作品紹介
公開年月 | 2014/01/10 |
---|---|
ジャンル | ホラー/サスペンス |
原作 | ディーン・R・クーンツ 『オッド・トーマスの霊感』 |
監督 | スティーヴン・ソマーズ |
脚本 | スティーヴン・ソマーズ |
製作 | スティーヴン・ソマーズ、ジョン・バルデッチ、ほか |
製作国 | アメリカ |
鑑賞方法 | 動画配信サービス |
あらすじ
南カリフォリニアの平凡で退屈な町に暮らすオッド・トーマスは、ダイナーで働く一見の普通の青年だが、実は死者の霊が見えるという。
正義感のオッドは、そのちょっと変わった特技を使い、地元警察の捜査に協力していた。
そんなある日、オッドは“ボダッハ”という悲惨な死を嗅ぎつける悪霊が異常なほど集まっている事に気付き、町に起ころうとする災厄を止めるべく行動を開始するのだった。
登場人物&出演者
・オッド・トーマス(演:アントン・イェルチン)
主人公。死者の霊が見える。ダイナーでコックとして働く。警察の捜査にも協力している。
アントン・イェルチンは晩年の出演作に『サラブレッド』、『クロッシング・マインド/消えない銃声』などがあります。
死者から殺した犯人を突き止め、鉄拳制裁により仕留めてワイアット署長に後始末を任せる。
大量のボダッハを見かけると、町で殺戮が起こるとしてストーミーと独自に捜査をしていく。
主犯格が巡査たちと気付くが、モールが銃撃され、爆弾を乗せたバンを遠くに走らせた。
最後は事件を解決させて英雄になり、一緒にいたストーミーを成仏させ立ち直ろうとする。
・ストーミー・ウェリトン(演:アディソン・ティムリン)
ヒロイン。オッドとは運命の人。アイスクリーム屋で店長として働く。オッドの力を知る。
アディソン・ティムリンは代表作に『すべてはその朝始まった』、『ミッドナイト・ガイズ』などがあります。
変人であるオッドの良き理解者で、誰よりも無茶する彼を心配してブレーキ役となっている。
大量殺戮を止めるべく危険を冒すオッドを心配するが、行動する彼を見守る方にシフトする。
モールが銃撃されてしまい、店から避難できずになぜか流れ弾が当たって死んでしまう。
最後はオッドの傍にずっといたが、彼が死を認めて解き放たれ、涙と笑顔で成仏を果たした。
・ヴァイオラ(演:ググ・バサ=ロー)
オッドが働くダイナーのウェイトレス。両親を亡くしてから、二人の幼い妹を育てている。
ググ・バサ=ローは代表作に『コンカッション』、『クローバーフィールド・パラドックス』などがあります。
殺される悪夢を見て、不思議な力を持つオッドに自分の死を尋ねるもはぐらかされてしまう。
捜査に行き詰まったオッドたちが来て、悪夢を振り返って彼らにヒントを与える事になる。
妹の誕生日を祝う為にモールに来るが、謎を解明したオッドから避難するように言われる。
最後はオッドがストーミーの死を認め、彼女の姿が見えなくても悲しさは伝わっていた。
・リゼット(演:メリッサ・オードウェイ)
町に住んでいる若い女性。スタイルが良いビッチ風。オッドやストーミーとは知り合い。
メリッサ・オードウェイは代表作に『TIME/タイム』、『テッド』などがあります。
町に転属してきたエクルズと付き合っているが、変人であるオッドにも興味を持っている。
ボブの犬に追いかけられ、帰宅したケヴィンが助けようとして誤って弾丸を食らって死んだ。
実際はエクルズたちの計画を知ってしまい、仕方なく事故と見せかけて始末されていた。
最後は霊になってモールにいたオッドの前に現れ、バンに積んだ爆弾を知らせて消え去った。
・ワイアット署長(演:ウィレム・デフォー)
地元警察の署長。オッドの不思議な力を知っていて、捜査に協力する彼の後始末をしている、
ウィレム・デフォーは近年の出演作に『マザーレス・ブルックリン』、『永遠の門/ゴッホの見た未来』などがあります。
町が大量殺戮に見舞われるとオッドに言われ、一応の警戒をするも本心から信じられず。
何度もオッドから連絡が入り、お楽しみの時間を邪魔されて少しだけイライラしていた。
ストーミーに贈るはずだった大きなハート型のペンダントをなぜかオッドから渡される。
巡査たちの邪魔となり、3発胸部に弾丸を食らうものオッドのペンダントで命拾いした。
最後は退院してオッドにストーミーを成仏させるべきだと説得し、彼の悲しみを受け止めた。
・ボブ・ロバートソン(演:シュラー・ヘンズリー)
