ジェミニマン VD-350

作品紹介

公開年月  2019/10/11
ジャンル  アクション/SF
原作  なし
監督  アン・リー
脚本  デヴィッド・ベニオフ、ビリー・レイ、ほか
製作  ジェリー・ブラッカイマー、デヴィッド・エリソン、ほか
製作国  アメリカ
鑑賞方法  動画配信サービス

あらすじ

政府の下で数々の暗殺に手を染めてきた伝説のスナイパー、ヘンリー・ブローガンはついに引退を決意するも彼の前に刺客が現れる。
なぜか自分のあらゆる動きが予測されてしまい、ヘンリーは苦戦を強いられてしまう。
ヘンリーはアメリカ国防情報局の潜入捜査官ダニーの力を借り、謎の刺客の正体が秘密裏に造られた自身の若きクローンという真実を知るのだった。

登場人物&出演者

ヘンリー・ブローガン(演:ウィル・スミス)
主人公。伝説のスナイパー。政府から数々の暗殺を依頼され、どれも確実に遂行してきた。
ウィル・スミスは近年の出演作に『バッドボーイズ・フォー・ライフ』、『アラジン』などがあります。
これまで71人も暗殺してきたが、一般人を巻き込む可能性を知って引退を決意していた。
ジャックから対象者のデータが改ざんされたと聞かされ、国やクレイから命を狙われる。
刺客が自分のクローンだと分かって動揺するが、なんとかクレイの手から助けようとする。
最後はジュニアと和解し、クレイを倒してジェミニ社が解体され、平穏な人生を始める。

ジュニア(演:ウィル・スミス)
最新の遺伝子技術によって造られた若いヘンリーのクローン。ヘンリーと同等の能力を持つ。
育ての父親であるクレイから孤児だと聞かされ、消防署の前に捨てられていたと聞かされた。
ジェミニ社でクレイの厳しい訓練を経て、若くして他の兵士よりも優れた成績を残している。
ヘンリーの暗殺を任されるが、相手が自分のオリジナルだと知らされずに殺そうとした。
真実をヘンリーから告げられると、クレイの非道なやり方に反旗を翻して裏切る事になる。
最後はジェミニ社の解体で無罪放免となり、普通の若者として大学に通う新たな人生を送る。

ダニー・ザカウスキー(演:メアリー・エリザベス・ウィンステッド)
ヒロイン。国防情報局の防衛諜報機関に配属。当引退を宣言したヘンリーを監視していた。
メアリー・エリザベス・ウィンステッドは近年の出演作に『スイス・アーミー・マン』、『10/クローバーフィールド・レーン』などがあります。
FBIだった父親の言葉に従い、国の為に艦隊勤務から国防情報局へ移ったエリーとである。
秘密がバレたとしてクレイから命を狙われるが、何も知らない事からヘンリーに助けられた。
暗殺者の正体がヘンリーのクローンだと突き止め、自ら囮になって彼を誘い出していた。
最後は事件が解決して重要なプロジェクトを任せられ、事実上の昇進を果たしていた。

バロン(演:ベネディクト・ウォン)
元海兵隊の隊員。超一流のパイロット。海兵隊を除隊してからコロンビアに隠居している。
ベネディクト・ウォンは近年の出演作に『アベンジャーズ/エンドゲーム』、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』などがあります。
ヘンリーとともにクレイからジェミニ社にスカウトされるが、断って海外へ逃げていた。
国防情報局から命を狙われるヘンリーとダニーたちを助け、自身の家に匿っていた。
知り合いの金持ちから自家用機を手に入れると、ヘンリーの指示で世界各国へ連れて行く。
最後はクレイに話し合いの為に向かうが、問答無用に打ち込まれたロケット弾で爆死した。

ジャック(演:ダグラス・ホッジ)
国防情報局の元捜査官。すでに隠居しているが、何かとヘンリーに情報を渡していた。
ダグラス・ホッジは代表作に『ディセント2』、『ジョーカー』などがあります。
ヘンリーが引退前に暗殺した人物はテロリストじゃなく、科学者だと突き止めて説明した。
これまで国防情報局がヘンリーを利用していたと話し、そのやり方に疑念を持っていた。
最後は余計な情報を漏らしたとして、クレイの派遣したジェミニの部隊に暗殺された。

