REDCON-1レッドコン1/戦闘最大警戒レベル RE-2937

作品紹介

公開年月  2018/09/22
ジャンル  ホラー/アクション
原作  なし
監督  チー・ケアン・チャン
脚本  チー・ケアン・チャン、マーク・ストレンジ、ほか
製作  チー・ケアン・チャン、イオナ・カラヴェラ、ほか
製作国  イギリス
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

米国レンジャー部隊、SAS、米英海兵隊から精鋭8人が選ばれ、米英特殊部隊連合チームが結成される。
極秘任務は新型ゾンビの巣窟と化した閉鎖区域に潜入し、人類存続を握る科学者を救出というモノである。
現地に到着した連合チームだったが、すでにそこは新型ゾンビによって地獄絵図のような状況になっていたのだった。

登場人物&出演者

マーカス・スタントン大尉(演:オリス・アーヒューロ)
主人公。英国特殊空挺部隊。ジェームズ・ローワンが妻を人質にして結果的に殺された。
オリス・アーヒューロは代表作に『キャプテン・シンドバット』、『ルワンダ/流血の4月』などがあります。
今回の任務で隊長を務めて、レインズ博士の救出をする為に最善の行動を選ぼうとする。
マンションでギャラガーを失い、軍人ゾンビの基地でラウを失い、ペレスと衝突していた。
スミス少将に見捨てられてアリシアを引き連れ、一緒に世界に立ち向かおうと約束した。
最後はゾンビ化するもアリシアとの約束を守って、超人化した黒幕のスミス少将を殺した。

・アリシア(演:ジャスミン・ミッチェル)
隔離地区にいた少女。最初は女子高校生と一緒に行動して生き延びて助けを待っていた。
ジャスミン・ミッチェルは本作が長編映画デビュー作となります。
避難していたコンビニでレインズ博士と遭遇するが、軍人ゾンビによって捕まってしまう。
レインズ博士を助けに来たスタントンたちにも助け出されるが、女子高生は殺された。
スミス少将に見捨てられたスタントンと行動し、アイバンに捕まると、ローワンの娘と判明。
最後はゾンビ・ウイルスを治療できる抗体を持っているとして、スタントンが最期まで守る。

ペリー・バーンスタイン二等兵(演:ジョシュア・ディキンソン)
空挺部隊の誘導員。今回の作戦について精鋭部隊を目的地に誘導する重要な役目を担う。
ジョシュア・ディキンソンは代表作に『The Mirror』、『An American Exorcism』がある。
最初に出会ったゾンビの大群ではパニックになり、仲間から助けられる状態になってしまう。
軍人ゾンビに捕まってしまうが、そこで目標であるレインズ博士を見つけて報告をした。
実はスミス少将の手先で、両親を人質に取られてレインズ博士の情報を持ち帰った。
最後は生存者たちに救われスタントンを助け、境界線で他の兵士たちを説得して保護された。

フランク・ペレス中尉(演:マーク・ストレンジ)
英国特殊空挺部隊。戦場では人一倍冷酷で、あくまで任務の目的を最優先した選択をする。
マーク・ストレンジは代表作に『メダリオン』、『ヒューマノイド』などがあります。
マンションでギャラガーが噛まれると、いち早くラクにするべきだとスタントンに進言。
軍人ゾンビの基地でもレインズ博士以外の人間は邪魔だとして、スタントンと言い争った。
実はスミス少将の手先であったが、裏切られて立ち向かうも撃たれて瀕死の重傷となる。
最後はスタントンやアリシアたちを逃がすべく、ゾンビの大群に立ち向かい食い殺された。

フレデリック・リーヴス軍曹(演:カルロス・ガラルドー)
アメリカ合衆国海兵隊。敬虔なカトリック信者。目的地に到着する前から祈りを唱えていた。
カルロス・ガラルドーは代表作に『エル・マリアッチ』、『プラネット in グラインドハウス』などがあります。
最初に出会ったゾンビの大群を前にして戦い、二挺拳銃で近づいてくるゾンビたちを倒した。
噛まれて自決したギャラガーの墓前で十字を切り、その後はカウボーイハットを被る。
勝手な判断で一般市民を殺したペレスに激昂し、そのまま殴りかかって冷酷さを非難した。
最後はアイバンの部下から奇襲を受け、体中を撃たれてしまい、反撃するも結局は死亡した。

キラ・ペイジ軍曹(演:カタリナ・リー・ウォーターズ)
アメリカ合衆国レンジャー部隊。紅一点。多くを語らないが、狙撃手として腕は一流。
カタリナ・リー・ウォーターズは代表作に『Amanda & The Guardian』、『KARATE KILL/カラテ・キル』などがあります。
最初に出会ったゾンビの大群に銃で応戦し、弾切れになると白兵戦で圧倒していた。
軍人ゾンビの基地ではスタントンたちの目となり、迫ってくる敵を確認してすぐに知らせた。
追い詰められた女の子を助け出すが、すでに姉は殺されていて黙って連れ出すも感染した。
最後は感染した事をロドリゴに告白し、任務を離脱して、二人で遊園地を歩いていた。

ロドリゴ・ゴンザレス伍長(演:マイケル・シーハン)
アメリカ合衆国海兵隊。やる気がないとして見られ、到着前にスタントンから注意される。
マイケル・シーハンは代表作に『Insatiable』、『Crow』などがあります。
白髪が特徴的で最初に出会った大群のゾンビ相手に銃を乱射して、次々と倒していく。
マンションでは不意に仕掛けた罠を作動させ、結果的にギャラガーが死んでしまう。
仲間を見捨てない心の持ち主で、冷酷な選択を平然とするペレスに対して不信感を抱く。
最後は恋人だったキラの感染を知って任務から離脱し、服を着替えて一緒に遊園地を歩いた。

