作品紹介
公開年月 | 2011/05/20 |
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ジャンル | アドベンチャー/アクション |
原作 | ティム・パワーズ 『幻影の航海』 |
監督 | ロブ・マーシャル |
脚本 | テッド・エリオット、テリー・ロッシオ |
製作 | ジェリー・ブラッカイマー |
製作国 | アメリカ |
鑑賞方法 | 購入DVD |
あらすじ
相棒ギブスを救うべくロンドンに降り立ったジャック・スパロウは、そこでかつて愛した女海賊のアンジェリカと再会する。
アンジェリカは最恐の海賊“黒ひげ”の為に永遠の生命をもたらす“生命の泉”を求め、唯一その場所を知るジャックをムリヤリ協力させる。
同じく泉を目指すスペインとイギリスの両海軍も激しい争いを繰り広げ、黒ひげは泉の謎を解くカギである人魚の捕獲に乗り出す。
その一方、黒ひげの船に囚われの身となっていた宣教師のフィリップは、人魚のシレーナと出会い、決して叶うはずのない恋に落ちるのだった。
登場人物&出演者
・ジャック・スパロウ(演:ジョニー・デップ)
主人公。ジャック・スパロウと間違われて絞首刑になろうとしたギブスを助けにロンドンへ。
ジョニー・デップは近年の出演作に『ジャックとジル』、『ランゴ』などがあります。
英国王ジョージ二世の要請で生命の泉を探すよう命じられるもあっさりと逃げ出す。
酒場でニセのジャック・スパロウがかつての恋人アンジェリカと知り強制的に協力する事に。
ジョージ二世に公賊として仕えるバルボッサと合流し、黒ひげを倒すべき結託する。
最後は生命の泉でアンジェリカを助け、ギブスと合流してブラックパール号を手にする。
・ヘクター・バルボッサ(演:ジェフリー・ラッシュ)
英国王ジョージ二世に仕える公賊となるが、ブラックパール号と左足を失っている。
ジェフリー・ラッシュは近年の出演作に『決闘の大地で』、『英国王のスピーチ』がある。
生命の泉を見つけるべく船の船長に命じられ、スペイン王よりも先に見つけようとする。
しかし、その目的はブラックパール号と右足の復讐をするべく黒ひげを倒す事だけ。
その為に反目し合っていたジャック・スパロウと結託して黒ひげへの復讐を敢行する。
最後はスペイン人たちの乱入に乗じて黒ひげを毒の剣で刺して復讐を完成させた。
・ジョシャミー・ギブス(演:ケヴィン・マクナリー)
なぜかジャック・スパロウに間違われ、ロンドンで絞首刑になるべき裁判にかけられる。
ケヴィン・マクナリーは近年の出演作に『ワルキューレ』、『Tuesday』などがあります。
ジャック・スパロウによって一度は脱走するも、結局は作戦が失敗して牢屋に逆戻り。
生命の泉の場所を知るとしてバルボッサに尋問され、地図を燃やして代わりに案内する。
終始に渡ってバルボッサにこき使われ、次にスパロウにもこき使われてしまう。
最後はこっそりと黒ひげの船に忍び込んでビン詰めされたブラックパール号を盗んだ。
・フィリップス(演:サム・クラフリン)
宣教師。黒ひげが襲った船で唯一の生き残りで、アンジェリカによって命を救われている。
サム・クラフリンは代表作に『ロフト・フューチャー』、『ユナイテッド/ミュンヘンの悲劇』などがあります。
当初はアン女王の復讐号の帆に縛られていたが、反乱を起こしたスパロウにより解放。
黒ひげに対して非難とともに救えるかもしれないという思いを持っていた。
人魚のシレーナと心を通わせ、彼女と禁断の恋をして、最後は共に海の底へ旅立つ。
・シレーナ(演:アストリッド・ベルジュ=フリスベ)
ホワイトキャップ湾の人魚。他の人魚と違って他人を思いやる感情を持っている。
アストリッド・ベルジュ=フリスベは代表作に『The Sea Wall』、『La première étoile』などがあります。
生命の泉で永遠の命を得る為に捕獲され、動物のような扱いを受けていた。
