ボトム・プレデター/地底に潜む生命体 VD-358

作品紹介

公開年月  2007/04/03
ジャンル  ホラー
原作  なし
監督  ランディ・ドードリン
脚本  ランディ・ドードリン
製作  ロバート・ウィルソン、パトリック・キャメロン、ほか
製作国  カナダ
鑑賞方法  動画配信サービス

あらすじ

廃墟となった病院にリサイクル用の医療品回収チームのヴィンス、オーティス、サム、カラムの4人が作業の為に地下へ行く。
ヴィンスたちは偶然にもオーティスの知り合いの男に会い、彼の愛犬が何かのニオイを嗅ぎつけるようにいなくなったという。
二手に別れたヴィンスたちだが、カラムと一緒に行動していたサムは何かが逃げていく姿を見かけると、彼らは謎の生物に遭遇するのだった。

登場人物&出演者

ヴィンス(演:トム・サイズモア)
医療品回収業者を営んでいる。姉の娘であるサムを連れてきて、一緒に仕事を手伝わせる。
トム・サイズモアは近年の出演作に『クロス/悪党どもの逆襲!』、『オーバーロードZ』などがあります。
市の下請け業者で給料が上がらず、儲ける為に無料で手に入る医療品の回収を試みる。
予想していた品が見つからず、オーティスに見放されようとしてなんとか思い留まらせる。
クランダルに脅されるも銃を奪って立場逆転し、サムとオーティスを逃して囮となる。
最後はリーチ博士を倒すが、爆発に巻き込まれて意識を失うが、軍により実験体にされた。

サム(演:アンバー・カル)
ヴィンスの姉の娘。ヴィンスに誘われて医療品回収を手伝う。医療には多少の知識を持つ。
アンバー・カルは代表作に『怨霊の森』、『Love & Savagery』などがあります。
新人としてオーティスたちに紹介されるが、カラムのイタズラに遭って本気がブチ切れる。
廃墟ではカラムがリーチ博士に殺され、ヴィンスたちと合流して危険だと知らせていた。
クランダルと立場逆転したヴィンスの作戦に従って、オーティスと廃墟を脱出した。
最後はヴィンスを助ける為にリーチ博士を倒し、爆発に巻き込まれるも軍に回収された。

オーティス(演:マーティン・ローチ)
医療品回収業者のメンバー。ヴィンスから絶大な信頼を得ている。取引の際には助言する。
マーティン・ローチは代表作に『ザ・テロリスト』、『クリスマス・クロニクル』がある。
ヴィンスが違法な取引をしてバレたら大変だと話すが、儲けられるなら従う事になる。
廃墟にやって来て思っていた品がなく、ガッカリしていたがヴィンスに説得されていた。
クランダルと立場逆転し、ヴィンスの指示に従ってサムと一緒に廃墟を脱出した。
最後はヴィンスを助ける為に戻ってリーチ博士を倒すが、爆発に巻き込まれて死亡した。

カラム(演:ジョー・ディニコル)
医療品回収業者のメンバー。一番若くて適当に働いている。仕事中にイタズラをする。
ジョー・ディニコルは代表作に『ヴァージン・スーサイズ』、『ダイアリー・オブ・ザ・デッド』などがあります。
新しく入ってきたサムにケガしたと騒いでいたが、そのせいで真剣に怒られてしまう。
廃墟にやって来ても軽い調子で、新人のサムから気があるとしてオーティスに話していた。
サムと廃墟に入って軍曹に遭遇して殴られてしまい、頭から出血して普通に怒っていた。
最後はサムと一緒に軍曹の犬を探していたら、変異したリーチ博士に殺されてしまう。

軍曹(演:フィリップ・エイキン)
退役軍人で今はホームレスとして生活している。愛犬が廃墟に迷い込んで追いかけてきた。
フィリップ・エイキンは代表作に『アイスマン』、『キューブ2』などがあります。
廃墟で遭遇したカラムをバットで倒すが、すぐにオーティスが来て誤解を解いてくれた。
邪魔者扱いでオーティスたちに外へ出されるが、ディーヴァーの部下に中へ閉じ込められる。
愛犬を探している時にクランダルに遭遇し、変異したリーチ博士を見て逃げ出そうとした。
最後は背中を向けて逃げ出したところをクランダルに撃たれ、リーチ博士に食われた。