5ヶ月前に町へ引っ越してきた男。変な髪型と汚いピンクのジャケットを着た小太りの中年。
シュラー・ヘンズリーは代表作に『ヴァン・ヘルシング』、『グレイテストマン・ショー』などがあります。
オッドのダイナーにやって来ると、大量のボダッハを引き連れて大量殺戮する雰囲気を出す。
母親を亡くしたばっかりで、町を破壊したい衝動に駆られてヴァーナーたちと手を組んだ。
オッドに怪しまれたせいで計画の邪魔になると、速やかにヴァーナーに殺されてしまう。
最後はオッドの前に現れるが、逆にヒントを与えてヴァーナーが仲間だと断定されてしまう。
・ケヴィン・ゴス(演:モース・ビックネル)
町に住んでいる普通の教師。実はヴァーナーたちの仲間で、町を破壊しようとしていた。
モース・ビックネルは代表作に『監獄砂漠』、『キミとボクの距離』などがあります。
犬に追いかけられていたリゼットを見て、銃で助けようとするも誤射で彼女を殺してしまう。
実はリゼットに計画がバレたので、ヴァーナーたちに頼まれて代わりに後始末をした。
最後はモールで銃を乱射していたが、駆けつけたオッドによってあっさりと殺された。
・エクルズ巡査(演:カイル・マッキバー)
地元警察に転属した若手警官コンビの一人。署長の計らいでリゼットと付き合う事になる。
カイル・マッキバーは代表作に『M.F.A.』、『Dog Years』などがあります。
署長にとって信頼できる部下として働き、何かと頼まれごとをされて無難にこなしていた。
実は悪魔崇拝者でヴァーナーと大量殺戮を計画し、邪魔になった署長に銃弾を食らわせた。
リゼットにモール襲撃の計画がバレると、彼女を気絶させ、ケヴィンに後始末を任せる。
最後はモールの警備室を占領するが、やって来たオッドにバットでアゴを砕かれて死亡。
・ヴァーナー巡査(演:ニコ・トルトレッラ)
地元警察に転属した若手警官コンビの一人。一緒に転属してきたエクルズとパトロールする。
ニコ・トルトレッラは代表作に『スクリーム4:ネクスト・ジェネレーション』、『ブレイクアウト』などがあります。
ボブを不審人物だと断定するオッドを質問攻めするが、ストーミーにはぐらかされてしまう。
オッドの言葉で無意味な警戒態勢をさせられて、署長に対して不満をぶちまけていた。
実は悪魔崇拝者で殺人快楽者でもあり、エクルズと結託して大量殺戮を念入りに計画する。
バンに爆弾を積んでいたが、オッドにバレるとボダッハに取り憑かれて彼を殺そうとする。
最後はバンを降りたオッドを殺せず、壁に激突してひっくり返り、ハデに爆発四散した。
感想
個人的な評価
本作はディーン・R・クーンツの小説『オッド・トーマスの霊感』が基になります。
監督と脚本を務めるのは『ハムナプトラ』シリーズで知られるスティーヴン・ソマーズ
霊が見える主人公という設定は特に珍しいワケじゃないが、本作の切り口はなかなか面白い。
ちゃんとルールがあって、死者は言葉を発さず、主人公に触れて殺された時の記憶を見せて犯人逮捕に一役を買う。
主人公は変人だと言っているが、どう見ても単なる明るいヤツで恋人もいて仕事もちゃんとしている。
変人という設定には少し説得力に欠けるが、霊的な現象に関しては悪くないと思います。
ただ、主人公とヒロインのイチャイチャする場面が多すぎて、物語とあまり関係ないから邪魔に感じた。
多分、これはラストに向けた意識づけだと思いますが、そのオチが読めてしまった為にそこまでの衝撃は受けなかった。
主人公とヒロインの関係性が軽く感じてしまい、ラストで彼女が死ぬ展開はご都合主義なような印象を持ちました。
そもそも、あの銃撃で人を殺そうとする感じがなく、たまたまヒロインだけに命中するのは強引すぎたと思う。
ドラマチックな展開にして、主人公か持つ力で表現したかっただろうけど、なんだかそれに振り回された感じでした。
あとは主人公が止めようとした悪魔崇拝者と破壊したいヤツらの描写が唐突すぎる。
特に4人目が伏線なしでいきなり登場するので、それまでの推理をぶっ壊してしまっている。
あんな雑に4人目を配置させた上に、ミスリードの為だけに殺されるのも致命的にダメです。
シリーズ化するような終わり方だが、主人公演じたアントン・イェルチェンが亡くなっているから実現できないだろうと思う。
霊の使い方、死の臭いを嗅ぎ付けてやって来るボダッハはいいが、ドラマチックな主人公の悲劇はちょっと微妙でした。