作品紹介
公開年月 | 2017/08/21 |
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ジャンル | カンフー/SF/アクション |
原作 | なし |
監督 | チャン・シアンフォン |
脚本 | リウ・フア |
製作 | チャン・シアンフォン |
製作国 | 中国 |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
2147年、中国軍は戦闘ロボットを清朝へタイムトラベルさせ、南拳の達人に弟子入りして技をマスターさせて全戦闘ロボットが覚えると異星人に立ち向かっていた。
だが、異星人は更に強力な戦闘部隊を送り、中国軍は北方拳法の足技をマスターさせるべく2号機を1898年の中国華北に送り込む。
しかし、2号機は落雷を受けて記憶を喪失し、その地域に展開していた軍に拾われゴウと名付けられるのだった。
登場人物&出演者
・ゴウ/チェン・フー(演:タイガー・チェン)
主人公。ロボット修理センター主任技術員チェン・フーに似せて作られたロボットの2号。
タイガー・チェンは代表作に『ドラゴン・プロジェクト』、『道士下山』などがあります。
未来では南拳だけで劣勢に立たされる中国軍の為、過去にて北腿をマスターする事となる。
過去に来るも雷に打たれ、任務以外を忘れるが、司令官に兵士としてスカウトされる。
シュの修理やロボット三原則のショートで記憶を取り戻し、独自に「北腿」を構築する。
最後は司令官に取り憑いたエイリアンと対決し、自身のエネルギーを爆発させて消滅した。
・シュ・ズーイン(ワン・チー)
ロボット修理センター技術員。10年前に1号とともに過去へ渡って南拳を体得させた。
ワン・チーは代表作に『Goodbye Mr.Loser』、『在世界中心呼唤爱』などがあります。
過去に残っていたが、その間は歴史に従って司令官の下で彼にアドバイスをする役目を担う。
いつかやって来る2号の為に準備していたが、記憶を失った彼に振り回される事になる。
同時に忘れていた主任への想いを馳せながらも、ゴウに任務を達成させるべく修理をした。
最後はエイリアンと対決して自爆したゴウを見送り、そのまま歴史に埋もれる事になる。
・ジーグオ(演:ファン・シャオチャオ)
ユエン司令官の軍隊にいた兵士。スカウトされたゴウとともに門を見張っていた。
ファン・シャオチャオは本作が長編映画デビュー作となります。
足技の使い手でゴウに潭腿を教えるが、雷に打たれたせいですぐに忘れる事をバカにした。
最後は司令官の伝令として活躍し、消え去ったゴウの伝説を描く伝記にするべきと助言した。
・ワン(演:ヘン・ジアン)
タン先生の一番弟子。常にタン先生の傍にいて、無礼を働く者には容赦をしない。
ヘン・ジアンは代表作に『The Super Royal Highness』などがあります。
道場破りをしていたユエン司令官の噂を知っていて、タン先生が警戒していると察知する。
ユエン司令官が戦いを挑んでくると、タン先生の代わりとしてゴウと対決した。
有利な条件で刀を手にしてゴウに挑むが、強力な技の前に倒され、弟弟子が身代わりで死ぬ。
最後は「北腿」を完成させたゴウの頼みで万里の長城にデータを隠して未来に託した。
・タン先生(演:ルー・シャオドン)
朝廷の役人。少林寺の図解を所持している。皇帝に忠臣でその影響力が非常に強い。
ルー・シャオドンは代表作に『毛泽东回韶山』などがあります。
道場破りを各地で行っていたユエン司令官の噂を聞いていて、挨拶しようと思っていた。
ユエン司令官が協力を求める事に対して、皇帝を裏切る事になるとして拒否していた。
弟子となるワンが敗れてユエン司令官に従うが、その実は皇帝に逐一密告をする。
最後はエイリアンに乗っ取られたユエン司令官により惨殺されてしまう。
・カッコウ(演:スビトラナ・ザビアロワ)
ユエン司令官の部下。ロシアから連れて来た女性兵士。ユエン司令官の命令に絶対服従。
スビトラナ・ザビアロワは代表作に『ゴッド・ギャンブラー/レジェンド2』などがあります。
常にユエン司令官の傍にいて、寡黙ながら各流派の強みをすべて身につけている武術家。
新米兵士だったゴウが大道芸人を倒した際、情報が漏れないように密かに始末をしていた。
ユエン司令官から信頼以上の感情を持たせるシュ教官に対して敵対心を持っている。
最後は乗り込んできたゴウと対決するが、北腿を完成させた彼の前に敗れ去ってしまう。
・ユエン(演:ハン・ルイ)
中国軍の司令官。18歳で兵役について、必死の努力によって司令官まで上り詰めている。
ハン・ルイは代表作に『Lost in Macau』、『土豪也绅士』などがあります。
過去にやって来たゴウを見かけ、雷に打たれても死なない彼を見込んで兵士に仕立てる。
教官に就いているシュのアドバイスに従い、軍を動かす一方で彼女に想いを募らせていた。
ゴウを利用して道場破りし、武術の図解と金を手に入れ、世界征服を企んでいた。
最後は取り憑いたエイリアンを分離させたゴウにより正気を取り戻し、軍を撤退させた。
感想
個人的な評価
本作は『未体験ゾーンの映画たち2018』で上映された『南拳』の続編となります。
もちろん、前作に引き続き本作も中国最大の動画サイト『iQiYi』が出資しています。
監督のチャン・シアンフォンを含めた製作陣や主演のタイガー・チェンやワン・チーも参加しています。
前作で見事に1号が南拳を体得したが、またもエイリアンが強力な技を使う兵士を送り込んで劣勢に立たされます。
そこで中国軍はまたもロボットを過去に送り込み、今度は北派の足技を体得させようとする。
前作ではシリアスなバカ映画をして寒い事になってしまったが、今回は中盤までコミカルな演出をやっていました。
そのおかげで前作みたいな寒い事にならず、それなりに楽しめるような雰囲気にしている。
特に重要な任務を帯びた2号であるゴウを演じるタイガー・チェンのコミカルな演技が楽しめる展開となっている。
雷に打たれて「達人から足技を学ぶ」以外をすべて忘れるというポンコツなロボットに未来を託すと考えると、なかなか笑える設定である。
今回もそこら辺は真面目にバカをしているせいで少し寒いが、タイガー・チェンのコミカルなキャラクターが少しだけ救いになっている。
前作で過去に住む事となったヒロインのシュは、なぜか未来から2号が来る事を予見し、軍人になって司令官にアドバイスをしていました。
相変わらずチェン・フー主任を想っていて、2号がやって来た事で忘れていた恋心を再び取り戻していくという一人ロマンスを展開させています。
前作と同様に達人を探していくが、なかなか見つからず、なぜか司令官が世界征服を企む中でゴウが利用されていく。
達人の足技を体得したいゴウ、主任への想いを馳せるシュ、世界征服をしたい司令官とバラバラすぎる物語が上手く溶け込んでいません。
その為にずっと違和感が付きまとっていて、その結果、ラストで力業で強引に終わらせるという頭の悪い結末となりました。
歴史を改変しちゃいけないはずなのに、未来の情報を堂々と漏らしていて、リアクションもそこまで大きくないという物分かりのいい人ばかり。
結局、目的が達成されて未来に「北腿」を伝えるが、またしてもヒロインが救われない悲恋に救済措置がまったくない残酷すぎる扱いでした。
前作よりはエンターテインメント性を重視した構成だったが、ベースがツッコミどころ満載のせいで結局は中途半端な感じになった作品でした。