サイモン・ラウ軍曹(演:アキラ・コイエヤマ)
アメリカ合衆国レンジャー部隊。唯一のアジア系。なぜか日本刀を任務に持っていく。
アキラ・コイエヤマは代表作に『The Lady/アウンサンスーチーひき裂かれた愛』、『ラッシュ/プライドと友情』などがあります。
最初に出会ったゾンビの大群に最初は銃で立ち向かうが、途中から日本刀で切り裂いていく。
レインズ博士がいるとされるマンションでギャラガーが自決し、その墓前で一礼していた。
最後は軍人ゾンビの基地で博士を助けるも噛まれ、スタントンたちを行かせて殺された。

ジェイコブ・ギャラガー伍長(演:マーティン・フォード)
英国海兵隊。全身にタトゥーをしていて、精鋭部隊の中で最も体格が良くて怪力を持つ。
マーティン・フォードは代表作に『キングスマン:ゴールデン・サークル』、『アクシデントマン』などがあります。
レインズ博士がいるマンションでゾンビを殺戮し、壁を素手で突き破って引きずり出した。
ロドリゴが踏んだ罠で行動不能になり、ゾンビの大群に噛まれるも強行突破して助けられる。
最後はレインズ博士も薬もなく、仲間割れしていた状況を見て躊躇わずに自決した。

チャールズ・スミス少将(演:ユアン・マコニュートン)
世界中にバラ撒かれたゾンビ・ウイルスについて記録を残す。精鋭部隊を招集させる。
ユアン・マコニュートンは代表作に『高慢と偏見とゾンビ』、『FAN/2016年版』がある。
集められた精鋭たちに状況を説明し、今後の作戦についても同時に説明をしていた。
早く治療薬を必要としていて、息子も感染してゾンビ化し、ずっと経過を観察していた。
実はゾンビ・ウイルスをバラ撒いた黒幕であり、上層部にその威力を見せつけようとした。
最後は自らウイルスを打って超人化するが、ゾンビ化したスタントンによって殺された。

ジュリアン・レインズ博士(演:ロバート・グッデール)
新型のゾンビ・ウイルスを開発した人物。ジェームズ・ローワンを被検体にしていた。
ロバート・グッデールは代表作に『Parker』、『Captain Webb』などがあります。
唯一治療薬を作れる人物として英米軍が注目し、精鋭部隊を結成して救出される対象になる。
軍人ゾンビに囚われてしまうが、一緒にいたバーンスタインに発見されて部隊が助け出す。
黒幕がスミス少将だと知っていて、見つかったら殺されるとして手帳をスタントンに渡す。
最後はやって来たスミス少将にゾンビ化した息子のカタキという名目で射殺された。

アイバン・ガブリック(演:ダグラス・ラッセル)
新型のゾンビ・ウイルスを保持していたジェームズ・ローワンと同房の囚人で協力者。
ダグラス・ラッセルは代表作に『ヴァルハラ・ライジング』、『クライムダウン』がある。
隔離地区で生存者を集め、ドクロの化粧をして奪略や殺戮をする集団のリーダーとなる。
やって来た精鋭部隊の存在を部下から知ると、襲撃するタイミングを見計らっていた。
スタントンを捕らえアリシアに殺させようとするが、親友ローワンの娘だと知って改める。
最後は境界線まで逃げた生存者たちに加勢し、スタントンとアリシアを逃がしていた。

感想

個人的な評価

本作は『12/TWELVE』で知られるチー・ケアン・チャンが監督、脚本、製作を務めます。
他に『レジェンド・オブ・メキシコ/デスペラード』のプロデューサーであるカルロス・ガラルドーが組んでいます。
王道的なゾンビ映画と言えば、ウイルスが蔓延してゾンビ化した人間たちから主人公である生存者たちがサバイバルする作品が多い。
一般市民が基本であるけど、他にも軍人視点でゾンビ映画を進める作品も少なくないです。
本作は前半で典型的な兵士とゾンビが対決していく展開で、序盤からいきなり派手なアクションシーンが始まります。
ここで最も盛り上げるはずのシーンを持っていて、この後はどうなるのかと不安を持ってしまいました。
しかし、本作は二部構成とも言うべく構造になっていて、前半と後半では別物とも言えるような物語の構成になっています。
前半がB級アクション映画ならば、後半はドラマ性を重視した妻子を失った男と、両親を失った女の子の交流を描いている。
冒頭から始まるアクションと精鋭部隊は曲者揃いで、それなりに見応えがあって、その雰囲気で進んでも問題はなかったです。
ただ、途中で仲間割れに視点が向いてしまい、とても精鋭部隊とは思えないほど私情を挟んでくるところで首を傾げるしかなかった。
中盤から登場する物語のキーパーソンであるアリシアだが、ラストになるまで重要性が感じられず、主人公のスタントンと触れ合ってからようやく重要性が判明する。
ここのドラマはゾンビ映画を抜きにしてもちゃんと練られていて、こちらをメインに持っていくべきだと思うほどでした。
前半のアクション、後半のドラマはそれなりに考えているが、この両者が同じ作品に存在しているのは失敗だったと思います。
ゾンビ映画は基本的に2時間以内に収めるべきか、超えてしまう場合はドラマ性を最初から出さないと微妙になってしまう。
本作は欲張ってしまった結果、せっかくの良い素材も魅力半減になってしまい、別々の作品として作るべきでした。
ゾンビはハイブリッド型だけど、時間が経過していくと知能が発達し、道具だけじゃなく、車の運転までする解釈は面白い。
でも、それを活かすだけのシーンがあまりなく、ラストも駆け足になったのは非常にもったいないと思いました。