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ポゼッション/2012年版 VD-157

ポゼッション/2012年版 VD-157

作品紹介

公開年月  2013/05/25
ジャンル  ホラー/サスペンス
原作  『ディビュークの箱』(モチーフ)
監督  オーレ・ボールネダル
脚本  ジュリエット・スノーデン
製作  サム・ライミ、ロバート・タパート、ほか
製作国  アメリカ、カナダ
鑑賞方法  動画配信サービス

あらすじ

離婚したばかりのクライドは、二人の娘たちと週末だけしか一緒に過ごす事ができなかった。
ある日、次女エミリーがガレージセールでアンティークの木箱を購入するが、それ以来、彼女はその箱に夢中となっていた。
それと時を同じくして、エミリーは人が変わったように暴力的になり、原因を調べ始めたクライドは箱に秘められた事実を知るのだった。

登場人物&出演者

クライド(演:ジェフリー・ディーン・モーガン)
主人公。大学でバスケチームのコーチをする。妻と離婚して二人の娘とは週末しか会えない。
ジェフリー・ディーン・モーガンは代表作に『ウォッチメン』、『タイム・トゥ・ラン』などがあります。
チームの練習に熱が入りすぎたせいで家を空ける事が多く、それが原因で離婚してしまう。
ガレージセールで買った箱により、次女エミリーが変わっていく様子を知って調べる。
大学の教授からハシド派のユダヤ教徒であるサデックを紹介され、除霊に協力してもらう。
最後はエミリーの代わりに悪魔を宿らせ、サデックの言葉により箱に封印して生還する。

ステファニー(演:キーラ・セジウィック)
クライドの元妻。コーチとして仕事を優先して家庭を蔑ろにしたクライドに愛想を尽かした。
キーラ・セジウィックは代表作に『GAMER』、『崖っぷちの男』などがあります。
娘二人の親権を持っていて、週末だけ父親としてクライドとともに過ごす事を許している。
ただ、基本的に家庭を壊したクライドを許しておらず、ブレットという恋人がいる。
悪魔に取り憑かれたエミリーの状態をようやく知り、クライドだけが頼りだと分かる。
最後は家に戻ってきたクライドとヨリを戻し、ブレットという可哀想な存在が思い浮かぶ。

エミリー(演:ナターシャ・カリス)
クライドの次女。ガレージセールで箱を買い、それ以降、取り憑かれたように夢中となる。
ナターシャ・カリスは代表作に『17歳キャロラインの三角関係』、『ユージュアル・ネイバー』などがあります。
その箱はヘブライ語で書かれていて、決して開けてはならない悪魔がいる箱を開けてしまう。
それによって他の人には見えない悪魔を友達だと思うが、次第に乗っ取られて変貌する。
クライドを遠ざける事に成功し、病院送りにしようとしたブレットも追い払って正体を現す。
最後はクライドの懇願で悪魔が体から出ていき、箱に戻った事で家族の絆を取り戻す事に。

ハンナ(演:マディソン・ダヴェンポート)
クライドの長女。ダンスクラブに所属している。離婚問題でクライドに対して反抗的な態度。
マディソン・ダヴェンポートは代表作に『カンバセーションズ』、『ノア/約束の舟』がある。
コーチの仕事を優先させてきたクライドとは仲が悪く、マトモに会話もしないほど悪化する。
クライドの新しい家を気に入らず、週末だけ会える父親に対して典型的な思春期を見せる。
病院送りになる直前に倒れたエミリーを見るが、口から蛾が出てくる様子を見て驚く。
最後は必死の思いでクライドがエミリーを助けると、すべてが終わって元の家族に戻った。

ブレット(演:グラント・ショウ)
離婚したステファニーの新しい恋人。歯科医。クライドとは折り合いが悪く互いに牽制する。
グラント・ショウは代表作に『グランド・クロス』、『隣の家の少女』などがあります。
ステファニーは再婚を考えていないが、家に来るとまるで家主のような立ち振る舞いをする。
子供たちから好かれていない事を知っているが、それでもステファニーとの再婚を考える。
異変が起きたエミリーを見たステファニーを励まし、彼女を精神病棟で検査する事を勧める。
最後は検査に出かけようとした直前、エミリーに睨まれて歯が抜け落ちてどこかへ逃げた。

サデック(演:マティスヤフ)
ハシド派のユダヤ教徒。箱について詳しい教授からヘブライ語を知る人物として紹介される。
マティスヤフはレゲエミュージシャンとして活躍し、映画の代表作に『A Buddy Story』などがあります。
クライドが藁にも縋る思いでブルックリンにやって来ると、ちょうど音楽を聴いていた。
ハシド派は保守的なメンバーが多く、箱について知る父親に話しを通してクライドを連れる。
誰も悪魔払いの儀式をしたくない中で、クライドの訴えを耳にして戒律違反の覚悟で協力。
最後はクライドに乗り移った悪魔を箱に封印し、父親の元に帰る途中で交通事故により即死。

感想

個人的な評価

本作はユダヤの民話に伝わる邪悪な魂を封印した“ディビュークの木箱”という実話を基に製作された作品です。
このディビュークの木箱についての記事は、ロサンゼルス・タイムズ紙に掲載されていた。
そんな恐ろしい話しを目にしたサム・ライミは、その内容に魅了され実写映画化を企画した。
製作にはサム・ライミが名を連ねていて、『スパイダーマン』シリーズの監督として有名になったが、元々はホラー映画を撮る監督である。
どうやら撮影の間にも不気味な現象が起きていたようで、ラストの悪魔払いでの廃墟となった病院では怪奇的な裏話があったようです。
本作は実話をベースにしているのですが、さすがに映画的な演出がかなり多いが、思っていたよりは恐いという感じはなかった。
子供が悪魔に取り憑かれるという題材は『エクソシスト』で充分にやって来たので、どうしても本作はその二番煎じに感じてしまう。
ただ、本作はユダヤ教からの民話なので、日本人にとっては馴染みが薄く、逆にちょっとしたインパクトがあると思います。
こういう作品だと、なぜか大人は頭の悪い行動しかせず、真実を知っている人物をなぜか孤立させるパターンが非常に多いです。
本作でも父親が原因を突き止める役目となるが、なぜか勘違いされるような頭の悪い行動をしてしまいます。
もう少し冷静に考えれば、その行動をしたら怪しまれるだろうと分かるが、本作の概念からすれば悪魔の仕業で片付けられるだろうか。
ジェフリー・ディーン・モーガンは非常に良い立ち回りしていて、特に悪魔払いを拒否したハシド派に懇願する姿は娘を救いたい父親そのものでした。
しかし、それ以上に頑張っていたのは、裏主人公とも言える娘のエミリーを演じたナターシャ・カリスでしょう。
作品と同じように恐さはまったくないけど、かなり頑張っている感じが伝わってきました。
本作は実話をベースにした内容だが、どうにも『エクソシスト』の劣化版にしか感じられなかった残念な作品でした。

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