作品紹介
公開年月 | 2009/08/21 |
---|---|
ジャンル | ホラー/サスペンス |
原作 | なし |
監督 | タイ・ウェスト |
脚本 | ジョシュア・マルキン |
製作 | ローレン・ヴィルチック、パトリック・タラム、ほか |
製作国 | アメリカ |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
郊外の道路でスクールバスが血まみれの生物をはね飛ばし、捜査にあたった警官は鹿の死骸だと判断するが、それは森のキャビンの最後の生き残りであったポールの死骸だった。
一方、片想いのキャシーをプロムに誘うも断られたジョンは親友アレックスとやってくる。
その頃、町のカフェで食事をしていた男が突然倒れ、前進から血を吹いて悶死する。
森のキャビンを襲った病原菌が町の人々を蝕み始めるのだった。
登場人物&出演者
・ジョン(演:ノア・セガン)
主人公。高校生で成績はトップクラス。キャシーに片想いするも元カレから忠告を受ける。
ノア・セガンは代表作に『デッドガール』、『ザ・リディーマー』などがあります。
見た目が高校生に見えないが、なんとか優等生っぽい雰囲気を出していました。
医者志望なのにほとんど知識を使わないが、感染した腕を切断する勇気がありました。
自分より身長が高いキャシーに惚れ、最後には自分を犠牲にして彼女を逃す。
・キャシー(演:アレクシ・ワッサー)
ヒロイン。モデル体型。マークというお金の坊ちゃんと付き合うも最近別れている。
アレクシ・ワッサーは代表作に『ファクトリー・ガール』、『パラサイト・クイーン』などがあります。
性格が良くスタイル抜群、顔はそこそこなのに、元カレがクズという典型的なヒロイン。
それを医者志望で頭が良い主人公に鞍替えするけど、彼女自身は頭が悪そうでした。
最終的にジョンが身を挺して逃がしてもらい、ウィンストンに拾ってもらって町を出る。
・アレックス(演:ラスティ・ケリー)
ジョンの親友。ジョンと違っておしゃべり。授業中でもしゃべっていて教室から出される。
ラスティ・ケリーは代表作に『Dear Pillow』、『The Garage』などがあります。
教室から追い出され、フラれた女子高生と関係を持つが、それによって感染してしまう。
最終的に感染したチンコからヤバイ液体が出て、血を吐きながら静かに絶命します。
・マーク(演:マーク・センター)
キャシーの元カレ。お金持ちの坊ちゃん。自己中心で別れてもキャシーの彼氏気取り。
マーク・センターは代表作に『トム・ホランドの世にも恐怖な物語』があります。
キャシーに近寄るジョンを脅す典型的ないじめっ子体質で最初は口先だけの雰囲気。
プロムが感染者に溢れる中、キャシーを守ろうとするが、そこでサイコパスと化します。
ある意味、本作で最もインパクトのあるキャラクターだったのに使い方が雑でした。
・ウィンストン(演:ジュゼッペ・アンドリュース)
保安官補。前作にも登場し、感染した若者の中で生き残ったポールを森に放す。
ジュゼッペ・アンドリュースは代表作に『デトロイト・ロック・シティ』、『LOOK』などがあります。
町が感染した事を知り、自分がいた資料をすべて回収して脱出を図る腰抜け。
従兄弟との連携で町を出る寸前、血まみれのキャシーを拾って無事に脱出を遂げる。
・ポール(演:ライダー・ストロング)
前作でキャビンに来た若者の一人。最後の生き残りとしてウィンストンに見逃される。
ライダー・ストロングは代表作に『キム・ポッシブル:ドラマチック・ナイト』があります。
感染して体がドロドロになり、道に出たところでスクールバスに撥ねられて体が四散する。
感想
個人的な評価
一作目は“次世代のホラー映画監督”と呼ばれるイーライ・ロスの長編デビュー作。
元ネタは自身が経験した皮膚病からヒントを得ているらしい。
イーライ・ロス監督最大の特徴であるグロテスクな描写が冴え渡っていた。
個人的には微妙な作品だったが、これでイーライ・ロス監督が注目されています。
それで本作は正統な続編となっているが、肝心のイーライ・ロスは無関係となります。
本作で監督を務めるのはタイ・ウェストで、雑誌『Complex』では「25人の注目すべき35歳以下の映画監督」に選ばれています。
2013年に発表した『サクラメント/死の楽園』では監督、脚本、製作総指揮、編集を務めており、製作にはイーライ・ロスが参加している。
正統な続編という事で前作の主人公ポールがちょい役、保安官補のウィンストンも登場する。
ただ、前作とはあまりにも作風が違うので、病原菌が一緒でも内容と展開がまったく違う。
主人公は医者志望の優秀な生徒だが、見た目からしても高校生には見えません。
そんな主人公が片想いするヒロインも、スタイル抜群だが、見た目は高校生じゃない。
この違和感を消化しないまま、気づいたら感染が広がって次々と人が死んでいく。
前作はじっくりと感染を描いていて、誰がそうなっているのか、疑心暗鬼にさせて観ている側に不安感を与える演出でした。
しかし、本作にはいきなり感染者が大量に出て、血を吹き出して死んでいくというパターンが繰り返されるだけ。
まず、タイ・ウェスト監督はホラー映画を分かっておらず、前作の魅力的な部分であるサスペンス的な要素も完全に排除している。
借り物の設定でやっているおかげで、前作をバカにしているようにしか見えない。
普通なら続編が出れば、予算が増えるけど、本作はどう見ても低予算映画という感じ。
そこに工夫があればいいけど、タイ・ウェスト監督の実力ではムリでした。
そもそも本作には魅力的な人物、強烈なインパクトのある人物がいないのも大きい。
本作を正統な続編にしているのは、イーライ・ロスにとって黒歴史としか言えないレベル。
これが三作目もあるので、逆の意味で気になるような出来だと言えるでしょう。