ジェイソン・ボーン RE-2474

作品紹介

公開年月  2016/07/29
ジャンル  アクション/サスペンス
原作  なし
監督  ポール・グリーングラス
脚本  ポール・グリーングラス、クリストファー・ラウズ
製作  フランク・マーシャル、マット・デイモン、ほか
製作国  アメリカ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

すべての記憶を取り戻したジェイソン・ボーンが消息を絶ってから何年の月日も経ったある日、元同僚のニッキーはギリシャに潜伏している彼と接触を試みる。
ニッキーはハッカーグループと手を組み、CIAのサーバーから極秘情報を盗み出していた。
その中に“ドレッドストーン計画”の全貌と関わったボーンの父親の情報も含まれていた。
しかし、CIA長官のデューイはニッキーに暗殺者アセットを送るが、その中で若手CIAエージェントのヘザー・リーは再びボーンをCIAに引き戻そうとするのだった。

登場人物&出演者

ジェイソン・ボーン(演:マット・デイモン)
主人公。『ボーン・アルティメイタム』で記憶を取り戻すも、行方を眩ませている。
マット・デイモンは近年の出演作に『オデッセイ』、『インターステラー』などがあります。
あくまでCIAから逃げ延びるのが目的で、もう社会に関わらないようにしていた。
ニッキーが持ち込んだアイアンハンド計画について、自らの関わりを調べようと動き出す。
巨大な組織であるCIAを敵に回しても、一切の気後れを見せない最強の男。
最初は生き延びる為にクソみたいな生活をしていたが、表舞台に復帰して生き生きとする。
CIAの追っ手を簡単に始末するなど、もはや普通の人間では相手にならないレベルになる。

ヘザー・リー(演:アリシア・ヴィキャンデル)
若手CIAエージェント。CIAのデータサーバーにハッキングしたニッキーを追跡する。
アリシア・ヴィキャンデルは近年の出演作に『光をくれた人』、『二ッ星の料理人』などがあります。
ギリシャに現れたニッキーとボーンを追跡する作戦で若手ながら見事な指揮を執る。
ボーンとアセットの関係性をデューイ長官から聞き出すも、彼をCIAに復帰を提案する。
裏でデューイ長官に踊らされるも、彼が倒れてからCIAとしての本性を出します。
結局はボーンに見抜かれてしまうという無能さを露呈してしまう残念な人。

ニッキー・パーソンズ(演:ジュリア・スタイルズ)
元CIAエージェント。CIAの悪事を暴露する為にハッキングして新たな事実を知る。
ジュリア・スタイルズは近年の出演作に『クローズド・サーキット』、『世界にひとつのプレイブック』などがあります。
アイアンハンド計画にボーンの父親や彼自身も関わっているとして命がけで伝える。
ギリシャで起きた暴動に巻き込まれ、ボーンと逃亡した際にアセットの狙撃で死亡する。

アーロン・カルーア(演:リズ・アーメッド)
ディープドリーム社のCEO。CIAと協力して『アイアンハンド計画』の核を担う。
リズ・アーメッドは近年の出演作に『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』、『ナイトクローラー』などがあります。
当初はデューイ長官の言いなりだったが、良心に抗えず、袂を分かつと宣言する。
デューイ長官に抹殺されようとするが、ボーンのおかげで負傷だけで済む。

アセット(演:ヴァンサン・カッセル)
ニッキーの始末に送った作戦員。ボーンの暴露のせいで作戦中に捕まり拷問を受けた。
ヴァンサン・カッセルは近年の出演作に『たかが世界の終わり』、『五日物語/3つの王国と3人の女』などがあります。
2年後にようやく救出され、個人的な因縁を持っており、ボーンを執拗に追っていく。
過去にボーンの父親を殺害しており、今回も裏切り者の彼を殺そうと躍起になる。
上司のデューイ長官が簡単に倒れ、父親の復讐の為に追われて結局は倒される。

ロバート・デューイ(演:トミー・リー・ジョーンズ)
CIA長官。ドレッドストーン計画よりも危険なアイアンハンド計画を実行する責任者。
トミー・リー・ジョーンズは近年の出演作に『クリミナル/2人の記憶を持つ男』、『メカニック:ワールドミッション』などがあります。
CIAの極秘情報を持ち出されたニッキーに作戦員のアセットを送り込み始末を命じる。
なぜか若手のヘザー・リーに指揮を執らせるが、それはボーンを始末する為の工作。
あくまで邪魔者であるボーンを消したい一心であり、アセットを利用して裏工作までする。
結局はヘザー・リーに射殺されるという残念すぎる上にあっさりとした最期を迎える。

感想

個人的な評価

『ボーン』シリーズの5作目で、ついに主人公のジェイソン・ボーンが復帰した作品。
前作の『ボーン・レガシー』では別の主人公アーロン・クロスが活躍しました。
時系列として『ボーン・アルティメイタム』と同じ時間軸の外伝という位置づけとなる。
シリーズとして5作目となった本作ですが、ジェイソン・ボーンにとって4作目となります。
『ボーン・レガシー』が製作される前にジェイソン・ボーンの4作目の可能性がマット・デイモンから示唆されていました。
しかし、監督であるポール・グリーングラスが降板した事で企画が立ち消えています。
それで本作が再びポール・グリーングラスが監督に復帰した事でマット・デイモンも帰ってきたという事です。
ただ、すでに原作者のロバート・ラドラムが亡くなっている事で、本作は映画シリーズの続編というオリジナルとなっています。
久々にジェイソン・ボーンを演じたマット・デイモンはさすがに主人公という立ち回りです。
あくまでCIAを敵視して、まったく信用しておらず、独自の方法で捜査してく。
その過程で追っ手を簡単に倒していき、ついに真相へ迫っていくスパイ映画の醍醐味がある。
本作から登場するデューイ長官のトミー・リー・ジョーンズの悪役もなかなかでした。
最近ではCMのジョーンズ宇宙人でコミカルなキャラクターとして知られるが、本来はこのような冷静で冷徹な演技ができる俳優。
それを改めて見せてくれた本作では、ジェイソン・ボーンをしつこく追いつめていきます。
加えて、現場で実際にボーンを狙う作戦員のアセットを演じたヴァンサン・カッセルも良い。
かなり老けてしまったヴァンサン・カッセルに、ちょっとばかりガッカリしてしまった。
あとは何かと首を突っ込む若手CIAエージェントのヘザー・リーを演じたアリシア・ヴィキャンデルという女。
デューイ長官との対比でボーンを良く思うが、権力が目の前に来ると、やっぱり彼女もCIAの人間だと分かるところが良い。
もちろん、それを出し抜くジェイソン・ボーンの巧みな立ち回りを演出してくれている。
本作では特にクライマックスでのカーアクションがインパクトを残しています。
カーアクションは数多く存在する中で、本作は激しさと派手さを強調した感じでした。
ただ、そこから肉弾戦に突入するが、最強だと言われるボーンの前ではみんな簡単に倒れる。
アセットもボーンとの因縁を持っていたが、思っていたよりも粘りがなくあっさりでした。
本シリーズは監督のポール・グリーングラス、主演のマット・デイモンが続ける意志さえあれば、まだまだ続編が作れるような終わり方でした。