貞子 RE-3131

作品紹介

公開年月  2019/05/24
ジャンル  ホラー
原作  鈴木光司 『タイド』
監督  中田秀夫
脚本  杉原憲明
製作  堀内大示、岡田美穂、ほか
製作国  日本
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

ある日、心理カウンセラーの茉優が働く病院に一週間前、公営団地で起きた放火事件の犯人・祖父江初子の娘が記憶障害で入院する。
そんな少女の周りで奇妙な出来事が起こり始める一方、茉優の弟で動画クリエイターの和真は事件のあった団地に潜入するも行方不明となる。
茉優はSNSで拡散した和真の動画を探し出し、それを再生するとトンでもない恐ろしいモノが映っていたのだった。

登場人物&出演者

秋川茉優(演:池田エライザ)
主人公。心理カウンセラー。弟の為にプログラマーの専門学校の学費を出す事の家族思い。
池田エライザは代表作に『高校デビュー』、『みんな!エスパーだよ!』などがあります。
和真が学校を辞めて動画製作している事を知り、怒りながらも弟の求めるモノに賛同した。
少女が入院すると警察の尋問を受けている時に妙な力を見て、それ以来何かと注目していた。
倉橋のストーキングで襲われそうになるが、少女の助けで貞子が出てきて見てしまう。
最後は弟を助けようと祠に行くも助けられず、入院していると貞子の呪いに付きまとわれる。

石田祐介(演:塚本高史)
ウェブマーケティング会社に勤務する。将来有望な和真のビジネスパートナーとなっている。
塚本高史は代表作に『バトル・ロワイアル』、『イエスタデイズ』などがあります。
動画のアクセス数が落ちていた和真の為に、心霊スポットでの撮影を軽い気持ちで勧めた。
死者が出ている団地の放火事件の現場に行こうとした和真を止めるも聞き入れてもらえず。
勝手にアップロードされた和真の動画から居場所を突き止め、茉優と助けに向かった。
最後は祠で満月になって貞子が現れると、和真が犠牲となって茉優とともに帰って行く。

秋川和真(演:清水尋也)
茉優の弟。動画クリエイター。アクセス数を稼ごうと心霊動画を放火事件の現場に赴く。
清水尋也は代表作に『渇き。』、『ちはやふる』シリーズなどがあります。
本来はプログラマーになるべく専門学校に通っていたが、動画製作にハマってしまっている。
姉の茉優に黙っていたが、病院に入院する子供たちが動画を見ていた事でバレてしまう。
アクセス数が落ち始めると、石田の提案した心霊スポットの動画を撮ろうと不法侵入をした。
最後は貞子がいた祠で震えていて、助けに来た茉優たちを逆に助けて自分は犠牲となった。

藤井稔(演:桐山漣)
茉優の同僚の心理カウンセラー。新人の茉優に対してアドバイスし、患者との距離を教える。
桐山漣は代表作に『吉祥寺の朝日奈くん』、『曇天に笑う』などがあります。
茉優が長年入院していた倉橋との距離感が良くないと注意し、何かと厳しい意見を口にする。
少女が入院すると茉優とともに看病するが、あくまで患者という事で距離を作っている。
何かと患者に入れ込んでしまう茉優を注意していたが、結局は話しを聞いてもらえずにいた。
最後は石田と弟の行方を探さしていた茉優に入院していた倉橋が亡くなった事を伝えた。

倉橋雅美(演:佐藤仁美)
20年前に貞子の呪いを目の当たりにしている。そのトラウマで精神病院に入院している。
佐藤仁美は代表作に『バウンス ko GALS』、『リング』シリーズなどがあります。
新人の茉優に治療を受けて元気になり、親近感を得た事で彼女に対して執着してしまう。
退院してから秘かに茉優の病院の部屋に入って、勝手に花を毎日変えていた事が判明する。
食事の誘いに一切返事しない茉優に怒って襲うが、少女が呼んだ貞子を見て恐怖した。
最後は貞子の呪いにかかってしまい、恐ろしい形相をしたままベッドの下で死んでいた。

祖父江初子(演:ともさかりえ)
公営団地で起きた放火事件の犯人。人知れず少女を産んでクローゼットの中に監禁していた。
ともさりえは代表作に『ちょんまげぷりん』、『オー・マイ・ゼット』などがあります。
少女が山村貞子の生まれ変わりだと信じていて、家に放火して一緒に死ぬ事を選択していた。
最後は貞子の力を借りた少女が放火し、結局は目的を果たせずに焼け死んでしまう。

少女(演:姫嶋ひめか)
団地放火事件の犯人・祖父江初子の娘。一切の記憶を失った状態で入院してきている。
姫嶋ひめかは本作が長編映画デビュー作となります。
初子から「貞子」と呼ばれているが、戸籍上は存在せず、秘かに育てられていたという。
放火で殺される寸前に貞子の力を借りて脱出し、茉優の病院に入院する事となった。
同じような境遇の茉優に親近感を持ち、倉橋に襲われているところを貞子の力で助けた。
最後は衰弱していくが、弟を助けに祠へ行った茉優に助けられて元気になって退院をした。

感想

個人的な評価

本作は大ヒットした鈴木光司の『リング』シリーズの一つである『タイド』を原作にした作品となります。
ジャパニーズ・ホラーの代表格である中田秀夫が監督を務め、『リング2』の正式的な続編となります。
以前に『貞子3D』というシリーズがあって、あの『リング』シリーズとはかけ離れたキャラクター映画になっていました。
ジャパニーズ・ホラーのカケラもなく、多くの人から失笑を買われ、ファンからブーイングのあったシリーズです。
それと同じタイトルになっているので危惧していましたが、残念ながら同じような運命をたどる作品となってしまった。
監督がジャパニーズ・ホラーを支えた中田秀夫で期待しましたが、まさか『貞子3D』シリーズよりもつまらない結果になるとは予想しなかった。
本作はハッキリ言って、主演の池田エライザを楽しむ作品であって、あとは時々思い出したかのように出てくる貞子を懐かしむのみ。
低予算で作られている都市伝説をベースにした作品の方がちゃんとジャパニーズ・ホラーしていると思わせるぐらい、本作は何がしたかったのか分かりません。
ストーリーにしても中途半端すぎるし、ホラーとして怖さが微塵にもなく、ただ池田エライザと貞子を出したかっただけのように感じてしまった。
もう貞子は単なるマスコットキャラクターになっていて、以前のようなジャパニーズ・ホラーを作り上げた人物には戻れません。
それを完全に証明してしまった作品であり、今後は貞子が出てくる映画には期待できない事を示した作品になりました。