作品紹介
公開年月 | 2016/08/20 |
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ジャンル | アクション/サスペンス |
原作 | なし |
監督 | マイケル・ウィニック |
脚本 | マイケル・ウィニック |
製作 | ライアン・ノト |
製作国 | アメリカ |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
街で次々とギャングが殺される事件が発生し、捜査線上に米軍特殊部隊出身のロバート・サイクス大佐が浮上する。
ギャングに最愛の家族を殺されたサイクスは復讐の鬼と化し、街に巣くう悪党どもを次々と処刑していた。
サイクスの元同僚で彼を良く知るFBI捜査官ポーターが、彼の暴走を食い止めようとする中、部下を殺されたマフィアのボス・ロマノが抹殺に乗り出すのだった。
登場人物&出演者
・ロバート・サイクス大佐(演:スティーヴン・セガール)
主人公。エリート特殊部隊の司令官。出兵中に妻子をギャングの抗争に巻き込まれ亡くす。
スティーヴン・セガールは近年の出演作に『沈黙の終焉』、『沈黙の達人』などがあります。
その恨みを背負っていて、アメリカの安全を守るべくギャングの全滅を一人で行っている。
本来なら法に従う誓いを立てたが、悪人を野放しにする事を許さず、自分の判断で殺害する。
止めようとするポーターに信念を貫くと宣言し、自分を悪者にしたジェリーや市長を殺す。
最後はポーターと同一人物だと思われている事を話し、フロアを爆破して行方をくらました。
・ウィリアム・ポーター(演:クレイグ・シェイファー)
FBI捜査官。サイクスの元同僚。サイクスのエリート特殊部隊にいて彼をよく知っている。
クレイグ・シェイファーは代表作に『リバー・ランズ・スルー・イット』、『バッド・アス』などがあります。
ギャングを虐殺するサイクスを追っていて、地元警察の遅い対応に警告を発していた。
サイクスの暴走を止めようと動き回るが、実際は彼こそがギャングの虐殺を行っていた。
ケリーの証言で警察に追い込まれるが、なんとかサイクスを止めようと追っていく。
最後はナイフでサイクスと対決し、爆破を選んだ彼を見てすぐに逃げて行方をくらました。
・ケリー・グリーン(演:ヘレナ・マットソン)
ストリップ劇場で働くダンサー。シングルマザー。息子を一人で育てる為に仕方なく働く。
ヘレナ・マットソンは代表作に『スピーシーズ4/新種覚醒』、『セブン・サイコパス』などがあります。
現場に駆けつけるとポーターに目をつけられ、サイクスを見たとして話すも逃げてしまう。
サイクスの事を話しているところを見られ、そのせいでギャングに狙われる事になる。
ギャングに捕まったところでポーターがやって来て、助けてもらい彼の部屋に匿われる。
最後は店で見たのはポーターだと警察に話し、サイクスと同一人物というヒントを与えた。
・ジェームズ・ピーターソン刑事(演:ルイス・マンディロア)
ギャングが巣くっている街を取り締まる刑事。サイクスによる虐殺に振り回されている。
ルイス・マンディロアは代表作に『マイ・ビッグ・ファット・ライフ!』、『2バッドガイズ』などがあります。
後手に回っている状況で何もできず、サイクスを追っているポーターの警告を小バカにする。
ロマノを移送する時にサイクスの狙撃で飛び散った脳漿を浴び、任務失敗に愕然とする。
警察にやって来たケリーの証言からポーターとサイクスが同一人物だと分かって彼を追う。
最後はフロアの爆破で遺体を回収して事件解決とするが、実際にはどうなったのか分からず。
・ジェリー・サイモン(演:グリフ・ファースト)
ジャーナリスト。人気報道番組のホストを務めており、ギャングの虐殺を取材している。
グリフ・ファーストは代表作に『バトルシップ』、『シャーク・ショック』などがあります。