そんな中で他の人と違って同じ目線で接してくれたフィリップスと心を通わせる。
最後はフィリップスを許し、彼のケガを治す為に彼を海の底へと連れて行く。
・アンジェリカ(演:ペネロペ・クルス)
ヒロイン。かつてスペインの修道院にいて、訪れたジャック・スパロウと恋に落ちた。
ペネロペ・クルスは近年の出演作に『セックス・アンド・ザ・シティ2』、『NINE』などがあります。
生命の泉を探すべく酒場でニセのジャック・スパロウと騙って乗組員を集めていた。
そこへ本物のジャック・スパロウと再会し、生命の泉への道案内に強制的に協力させる。
黒ひげが父親として心酔し、妄信的に延命させようと生命の泉を目指していく。
最後は誤って毒の剣で傷を負い、生命の泉で黒ひげを助けようとするがスパロウに騙される。
・黒ひげ/エドワード・ティーチ(演:イアン・マクシェーン)
悪役。海賊すらも恐れられる史上最恐の海賊。トリトンの剣と呼ばれる魔剣を所持する。
イアン・マクシェーンは代表作に『ライラの冒険/黄金の羅針盤』、『デス・レース』などがあります。
トリトンの剣によって潮の流れ、風の流れを操り、船のロープさえも自在に操れる。
ブードゥー教の秘術も心得を持ち、ゾンビや呪いの人形などの不思議な術も使う。
アンジェリカは人生で最高の宝と言っていたが、所詮は海賊で自分の命が一番である。
最後はバルボッサの復讐によって毒付き剣で刺され、生命の泉によって命を奪われる事に。
感想
個人的な評価
本作はシリーズにとって四作目となり、続編として4年ぶりとなります。
三作目まで一旦完結しているが、それはシリーズの軸となったウィルとエリザベスの物語が終わったという意味合いになります。
しかし、シリーズの主人公であるジャック・スパロウの旅はまだまだ続いていたのです。
シリーズとしてもディズニーがそのまま終わらせるワケがなく、ジャック・スパロウを演じたジョニー・デップも乗り気だったので四作目が実現したという。
新たな物語の出発なるので、主要人物だったウィルとエリザベスは登場せず、前作まで監督を務めたゴア・ヴァービンスキーも降板する事になりました。
本作の監督には舞台の振付師としても活躍していたロブ・マーシャルが起用され、初の本格的な超大作のメガホンを取っています。
もちろん、いなくなる登場人物がいれば、ぞのまま続投する登場人物もいます。
それがジャック・スパロウの右腕であるギブス、ライバルであるバルボッサも再登場する。
あとは前作で映画初主演となったローリング・ストーンズのギタリストであるキース・リチャーズもティーグ役で登場しています。
前作まではウィルやエリザベスが軸になっていたが、本作ではジャック・スパロウが物語の軸となっています。
更に新たな登場人物としてヒロイン的なアンジェリカにはペネロペ・クルス、海賊の歴史でも有名な黒ひげも登場しています。
このようにお膳立てとして新たなシリーズのスタートして悪くないように思える。
しかし、ウィルやエリザベスがいたからこそ面白いと逆に分かってしまう作品となった。
ヒロインとなるアンジェリカはジャック・スパロウと過去に何かあったけど、それだけの設定では非常に弱い気がした。
そもそも元から海賊をやっているので、エリザベスと比べてインパクトに欠けていました。
悪役となる黒ひげは海賊として有名であるが、本作だと大物という感じがしない。
演じているイアン・マクシェーンはベテラン俳優だが、残念ながら説得力がなかった。
一作目が明るい雰囲気で、二作目からシリアスとなるが、これは登場人物のバランスが良かったから成立していたと思う。
だが、本作のバランスが非常に悪く、ジャック・スパロウの良さもあまり出ていない。
逆に出世したバルボッサの存在感が大きくなっているのに、典型的な海賊のイメージである義足となっているギャップも悪くない。
やはり、全体的に前シリーズと比べてパワーダウンしていて、コミカルな要素が減ってしまったのは痛い部分である。