作品紹介
公開年月 | 1971/09/20 |
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ジャンル | ホラー |
原作 | なし |
監督 | アル・アダムソン |
脚本 | ウィリアム・パグスレー、サム・シャーマン |
製作 | アル・アダムソン、ジョン・ヴァン・ホーン、ほか |
製作国 | アメリカ |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
首を切り落とされる残忍な殺人事件が次々と起きていた。
犯人はフランケンシュタイン博士の助手で、博士自身は車椅子生活で何もできずにいた。
同じ頃、吸血鬼ドラキュラも二人に接近していくと、こうして二大怪物による世紀の対決が始まるのだった。
登場人物&出演者
・ジュディス(演:レジーナ・キャロル)
ラスベガスで歌手として活躍している。妹とは孤児院で育ち唯一の家族として大事にする。
レジーナ・キャロルは代表作に『ラスベガス万才』、『Brain of Blood』などがあります。
妹が行方不明になり警察に捜索願を出すが、ヒッピーとの付き合いのせいで捜査は難航する。
独自で探そうとするもドラッグを盛られてハイになり、結果的にマイクと出会う事になる。
なぜかマイクに惹かれてしまうと、妹を探す事よりも彼と一緒にいる方がいいと言い出した。
最後は怪物が自分に惚れて勝手にドラキュラを裏切り、縄を解いて難なく逃げ出した。
・マイク(演:アンソニー・アイズリー)
海岸沿いに住む常識あるヒッピー。地元のヒッピーたちから信頼を得ているリーダー的存在。
アンソニー・アイズリーは代表作に『蜂女の実験室』、『エイリアン・スペース』がある。
チンピラにドラッグを盛られハイになったジュディスがサムに連れられてベッドに寝かせた。
ジュディスが妹を探していると聞かされ、彼女を知っていた事から一緒に探すようになる。
いつの間にかジュディスといい感じになっていき、妹を探す彼女を心変わりさせていた。
最後は囚われたジュディスを助け出すが、ドラキュラの光線に当たって全身を焼かれて死亡。
・サム(演:アン・モレル)
地元のヒッピー。ストレンジとは恋人。一緒に怪物博物館での仕掛けに少し恐怖を感じる。
アン・モレルは代表作に『Everything’s Ducky』、『Romper Stomper』などがあります。
チンピラとは以前付き合っていて、そのせいで何度か狙われるも警部補の登場により助かる。
浜辺で紙タバコを作っている時にチンピラたちにレイプされそうになるがグロートンが介入。
最後はフランケンシュタイン博士の実験体となり、生き血を取られるだけの存在となった。
・ストレンジ(演:グレイドン・クラーク)
地元のヒッピー。恋人と一緒に楽しくしていて、怪物博物館に行って少し怖い思いをする。
グレイドン・クラークは代表作に『キラー・スキャナーズ/謎の完全殺人』、『異型生命体ファング』などがあります。
チンピラのバーでドラッグによってハイになっていたジュディスを見つけて助け出した。
慕っているマイクの願いでジュディスの妹を探すが、途中でチンピラたちに絡まれてしまう。
最後はマーティン警部補と恋人を探す途中で、グロートンを見つけてジュディスを助けた。
・マーティン警部補(演:ジム・デイヴィス)
ジュディスから捜索願を出されて、彼女の妹を捜索するも犯罪の温床となる現場で難航する。
ジム・デイヴィスは代表作に『リオ・ロボ』、『大統領のスキャンダル』などがあります。
独自に捜索を始めていたジュディスがヒッピーたちと一緒にいて、それを厳しい口調で注意。
最後はサムに連れられて博物館に来て、屋上にいたグロートンを銃撃して倒してくれた。
・グロートン(演:ロン・チェイニー・Jr)
フランケンシュタイン博士の助手。定期的に血清を打って発作を抑制する。言葉は話せない。
ロン・チェイニー・Jrは代表作に『廿日鼠と人間 』、『狼男』などがあります。
フランケンシュタイン博士の指示を得て、夜な夜な浜辺にやって来る人間を殺している。
ジュディスの妹の首を斧で切断し、フランケンシュタイン博士の研究で蘇生をさせられた。
怪物博物館に侵入したマイクたちを追うが、逃げ出したジュディスを博士の指示で追う。
