BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント RE-2426

作品紹介

公開年月  2016/05/14
ジャンル  ファンタジー/アドベンチャー
原作  ロアルド・ダール 『オ・ヤサシ巨人BFG』
監督  スティーヴン・スピルバーグ
脚本  メリッサ・マシスン
製作  スティーヴン・スピルバーグ、フランク・マーシャル
製作国  アメリカ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

ロンドンの孤児院に暮らす孤独な10歳の少女ソフィーは、真夜中に起きていて、恐ろしげな巨人に“巨人の国”へ連れ去られてしまう。
しかしその巨人“ビッグ・フレンドリー・ジャイアント(BFG)”は心優しい巨人だった。
少しずつ心を通わせていくソフィーとBFGだが、彼よりも大きく獰猛な巨人たちに気づかれないように楽しい時間を過ごすのだった。

登場人物&出演者

BFG/ビッグ・フレンドリー・ジャイアント(演:マーク・ライランス)
主人公。巨人だが7メートルと小さい。夢を捕まえる仕事をして時々人間の世界に姿を現す。
マーク・ライランスは近年の出演作に『ザ・ガンマン』、『ブリッジ・オブ・スパイ』などがあります。
巨人の国ではマルノミを筆頭にからかわれる対象だが、字が読めて教養もある常識的な巨人。
9人の巨人に対して負い目を持っているが、彼らに夢を与える事でなんとか共存している。
ソフィーを失いたくないと一度は彼女を孤児院に戻すが、それでも忘れられず戻る。
マルノミたちが人間を食べている事を止める為、ソフィーとともに作戦を立ててやっつける。
ソフィーとは別々に暮らすが、人間のささやきが聞ける彼はいつも彼女の声を聞いている。

ソフィー(演:ルビー・バーンヒル)
ヒロイン。孤児院に暮らす10歳の少女。小さい頃に両親を亡くしている。不眠症。
ルビー・バーンヒルは本作が映画デビュー作となっています。
真夜中に起きていたせいで、街へやって来たBFGに見つかって巨人の国に連れ去れる。
最初はBFGに反発していたが、次第に心を開いて彼にとって唯一無二の友達になる。
マルノミに存在がバレても一歩も引き下がらず、逆に彼らをやっつける計画を立てる事に。
最終的に国へ戻るが、悪い巨人たちをやっつけた功績で英国王室に暮らす事となる。

マルノミ(演:ジェマイン・クレメント)
悪役。巨人。9人の巨人で最も体が大きく、何かにつけてBFGをからかっている。
ジェマイン・クレメントは代表作に『ブルー/初めての空へ』、『メン・イン・ブラック3』などがあります。
人間(ニンゲンマメ)が大好物で過去にBFGが連れてきた男の子を食べてしまっている。
性格は粗野で自己中心的であり、人間を食料として見ていて、野菜や水が大嫌い。
ソフィーとBFGの作戦によって誰も近づかない島へと仲間たちと置かれてしまう。

女王(演:ペネロープ・ウィルトン)
英国王室の女王。ソフィーとBFGの作戦の為に調合した悪夢を見て事情を知る。
ペネロープ・ウィルトンは代表作に『ショーン・オブ・ザ・デッド』、『プライドと偏見』などがあります。
BFGを快く迎え入れ、消える人々の為にソフィーの作戦に惜しみない助力をする。
最終的に悪い巨人たちをやっつけたソフィーを英国王室に招き入れる寛大な人物でした。

メアリー(演:レベッカ・ホール)
英国王室の秘書的な存在。悪夢を見た女王に人々が消えているニュースを見せる。
レベッカ・ホールは代表作に『それでも恋するバルセロナ』、『ザ・タウン』があります。
BFGを快く迎え入れ、何よりソフィーを娘のような感じで接している。

感想

個人的な評価

ロアルド・ダールの児童文学『オ・ヤサシ巨人BFG』を基に作られている。
監督はスティーヴン・スピルバーグで、脚本はメリッサ・マシスンが務めている。
この二人は『E.T.』のコンビとして知られるが、本作がメリッサ・マシスンにとって遺作。
残念ながら本作は二人がコンビを組んだ最後の作品となってしまっている。
さすがに本作はファンタジー映画という事で、物語の大半は分かりやすい流れとなっている。
誰からも気にされない孤独な少女と、仲間からバカにされる小さな巨人の友情物語。
歪な二人が友情を結んでいく過程はスピルバーグ監督らしい展開だと言えます。
ここら辺はさすがの演出だと言えるが、今一つ心に響いてくるだけの描写がないです。
もちろん、映画としては悪くないのですが、スピルバーグ作品と考えれば物足りないです。
やはり、スピルバーグ作品だからこそ期待大となってしまうが、本作はそこまで達していなかったという事になります。
『E.T.』コンビのメリッサ・マシスンにとってオリジナルの脚本じゃなかったのも大きい。
巨人のBFGが夢を調合する仕事は面白い設定だが、世界観自体が宙に浮いているから、その素晴らしさが半減してしまっている。
きちんとした納得のできる説明があれば、夢を調合する仕事にもっと面白さが出ていたはず。
基本的なファンタジーにファンタジーを足しても二倍にはならず、逆にインパクトが薄くなる見本のような作品でした。
それでも、スピルバーグの作品はきちんとツボを踏まえているから駄作というワケではない。
子供目線の作品だから小難しい説明を省いているが、ここはもう少し詳しくやって欲しい。
そうすれば、大人でも充分に満足できる作品になっていただけにちょっと残念でした。