スウィング・オブ・ザ・デッド RE-2000

作品紹介

公開年月  2013/06/03
ジャンル  ホラー/ドラマ
原作  なし
監督  ジェレミー・ガードナー
脚本  ジェレミー・ガードナー
製作  ジェレミー・ガードナー、
製作国  アメリカ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

ゾンビたちで溢れ荒廃した世界で生き残る野球大好きコンビのベンとミッキー。
どこかにあるはずの安楽の地を目指し、時には釣りをし、気分転換にキャッチボールをする、一見お気楽なキャンプ旅行。
人家を見つけると、勝手に入り込んで食料や必要な物資をし、時々ゾンビと遭遇するも人間には出会わなかった。
ゾンビ殺戮にも慣れて気ままな生活を楽しむ野性的なベン、以前の平安な世界が恋しくて堪らない神経質なミッキー。
ある日、たまたま拾ったトランシーバーの無線で、どこかに生存する女性の存在を知った二人はすぐに行動へ移るのだった。

登場人物&出演者

ベン(演:ジェレミー・ガードナー)
ミッキー(演:アダム・クロンハイム)
ジェリー(演:ニルス・ボール)
アニー(演:アラナ・オブライエン)

感想

個人的な評価

本作はダブル主演となっていて、監督、脚本、製作、主演の四役をこなす野性的なベンを演じるのはジェレミー・ガードナーですね。
ジェレミー・ガードナーはそれまで2作に出演し、本作が3作目となっています。
出演作はいずれも日本未公開の作品、5作目の『Tex Montana Will Survive!』では監督、編集として参加しています。
やはり、監督と脚本をしている事もあって、ベンというキャラクターをしっかりと確立した上で演じています。
野性的であるがしっかりと現実を見て、トランシーバーの女性に対して夢を持たず、あくまでマイペースにやっている感じでした。
もう一人の主人公である平安な世界を臨んでいるミッキーを演じるのはアダム・クロンハイムです。
アダム・クロンハイムにとって本作が俳優デビュー作であり、他に共同製作としても名を連ねています。
2作目の出演はジェレミー・ガードナーの『Tex Montana Will Survive!』で、こちらでも共同製作として名を連ねています。
一方のミッキーはトランシーバーから女性の声を聞いて、夢を膨らませるロマンチストな部分を見せている。
基本的にミッキーは女に飢えていて、車の窓越しにいる女ゾンビを見ながら自慰行為をするぐらいヤバイ状態なのは笑える。
多くのゾンビ映画は基本的に低予算で製作されるが、本作も例に漏れず、一人で裏方を何役もやって節約している典型的な作品です。
冒頭の10分ぐらいは一切のセリフがなく、音楽が流れている中で二人が普段取っている行動を見せています。
他人の家を物色するベンと、玄関先でヘッドホンをつけて音楽を聴くミッキーの対比でそれぞれの性格を演出しています。
先導しているのは行動的なベンで、ミッキーは音楽を聴いている姿を利用して劇中のBGMとして活用している。
とてもゾンビ映画とは思えないぐらい前半は長閑であるけど、後半になってくると物語が動き出すけど予想の範囲内だった。
低予算なので派手な演出ができない事を逆手に、あくまで二人の行動を等身大でリアルな感じで見せているのは悪くない。
だけど、淡々と日常を映しても面白いワケがないし、ベンとミッキーのキャラクターは特別なところがなく、あくまで一般人である。
作品は100分ほどあるけど、削ってもいい部分がまだあるし、80~90分に収めても問題はないレベルだと感じた。
それぐらい観ている側を楽しませようという感じが伝わらず、ジェレミー・ガードナー監督の自己満足的な部分が強く出てしまったと思う。
ゾンビメイクも普通の人がケガした感じにしか見えず、こちらもあまり期待できない点ではゾンビ映画として微妙である。
全体的に長閑な音楽が流れてタイトルを連想させる雰囲気は悪くないが、ベンとミッキーは普通すぎるキャラでは間が持たないと感じた。
最後はまさかの展開になるけど、そこは現実的に進んでいた内容と相反していると感じてしまったのは自分だけでしょうか。