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THE JOYUREI/女優霊 RE-3118

THE JOYUREI/女優霊 RE-3118

作品紹介

公開年月  2010/07/27
ジャンル  ホラー
原作  なし
監督  フルーツ・チャン
脚本  ブライアン・コックス、高橋洋、中田秀夫
製作  緋櫻陽子・アサクラ、ブライアン・コックス、ほか
製作国  アメリカ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

映画監督のマーカスは突如襲う幻覚に悩まされながらも、それを映画のヒントにしていた。
そんなマーカスに人生最後のチャンスとも言える新作のオファーが舞い込み、幻覚の恋人の病態で悩んでいた彼はスランプに陥っていた。
今回のオファーでマーカスはメインストリームに戻れると考え、古びた撮影スタジオに入るが、映るはずのない女性の人影や謎の機材故障に悩まされるのだった。

登場人物&出演者

マーカス(演:レシャード・ストリック)
主人公。精神病を患っている。悪夢で見る過去の映像から触発されて映画の構想を練る。
レシャード・ストリックは代表作に『ブルー・ブルー・ブルー』、『ヒルズ・ハブ・アイズ2』などがあります。
プライベートでは恋人のクレアが重い病気にかかり、再起を誓ってメガホンを取っている。
撮影所が悪夢で見たままでテンションが上がるが、相次ぐ事故と幻覚で断念を考えてしまう。
ロミーの励ましで撮影をするが、アンカの転落死が起きて幻覚と現実を混同する事になる。
最後はジョシュの言葉で目を覚まし、そのまま地元の警察に連行されて病院に入院する。

ジョシュ(演:ヘンリー・トーマス)
復帰を目指すマーカス監督を支援するプロデューサー。悪夢にうなされるマーカスを知る。
ヘンリー・トーマスは代表作に『E.T.』、『ギャング・オブ・ニューヨーク』があります。
クレアがマーカスの元を離れた事を何度も言い聞かせて、映画の撮影とは別物だと主張する。
マーカスの才能を信じていて、精神が安定しているうちにさっさと映画の完成を目指す。
撮影中の事故でクルーが不満を持つと、以前のように給料を上げて文句を強引に封印した。
最後は精神異常で入院したマーカスに代わり、ロミー経由で悪魔バングの子供を育てる事に。

ロミー(演:カルメン・チャップリン)
女優。マーカスが映画監督の復帰する映画の主演を務める。マーカスに片想いしている。
カルメン・チャップリンは代表作に『グッドボーイズ』、『ピラミッドの逆襲』があります。
以前マーカスの監督作品と彼のインタビューを見て片想いし、今回がチャンスだと考える。
幻覚と現実の区別がつかないマーカスを見て、精神を安定させる薬を飲ませて続行させる。
実は悪魔バングと繋がっていて、目的だった子供をマーカスとともに育てようと話した。
最後はマーカスの代わりにジョシュを選び、彼に種を植え付けて一緒に育てる事となった。

ピーター(演:ブライアン・ヘンダーソン)
撮影カメラマン。マーカスの友人。再起を誓った映画を撮るべくマーカスの為にやって来た。
ブライアン・ヘンダーソンは本作が長編映画デビュー作となります。
心霊現象や新興宗教をまったく信じないが、フィルムに映った女は警告だとマーカスに言う。
精神的に不安定でも素晴らしいアイディアを思い浮かぶマーカスに対して認めて従う事に。
フィルムの不具合を確かめていると、異様なニオイと雰囲気を感じてその場から立ち去った。
最後はアンカが転落死して撮影が中断し、マーカスに殴りかかるも止められてしまう。

アンカ(演:エレン・サチン)
撮影クルーの一人。復帰作となるマーカスのインタビューなどメイキングを担当している。
エレン・サチンは代表作に『ウソツキは結婚のはじまり』、『ZIPPER/ジッパー エリートが堕ちた罠』などがあります。
あくまで撮影している現場を記録しているので、撮影の問題については口出しをしていない。
ジョシュが金が揉め事を解決させ撮影が再開される中で、高いところから現場を映していた。
最後は背後に現れた何かに突き飛ばされてしまい、そのまま体を打ちつけて転落死した。

デイヴィス(演:ケヴィン・コリガン)
撮影クルーの一人。詳しい話しを聞かされず、撮影する為だけに雇われるも疑念を持つ。
ケヴィン・コリガンは代表作に『グッドフェローズ』、『ニューヨーク/冬物語』があります。
マーカスの異常性と撮影所の不気味な雰囲気から、暴走してグリゴールをナイフで切る。
その場でジョシュからクビを宣告されて街に帰るが、実はまだいて再び現場に姿を現した。
最後は撮影の中止を要求したが、天上から落ちてきたライトが頭に当たって死亡した。

グリゴール(演:ロテール・ブリュトー)
ルーマニア人。現地のガイド。トランシルバニアの古い撮影所までマーカスたちを案内する。
ロテール・ブリュトーは代表作に『ボンテージ・ポイント』、『リグレッション』がある。
人使いの荒いマーカスたちにルーマニア語で文句を垂れるもしっかりと仕事をしている。
当初から古い撮影所を使う事に躊躇っていたが、マーカスの強い意向に折れて参加していた。
隠し事をしていると撮影中に暴走したデイヴィスにナイフで手を切られてしまう。
最後は事故死したデイヴィスの遺体を片付けるが、背後から現れた手に捕まり姿を消した。

感想

個人的な評価

本作は中田秀夫監督と高橋洋脚本の『女優霊』をリメイクした作品となります。
監督を務めているのは中国出身で『メイド・イン・ホンコン』や『花火降る夏』で知られるフルーツ・チャンとなります。
ジャパニーズ・ホラーの作品がハリウッドでリメイクする事は今だと珍しくないが、なぜか本作は16年の時を経てのリメイクです。
『ザ・リング』や『THE JUON/呪怨』に『ダーク・ウォーター』とジャパニーズ・ホラーのヒット作が次々とリメイクされていました。
そんな中で原点となる『女優霊』のリメイクが作られましたが、やはり、アメリカンなアレンジとなりました。
まず、幽霊ではなく悪魔に設定が変えられていて、こっちの方が海外の方々には分かりやすいだろうと思います。
あとはジャパニーズ・ホラーの雰囲気や想像で怖がらせるよりも、アメリカン・ホラーが得意な直接的な描写が満載となります。
何より『女優霊』で正体が不明だったフィルムの女が、ハエを従いながら登場するシーンはほとんどモンスターに近いです。
これは『ザ・リング』のサマラと同じような流れであるが、個人的にはこっちの方がずっと分かりやすくて可能性を感じました。
しかし、基本的に本家の良さを満遍なく潰しているので、オリジナリティがほぼ失われてしまっていまいます。
下手に宗教映画にならずに済んだけど、中途半端に悪魔なんて出してしまったせいでラストが強引すぎた展開でした。
どうせなら神父か牧師でも出しておけば、それなりのバトルが発生して、アメリカンらしいラストになれただけに少し残念です。
さすがに本家をそのまま使うには地味すぎたけど、アレンジも中途半端になってしまい、他のリメイク作と比べて今一つな出来の作品でした。