事件が起きた直後から現場を嗅ぎ回っていて、警察が到着する前にも取材を始めていた。
テレビを通じて自分の特ダネを自慢して、ギャングを虐殺する男をポーターだと勘違いする。
サイクスからインタビューに応じる手紙を受け取り、高視聴率が期待できるとして現場へ。
最後はサイクスがテロリストだと報道したせいで怒りを買い、カメラマンと始末された。
・カルロス(演:パスカル・ペタルディ)
ギャングの幹部。サイクスによって薬物の取引や武器庫を襲撃されて調査をしていく。
パスカル・ペタルディは代表作に『ビバリーヒルズ・チワワ』、『天使と悪魔』があります。
多額の損害を被った事でイライラするボスの怒りを抑え、犯人を探し出して処罰する事に。
ポーターが犯人だと分かって追っていくが、足取りが掴めずにボスは更にイライラする。
組織が経営するクラブに現れたポーターを至近距離からマシンガンをぶっ放すも当たらず。
最後は機転を利かせたポーターに足を撃たれ、跪いたところで頭部を撃ち抜かれて死亡。
・ヴィンセント・ロマノ(演:ジェームズ・ルッソ)
ギャングのボス。薬物の取引現場が襲撃され、武器庫のストリップ劇場を破壊されている。
ジェームズ・ルッソは代表作に『ビバリーヒルズ・コップ』、『ザ・ヴィジランテ/世界最強の私設軍隊』などがあります。
そのせいで多額の損害を被っており、正体不明の犯人を探すべく部下たちに捜索を命じる。
サイクスによって悉く組織の心臓部を潰され、カルロスになんとか捕まえるよう強い口調に。
組織が経営するナイトに現れたポーターを追い詰めるが、警察の踏み込みで逮捕される。
最後は移送させるところで車に乗る寸前、遠くからサイクスによって狙撃されて死亡した。
感想
個人的な評価
本作はスティーヴン・セガールが製作総指揮としても参加しています。
監督は『ガンズ・アンド・ギャンブラー』、『女霊館』などで知られるマイケル・ウィニックが務めています。
今回のスティーヴン・セガールは元特殊部隊の司令官として登場し、街に巣くうギャングを容赦なくぶっ殺していきます。
つまり、ようやくスティーヴン・セガールの“セガール拳”を十二分に発揮されるような展開になっています。
妻と子供をギャングの流れ弾で殺され、復讐の為に一方的な殲滅を行っていく様子はマーベル・コミックの“パニッシャー”を連想させます。
パニッシャーは常人ながら特殊部隊の戦闘力を使い、犯罪者を容赦なくぶっ殺していくが、本作の主人公も同じような行動理念を持っています。
しかも、その目的はギャングを震え上がらせる為にも使っていて、最も効果的なダメージを与える実力行使をしている。
本作はスティーヴン・セガールの作品にしては捻りが利いている展開で、自警活動するサイクスと止めるポーターが二重人格者という伏線を張っている。
当然のようにラストではハッキリと明言されず、サイクスとポーターは同一人物なのか分からないまま終わります。
どっちにしても一応の解決を見せるが、どう考えてもスティーヴン・セガールのサイクスは生きているとしか思えないです。
そして、本作で最も注目するべきはセガールがいつ以来なのか、初めてなのか分からないが流血をしてしまうのです。
これは『沈黙』シリーズにおいて非常に貴重なシーンであり、今後はこのような状況はないだろうと思っています。
なので、スティーヴン・セガールが血を流して座り込んでいる場面は個人的に衝撃的で、セガール拳がブレないように二重人格という設定を盛り込んだと邪推するぐらいです。
本作では“セガール拳”がフル活用され、ギャングを容赦なくぶっ殺すところが良く、二重人格という設定も悪くないと感じました。
久々に『沈黙』シリーズとして普通に面白い内容になっていて、更にスティーヴン・セガールが流血する人間的な要素もあって、本作は予想以上に楽しめた作品でした。