最後はサムに連れられた警部補に見つかって、銃撃されて苦しみながら屋上から落ちて死亡。
・ドゥリェー博士/フランケンシュタイン博士(演:J・キャロル・ネイシュ)
遊園地で怪物博物館を経営しながら、その裏では人間を蘇生する実験を行っている。
J・キャロル・ネイシュは代表作に『サハラ』、『メダルオブベニー』などがあります。
老齢で病気を患い車椅子だが、非人道的な実験のせいで医学界を追放されてしまっている。
再び自分の足で歩ける研究をしていたが、ドラキュラに人造人間を造るように指示される。
怪物博物館に侵入したマイクとジュディスを捕らえようと銃を乱射しながら追い回した。
最後はマイクを追うも車椅子が制止せず、ギロチン台に激突して首を切断されて死亡した。
・フランケンシュタインの怪物(演:ジョン・ブルーム)
ドラキュラ伯爵に保管されていたが、博士のライバルの指示で遺体をバラバラにされた。
ジョン・ブルームは代表作に『怪奇!双頭人間』、『暴走機関車』などがあります。
ドラキュラから指示を受けた博士たちの協力で、腐敗したまま復活を遂げる事に成功する。
博士を失脚させて不自由な体にしたライバルの博士をドラキュラとともに始末をした。
ジュディスをドラキュラが捕らえると、その指示に従って運び出すもなぜか惚れてしまう。
最後はドラキュラを裏切ってジュディスを助けようとするが、バラバラにされて再び死んだ。
・ドラキュラ伯爵(演:ザンダー・ヴォルコフ)
墓場で蘇るが、伝染病の対策で運命共同体だったフランケンシュタインの怪物が腐敗した。
ザンダー・ヴォルコフは代表作に『Brain of Blood』などがあります。
フランケンシュタインの怪物を蘇らせるべく、フランケンシュタイン博士の元に姿を現す。
博士が苦戦していた怪物の復活に手を貸し、あっさりと復活させて生き血を手に入れていく。
その礼として博士を医学界から追放し、体を不自由にした敵対者を怪物とともに葬った。
最後はジュディスに心を奪われた怪物に裏切られ、倒すも日の光を浴びて消滅してしまう。
感想
個人的な評価
本作は古典ホラー映画で有名な怪物であるドラキュラとフランケンシュタインの怪物が登場する作品となります。
チープさが今ではカルト的な人気を博し、多くの好事家に好かれている作品である。
実は本作には色々と問題があって、監督のアル・アダムソンは当初暴走族の映画にしようとして作っていたようです。
しかし、途中からつまらないと分かってくると、急遽フランケンシュタイン博士を付け足していて、まだ足りないので更にドラキュラをぶち込んでいます。
この作品は結果的にタイトルのように落ち着いているが、元々はまったく違う内容だったというのは驚きでしょう。
もちろん、ベースがつまらないし、急ごしらえの付け足しでどうにかなるようなレベルでもなく、チープな内容になってしまったのです。
どうやらアル・アダムソン監督は「最低映画監督」として知られる人物で、最期は砂漠の真ん中で変死体の状態で見つかったという色々とヤバイ人でした。
アル・アダムソンという人物がまさか、エド・ウッドやマーク・ポロニアたちと並んでもおかしくないゴミ映画に近いクソ映画を作っているのは知らなかったです。
本作におけるドラキュラは造形が雑すぎておかしいし、フランケンシュタインの怪物なんてブサイクすぎて画面を直視できないかもしれない。
フランケンシュタイン博士はなぜか車椅子状態になっているなど、強引な付け足しによる弊害がお見事に出てしまっています。
シチュエーションとしても非常におかしいし、登場人物たちが直視できない場所で起きている事なのに、それをちゃんと見ているような演技が何度もあってヤバさを感じました。
唯一、良さそうなキャラクターだった博士の助手グロートンも、最期はたまたま来た警部補に撃たれて屋上から落ちて死ぬというバカみたいな結末はシュールである。
そして、本作のタイトルを回収するようにドラキュラとフランケンシュタインの怪物は対決をするが、ただ取っ組み合っているだけでふざけているようにしか見えません。
実はジャケットに描かれている両者の取っ組み合いをそのまま再現しているので、ジャケット詐欺にはなっていない奇跡が起きています。
こんなゴミみたいな映画はなかなかのインパクトであり、今後はアル・アダムソン監督の作品に注目していきたいと思います。