ギャロウ・ウォーカー/煉獄の処刑人 RE-2656

作品紹介

公開年月  2014/03/15
ジャンル  ホラー/アクション/西部劇
原作  なし
監督  アンドリュー・ゴス
脚本  アンドリュー・ゴス、ジョアン・リエイ
製作  ジャック・ボウヤー、ブランドン・バローズ、ほか
製作国  アメリカ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

アメリカ西部開拓時代、孤高のガンマンであるアマンは、心から愛した恋人を死に追いやった悪党カンサとその手下たちに復讐を果たし息絶えた。
だが、シスターであるアマンの母親が彼を生き返らせる為に魔神と恐ろしい契約を結んだ。
アマンが生き返る代償として、彼が殺した悪党たちが“ギャロウ・ウォーカー”と呼ばれるゾンビとして蘇るのだった。

登場人物&出演者

アマン(演:ウェズリー・スナイプス)
主人公。孤高のガンマン。一度死んでいるが、母親が魔神と契約した事で生き返っている。
ウェズリー・スナイプスは近年の出演作に『エクスペンダブルズ3/ワールドミッション』、『ゲーム・オブ・デス』などがあります。
過去に友人で恋人だったスエーニョが五人の男に犯され、妊娠して出産した時に死んでいる。
その復讐を遂げるも看守長のスリップノットに撃たれて死ぬが、母親の契約で生き返った。
憎きカンサたちを殺す為に実家へ呼び寄せるが、肝心のカンサが来ず自ら出向く事に。
最後はカンサと早撃ちの決闘になるが、実力差で完全勝利して頭部と背骨を引き抜いて終了。

ファビュラス(演:ライリー・スミス)
保安官に捕まっていたところをアマンに助けられた。カンサたちと戦う為に雇われた。
ライリー・スミスは代表作に『バレンタイン・デイ』、『スパイダーパニック!』があります。
アマンほどじゃないが、高い射撃能力を備えており、ギャロウ・ウォーカーでも負けない。
実家に敵を誘き寄せた時の襲撃で何人か倒すが、スカルバケットの一撃で致命傷を負う。
それに罪悪感を持ったアマンに殺されると、ゾンビとして蘇って彼に過去の話をする。
最後はアマンとカンサの対決を見送り、死に方を尋ねるが真っ当に生きる事を言われる。

エンジェル(演:タニット・フェニックス)
保安官に捕まっていたところをアマンに助けられた。売春婦だが身を守る術を持っている。
タニット・フェニックスは代表作に『デス・レース2』、『デス・レース3/インフェルノ』などがあります。
その後、カンサに捕まってしまうと、美しい肌に見取れた彼が特別に生かされていた。
スコットランド出身で復活させようとする息子にその美しい皮膚を与えようとする。
最後はカンサとの直接対決をあっさりと制したアマンのおかげで助かった。

キスカット(演:シモーナ・ブルリコワ)
カンサの恋人。カンサとともに留置所に捕まっていたが、復讐に来たアマンに殺された。
シモーナ・ブルリコワは代表作に『007/カジノ・ロワイヤル』、『ハード・パニッシャー』などがあります。
主にナイフを武器にしていて、カンサの命令なら喜んで殺しを行う冷血な女。
カンサたちが息子を生き返らせる為に山の洞窟でアマンと対決するも、一瞬で決着がつく。

カンサ(演:ケヴィン・ハワース)
ギャロウ・ウォーカーのリーダー。気に入った人間の顔の皮膚を剥いで被っている変態。
ケヴィン・ハワースは代表作に『ラスト・ホラー・ムービー』、『復讐少女』があります。
一度はアマンによって一方的に殺されたが、契約の条件によりゾンビとして生き返った。
仲間を従えて“ギャロウ・ウォーカー”を名乗り、気に入った皮膚を剥いで自分に装着する。
死んだはずの息子を生き返らせようと死体を持ち運び、その方法をずっと探し回っている。
最後は遺跡を見つけるが、やって来たアマンに早撃ちで破れ、頭部と背骨を引きちぎられる。

感想

個人的な評価

本作は脱税で服役していたウェズリー・スナイプスの復帰作として製作されました。
ウェズリー・スナイプスの最高シリーズ『ブレイド』を超える作品として宣伝されています。
確かに『ブレイド』シリーズはウェズリー・スナイプスの格闘技とスタイリッシュさを併せ持つキレのある作品でした。
その後、劇場映画から遠ざかってオリジナルビデオ作品がメインの活動領域となりました。
脱税は社会的に考えると大きなデメリットになるけど、ウェズリー・スナイプスはその経験を劇中でネタにしていました。
本作だけに限らず、アクションスターたちが出演した『エクスペンダブルズ3/ワールドミッション』でも同じくネタにしてました。
なので、脱税で服役した事はウェズリー・スナイプスにとってプラスに働いています。
そんな本作は西部開拓時代を舞台にゾンビと戦う孤高なガンマンの悲しい物語となります。
ハッキリ言って、本作は三流の製作陣が作ったような幼稚すぎる演出が目立ちました。
一番ヘタクソだと思ったのは、あまりにも不自然すぎて唐突すぎる回想の始まり方でした。
久しぶりにヘタクソすぎる回想のシーンは、普通なら何度かフラッシュバックで登場させるけど、本作はキッチリと分けてしまっている。
そのせいで不自然な演出になっていて、後にもう一度回想シーンがあるけど、これも唐突すぎる浮きまくっていました。
それと大前提となる本作の設定が雑すぎて、主人公は凄腕のガンマンという能力以外は特筆した部分がありません。
それなのに銃で撃たれても簡単に死なないはずのゾンビ相手に、なぜかあっさりと倒しているという説得力のなさが全編に渡って広がっていました。
何よりウェズリー・スナイプスが主人公を演じているので、彼の良さである格闘アクションもまったくないです。
これで『ブレイド』シリーズを超える作品だと言っているけど、この宣伝文句を考えた人は観ていない可能性があるでしょうね。
説明不足も多すぎるせいで今一つ説得力に欠けているが、多分だが、製作陣は真面目に考えていないだろうと思われる。
一応はゾンビ映画のカテゴリーに入るけど、死んで蘇るという点だけで、別に噛まれて感染するワケじゃなく、はらわたを食うワケでもなく、少しばかり違うような気がします。
監督も主人公のキャラクターを掴んでいないせいで、本作のような幼稚な演出や構成になったかもしれません。
とりあえず、本作はウェズリー・スナイプスの復帰作という点を除けば、非常に退屈で面白くない作品だと言えます。