァッシュは代表作に『The Time Surgeon』、『The Collaborators』などがあります。
オリーブが持ち帰った謎の生物を目の当たりにして、弱っている事を助言する。
実はフレッチャーに謎の生物について口を滑らせるという裏切り行為をする。
狂気に駆られていくオリーブに成長した謎の生物を確認しようとするが、エサにされる。
・ハーバート(演:デヴィッド・シャックルトン)
オリーブの隣に住む老人。オリーブが帰ってきたを喜び、マットに早く会うべきと助言する。
デヴィッド・シャックルトンは代表作に『シャーロック・ホームズvsモンスター』がある。
騒がしいオリーブの家にやって来て、謎の生物に襲われそうになったエリーを助ける事に。
感想
個人的な評価
地球の中で最後の秘境とも呼ばれている深海は未だに謎が多いです。
事実、今の科学技術であっても数パーセント程度しか解明しておらず、どんな生き物や世界が広がっているのか分からない。
昔から人類にとって最大の謎の一つである深海をテーマにした作品は非常に多いです。
すぐに思いつくのは『アビス』、『スフィア』、『ディープ・ブルー』などを連想する。
そんな本作は深海から持ち帰って謎の生物によって主人公が変わっていくサスペンスとなる。
本作はパッケージから深海で主人公が謎の巨大生物と戦うと思えば、それとはまったく逆の作品となっています。
持ち帰った謎の生物に主人公が次第に狂気を宿し、育てる為に人間の生き血を与えていく。
我が子の為ならなんでもやるという正気の沙汰と思えない行動を取っていくのです。
本作はモンスター映画というよりは、主人公が連続殺人鬼になっていくスリラーのような作品だと言えるだろう。
出てくる謎の生物は昔から言われているタコ型で、邦題の“リヴァイアサン”を彷彿させる。
普通なら巨大なタコが出てきて船の乗組員を襲うが、本作では地上で卵を孵して増殖していくという微妙な設定である。
深海にいた生物なんだから水が絶対的に必要なのに、なぜかまったく必要なという。
明らかに設定がおかしい謎の生物だが、黒い液体を浴びた主人公を意のままに操るという設定もかなり雑だと感じた。
本作は低予算映画なのでパッケージのような派手な事ができず、静かに侵略していく謎の生物にしてしまっただけ。
これを宇宙から来た謎の生物でもいいし、地下深くに眠っていた生物でもいいし、人工的に生み出された生物に置き換えてもいい。
そうなると、深海からやって来た意味は薄く、逆に設定が矛盾だらけになるリスクしかない。
多分、製作側は謎の多い深海に着目して作ったのだろうが、あまりにも深海とのリンクが少ないせいで必然性を感じられない。
それに主人公が狂気へ陥る描写も簡潔すぎて説得力に欠けていて今一つという感じです。
ただ、狂気へ墜ちる主人公を演じたアンナ・ドーソンが同時に見せた喜びの笑顔と、哀しみの涙での演技はなかなか良かったと思う。
残念ながら本作は完全なるタイトル、およびパッケージ詐欺なので気をつけるべきです。