作品紹介
公開年月 | 2016/02/18 |
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ジャンル | カンフー/アクション |
原作 | 王度盧(ワン・ドゥルー) 『鶴鉄五部曲』 |
監督 | ユエン・ウーピン |
脚本 | ジョン・フスコー |
製作 | ピーター・バーグ、ハーヴェイ・ワインスタイン |
製作国 | アメリカ |
鑑賞方法 | 動画配信サービス |
あらすじ
リー・ムーバイの死から18年後、武林を離れ隠居していたシューリンは碧銘剣(グリーン・デスティニー)を預けたティエ家の当主の葬儀の為に北京へ向かっていた。
その道中に謎の集団に襲われたシューリンは、突然現れた仮面の男の加勢を得て賊たちを返り討ちにした。
一方、武林界を統一して頂点に立とうとするヘイデス・ダイは、グリーン・デスティニーを狙っている事をシューリンは知るのだった。
登場人物&出演者
・ユー・シューリン(演:ミシェル・ヨー)
主人公。かつて鏢局を営んでいた。リー・ムーバイの死後、武林を去って隠居していた。
ミシェル・ヨーは近年の出演作に『イップ・マン外伝/マスターZ』、『クレイジー・リッチ!』などがあります。
亡くなったティエ氏の為に北京へ向かうが、ウェスト・ロータス一派に襲われてしまう。
グリーン・デスティニーを守るべく、義士を募ると、かつての許婚メン・スージョウと再会。
ティエ氏の息子が亡くなると、グリーン・デスティニーを持ち去ろうとするが奪われる。
最後は盲目の魔女を倒し、グリーン・デスティニーを取り戻し武林山へ収める旅に出た。
・サイレントウルフ/メン・スージョウ(演:ドニー・イェン)
かつてシューリンの許婚だった男。リー・ムーバイにシューリンを譲って身を引いた。
ドニー・イェンは近年の出演作に『アイスマン/宇宙最速の戦士』、『トリプルX:再起動』などがあります。
ヘイデス・ダイと死闘を演じるも敗れ去り、命拾いしてそのまま山に籠もって悟りを開いた。
グリーン・デスティニーを守る義士としてティエ氏の屋敷でシューリンと再会を果たした。
逃走してグリーン・デスティニーを奪ったウェイ・ファンを追うも逃がされてしまう。
最後はヘイデス・ダイと再対決し、彼にグリーン・デスティニーを手にした瞬間に殺害した。
・スノーヴァース(演:ナターシャ・リュー・ボルディッゾ)
ウィロー・ヴァレー出身の女剣士ハン・メイの弟子。幼い頃に師匠が殺されて復讐を誓う。
ナターシャ・リュー・ボルディッゾは代表作に『グレイテスト・ショーマン』、『Hotel Mumbai』などがあります。
ウェスト・ロータス一派の頭領ヘイデス・ダイを狙うが、失敗して強い剣を求める事に。
ティエ氏の屋敷に忍び込むもグリーン・デスティニーを奪えず、シューリンに弟子入りする。
ハン・メイの息子をずっと探していて、それがウェイ・ファンだと知って彼に真実を話す。
最後はマンティスと相討ちになるが、なんとか生き延びてシューリンたちと旅立った。
・ウェイ・ファン(演:ハリー・シャム・Jr)
ウェスト・ロータス一派の若者。剣客アイアンクロウに育てられる。胸に鳥のアザを持つ。
ハリー・シャム・Jrは代表作に『マイファミリー・ウェディング』、『クレイジー・リッチ!』などがあります。
北京に向かうシューリンを襲撃するも失敗し、盲目の魔女をヘイデス・ダイに会わせる。
グリーン・デスティニーとの縁を感じた魔女の進言により、ティエ氏の屋敷に行くも捕まる。
実はハン・メイの息子でアイアンクロウに育てられるが、スノーヴァースから真実を聞く。
最後はヘイデス・ダイを裏切って、シューリンたちの味方となって一緒に戦い殲滅した。
・フライングブレード(演:クリス・パン)
グリーン・デスティニーを守る義士として参戦する。山東出身で短刀と飛刀術を巧みに使う。
クリス・パンは代表作に『トゥモロー/僕たちの国が侵略されたら』、『アイ・フランケンシュタイン』などがあります。
賊に雇われて金の輸送隊を襲撃し、いち早くサイレント・ウルフを認めて加勢してくれた。
サンダーフィスト・チャンとウェイ・ファンの対決を静観し、もしもの時に短刀を手にした。
最後はウェスト・ロータスのアジトを襲撃するも、マンティスに善戦するも殺されてしまう。
・サンダーフィスト・チャン(演:ヨンウン・ヤング・パーク)
グリーン・デスティニーを守る義士として参戦する。浙江出身で両腕に手甲で刃物を弾く。
ヨンウン・ヤング・パークは代表作に『スコーピオン・キング5』、『ブラック・ダイヤモンド』などがあります。
元々は金の輸送隊を護衛していたが、賊たちの襲撃に遭い、途方に暮れて加勢をした。
シルバーダート・シーと亀のマーが殺され、その責任をウェイ・ファンにあると対決する。
最後はウェスト・ロータスのアジトを襲撃するが、マンティスにあっさりと殺された。
・亀のマー(演:ダリル・クォン)
グリーン・デスティニーを守る義士として参戦する。籐牌の盾と剣で力強い戦法を使う。
ダリル・クォンは代表作に『ナイトミュージアム』、『レディ・ガイ』などがあります。
大酒飲みで縄張りを酒場だと言い張っていて、そこでサイレントウルフたちと出会い加勢。