デル・パターソン(演:ラルフ・ブラウン)
国防情報局の捜査官。ヘンリーの直属の上官。政府からの依頼をヘンリーに伝えている。
ラルフ・ブラウンは代表作に『エイリアン3』、『エクソシスト/ビギニング』があります。
長らく健康の為に酒を止めていたが、ヘンリーの引退を聞いて再び飲むのようになった。
ヘンリーと関わった人間が次々と消される中、彼から疑われるも身の潔白を主張した。
実際は上官のラシターが勝手にやった事だと判明し、誰よりもヘンリーを心配していた。
最後はジェミニ社が解体されたとヘンリーに話したが、友人関係は保てないと謝罪をした。

ジャネット・ラシター(演:リンダ・エモンド)
国防情報局の局長。ヘンリーにとってボスであり、これまで多くの仕事を依頼してきた。
リンダ・エモンドは代表作に『スタンドアップ』、『オールド・ボーイ/2013年版』がある。
ジェミニ社と繋がりを持っていたが、ヘンリーにデータを改ざんした事がバレてしまう。
引退を決意したヘンリーが余計な情報を知ったとして、部隊を送り込んで始末させる。
最後は部隊をすべて返り討ちにしたヘンリーから警告を送られ、ジュニアの居場所を話した。

クレイ・ヴェリス(演:クライヴ・オーウェン)
ジェミニ社のオーナー。暗殺を請け負って巨万の富を築く。誘拐や拷問を引き受ける。
クライヴ・オーウェンは近年の出演作に『THE INFORMER/三秒間の死角』、『ANON/アノン』などがあります。
ヘンリーとは海兵隊時代に出会い、彼を最高の兵士だと認めてクローン計画を思いつく。
その後はヘンリーのクローンを養子に迎え、彼の後釜として最強の兵士に育てていた。
傷つく兵士やその家族の苦しみや悲しみを与えない為、クローン計画を推し進めていた。
最後は真実を知ったジュニアに裏切られ、結局はヘンリーの手によって始末された。

感想

個人的な評価

本作は「U-NEXT」にて独占的に配信されています。
かつての「ドル箱スター」のウィル・スミス主演による久々のSFアクション映画です。
この作品に使われている映像技術は映画界にとって大きな意味を成していると感じました。
本来なら『マトリックス』並みの革新的な映像技術だが、残念ながらストーリーが平凡すぎたせいで微妙な立ち位置になりました。
これまで役者を若返らせる映像技術を使う作品はありましたが、本作はそれらとはまったく違うアプローチになっています。
以前までは役者の若い頃の映像などを参考にして作っていましたが、今回は完全にゼロから作っているという。
つまり、昔の映像がなくても役者の若い頃を再現できる映像技術を使っていて、それを違和感なく使っているところがスゴいのです。
ウィル・スミスが23歳の時の姿になっているが、実際に見比べてみると、多少違うような印象を受けます。
いくらクローンであっても、育った環境が違えば、顔つきも変わってくるだろうし、必ず同じような表情にはなりません。
その点で本作はただ驚くばっかりであり、何より違和感があまりないのが素直にスゴいと感じさせてくれました。
とにかく、若いクローンが背負っているドラマ性がしっかりと伝わり、自身のアイデンティティに不安を持つ演技がとても印象深かったです。
やはり、ウィル・スミスは超大作に出てくる大雑把な演技する役者じゃなく、ちゃんとドラマを魅せられる演技派である事を改めて感じさせてくれました。
それと相棒となるメアリー・エリザベス・ウィンステッドも、以前持っていたアイドル的なイメージから、クールビューティーな雰囲気に進化しているのも驚きでした。
悔やまれるストーリーが凡庸だった点、悪役のインパクトが弱かった点など、これさえクリアできていれば傑作になっただけにとても惜しい作品でした。