マキシ・クランダル(演:ウェンディ・アンダーソン)
ディーヴァーに雇われた危険な女。リーチ博士をディーヴァーの元に連れ出してきた。
ウェンディ・アンダーソンは代表作に『ブレード・ハンズ』、『僕の相棒フィン』がある。
理論ばっかりを語るリーチ博士にしびれを切らしたディーヴァーの命令で人体実験をさせる。
ヴィンスたちに銃を取られて立場逆転すると、心変わりして彼らの味方になっていた。
その正体は政府の組織で働いて、ディーヴァーの資金を使って兵器開発を密かに進めていた。
最後はヴィンスを逃してリーチ博士と挑むも勝てず、顎を力任せに抜き取られて死亡した。

チャールズ・ディーヴァー(演:リチャード・フィッツパトリック)
大富豪。車による交通事故で全身に大火傷を負う。何度も手術するも体の負担が大きい。
リチャード・フィッツパトリックは代表作に『ザ・ブリット』、『サバイバル・オブ・ザ・デッド』などがあります。
私財を投じてリーチ博士の研究を助けていて、自身の大火傷が完治する事を夢見ていた。
理論だけしか語らないリーチ博士に彼の薬を投与し、そのまま廃墟に放置して様子を見る。
薬の結果を知る為に地下道近くに待機し、クランダルにリーチ博士を連れ戻すよう指示する。
最後は用心棒が倒され、ヴィンスに助けを求める電話するも結局はリーチ博士に殺された。

リーチ博士(演:ジェームズ・ビンクレー)
細胞を再生させる薬「セラム」の研究をしていた。ディーヴァーから資金援助される。
ジェームズ・ビンクレーは代表作に『HEARTSTOPPER/ハートストッパー』、『ランド・オブ・ザ・デッド』などがあります。
白血病の娘を助ける為に研究していたが、ディーヴァーの資金援助で一気に実現していく。
時間が残されていないディーヴァーにより薬を投与され、副作用で激しい空腹に見舞われる。
ネズミや犬を食べて傷を癒やし、カラムやクランダルの部下を食って更に変異していく。
最後はクランダルを倒すが、ヴィンス、オーティス、サムの連携プレイにより始末された。

感想

個人的な評価

本作はトム・サイズモアが主演という点だけが最大ポイントとなります。
監督と脚本を務めるランディ・ドードリンは特殊メイクとして多くの作品に参加しています。
低予算のモンスター・パニック映画であるが、意外にもちゃんと作っているような印象。
再生能力を高める薬を投与され、副作用による壮絶な空腹で人間を食らう怪物の設定はなかなか悪くない。
食った生物の特徴を取り入れて変異するのは悪くないし、人間、ネズミ、犬の特徴をグロテスクに合体させた姿も悪くない。
巻き込まれた形になる主人公たちだが、さすがにトム・サイズモアを全面的に出しているだけあって、元軍人という設定で優位な立場を取ります。
なぜかトム・サイズモアがメインになると、饒舌に語りたがるキャラクターを演じる事が多く、本作でも終盤では医療品回収業者とは思えない雰囲気でした。
博士にヒドい仕打ちする大富豪に雇われている女が脇役だと思えば、終盤では主人公たちの味方になって頼もしくなっていました。
パッと見だと「Xファイル」のスカリーに似ている感じで、最初に見せた残虐的な行動は非常にもったいないと感じました。
唯一、トム・サイズモアと対等に渡り合うだけのキャラクターだっただけに、ラストであっさりと殺されてしまったのは残念でならなかった。
こじんまりとしたスケールの小さい物語であるが、グロテスクな描写はしっかりして、テンポも悪くないから意外にも楽しめました。
ただ、あくまで低予算映画の中でマシな部類であって、決して面白い作品とは言えません。