最後は屋敷を守るが、シルバーダート・シーがマンティスに倒され、ついでに殺された。
・シルバーダート・シー(演:ジュージュー・チャン)
グリーン・デスティニーを守る義士として参戦する。福州出身で手投げ矢を得意とする。
ジュージュー・チャンは代表作に『サヴェッジ・ドッグ/闘犬』、『Hollow Point』がある。
ティエ氏の屋敷にグリーン・デスティニーがあるという噂を耳にしてみんなに話した。
最後は屋敷を守るが、逃げ出したマンティスと対決するもあっさりと殺されてしまった。
・盲目の魔女(演:ユージニア・ユアン)
シューリンの襲撃に失敗したウェイ・ファンに声をかけて、ヘイデス・ダイの元に行く。
ユージニア・ユアンは代表作に『SAYURI』、『アイアン・フィスト2』などがあります。
ウェイ・ファンが剣を奪う大役に相応しいと主張し、屋敷に乗り込んで奪おうとするも失敗。
グリーン・デスティニーに両親を殺され、復讐としてティエ氏の息子を殺害して遁走した。
スノーヴァースの言葉で迷っていたウェイ・ファンに暗示をかけ、剣を盗むよう仕向ける。
最後はシューリンを暗闇に誘って惑わせるが、当然のように通じず呆気なく殺された。
・アイアンクロウ(演:ロジャー・ユアン)
ウェスト・ロータス一派の剣客。ウェイ・ファンを育て、誰よりも彼の将来に期待する。
ロジャー・ユアンは代表作に『シャンハイ・ヌーン』、『バレットモンク』などがあります。
シューリンの襲撃に失敗して帰ってきたウェイ・ファンをヘイデス・ダイから守った。
盲目の魔女の暗示で剣を盗んだウェイ・ファンに加勢し、サイレントウルフと戦う事に。
最後はウェイ・ファンを逃がす為にサイレントウルフと戦うも敵わずに倒された。
・マンティス(演:ヴェロニカ・ンゴー)
ウェスト・ロータス一派の紅一点。常にヘイデス・ダイの近くにいて彼を護衛している。
ヴェロニカ・ンゴーは代表作に『ソード・ウォリアーズ/皇帝の剣闘士』、『ブライト』などがあります。
偽りの入門を希望したスノーヴァースに質問をすると、襲いかかった彼女に対応していた。
またも盗みに失敗したウェイ・ファンの代わって、シルバーダート・シーと亀のマーを殺害。
ウェイ・ファンの裏切りをきっかけにシューリンたちがアジトを襲撃されて迎え撃った。
最後はフライングブレードとサンダーフィスト・チャンを殺すが、スノーヴァースが倒した。
・ヘイデス・ダイ(演:ジェイソン・スコット・リー)
ウェスト・ロータス一派の頭領。武林界を統一しようとする。あらゆる武人を手にかける。
ジェイソン・スコット・リーは近年の出演作に『情熱のステップ』、『燃えよピンポン』などがあります。
シューリンと別れを告げたメン・スージョウと戦い、崖から突き落とし殺したと思っている。
盲目の魔女から統一するにはグリーン・デスティニーが必要だとしてウェイ・ファンを送る。
ウェイ・ファンがグリーン・デスティニーを持ち帰るが、手に取ろうとして裏切られた。
最後はサイレントウルフと再対決し、グリーン・デスティニーを手にした瞬間に殺された。
感想
個人的な評価
本作は2000年に公開された『グリーン・デスティニー』の続編となっています。
2016年にてネットフリックスのオリジナル作品として世界同時配信されています。
前作の『グリーン・デスティニー』は「アカデミー賞」で10部門にノミネートされ、ハリウッドに多大な影響を与えました。
特にカンフー映画で最大の特徴であるワイヤーアクションがハリウッドで頻繁に使われるようになりました。
それほどハリウッドに大きな衝撃を与えた作品だが、個人的には映像以外にあまり魅力を感じるような内容じゃなかった。
名作扱いにされている事に違和感を覚えるが、ハリウッドに大きな影響を与えた意味では特別な作品だと言えるだろう。
本作もまた微妙なストーリーを展開して、多くの登場人物がいるけど、ほとんどが使い捨てような印象を受けた。
前作にもあった微妙なラブロマンスもあるし、どこかスッキリしない展開がずっと続いてしまい、アクションがそれに足を引っ張られている。
せっかく豪華なキャストを揃えているのに、なぜアクションが映えないようなストーリーにしているのか分かりません。
こういうアクションを使うならば、もっと単純明快な勧善懲悪にして、淡泊なラブロマンスを展開するべきである。
やはり、本作は『グリーン・デスティニー』の続編だと思わせる微妙な内容であり、映像とワイヤーアクションだけの作品でした。
それでもミシェル・ヨーやドニー・イェンのアクションは素晴らしく、新たなキャストであるハリー・シャム・Jrとナターシャ・リュー・ボルディッゾは悪くなかったです。
特にナターシャ・リュー・ボルディッゾはアジア人特有の美しさを持ち、どこか影のあるようなキャラクターはピッタリでした。
あとマンティスが義士の4人をたった一人で片付けた強さがあったのに、主人公側の補正で呆気なく倒されたのは非常にもったいない。
それに悪役側の描写がほとんどなく、ここら辺のバランスが悪かったせいで今一つ物語に厚みがなかったと思います。
もう少しストーリーにテコ入れが出来ればアクションも映えたのに、前作の意識したせいで惜しい作品となりました。